【国内・海外EC業界ニュース】ZOZO、AI使用した新サービス、“コーデ相談 by WEAR”をリリース Weekly Picks! 5/22-5/29
トランスコスモス調査部が厳選する国内・海外EC業界ニュース
今週も国内外問わずEC市場の動きを、ダイジェストでお届けします。
世界33カ国・171の拠点があるトランスコスモスだからこそ伝えられる、
国内外EC業界の「今」が、5分でわかります。
今週のトピックはこちら。
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アリババ、中国家具最大手紅星美凱龍家に出資
5月15日、中国EC大手のアリババが、中国家具最大手の小売業者である紅星美凱龍の全株式資本の約10%を、約43億元(約680億円)で取得しました。同時に、紅星美凱龍の株式資本の3.7%を保有する同子会社紅星美凱龍香港を買収し、全体で同社の13.7%を保持する2番目の大株主となります。紅星美凱龍は、中国全土にショッピングモールを約300店舗、ホームセンターを約360店舗運営しています。今回の出資によって、紅星美凱龍はアリババの販路を活用した売上拡大、アリババは家具分野でのシェア拡大が期待されます。なお、アリババは2月に、家具業界2位の「居然之家」に54億元(約854億円)を出資し株式の15%を取得するなど、家具業界においてもニューリテール戦略※強化に取り組んでいることが伺えます。
※ニューリテール戦略:アリババが推進する、新しい小売戦略のことを指し、オンラインとオフラインを自由に行き来できる「未来型の体験」に重きを置いている。
情報源:紅星美凱龍プレスリリース“阿里巴巴战略投资红星美凯龙将成第二大股东,持股比例或将超13.7%”(2019/05/15)
楽天、ライブ動画配信サービス“Rakuten LIVE”の配信を開始
5月17日、大手EC楽天がアーティストやタレント・一般ユーザーがライバー(動画配信者)として、ライブ動画を配信し視聴者とコミュニケーションをとることができるサービス“Rakuten LIVE”の提供を開始しました。視聴者がリアルタイムでコメントやギフト(有料応援アイテム)を送ることで、双方向のコミュニケーションが可能となります。また、視聴者はライブコマース機能を使用したライバーの動画から、商品購入もできます。楽天は同サービスを通じた販売促進を狙っており、今後楽天グループの各サービスとの連携が予定されています。
情報源:同社プレスリリース『楽天、ライブ動画配信サービス「Rakuten LIVE」の提供を開始』(2019/05/17)
Urban Outfitters、新たにサブスクリプションレンタルサービス“Nuuly“を開始
5月21日、米アパレルUrban Outfittersが2019年夏に新たなサブスクリプションサービス“Nuuly”を開始することを発表しました。Nuulyの利用者は月額88ドル(約9,600円)で、平均800ドル(約8万円)相当の6つのアイテムをレンタルすることができ、気に入ったものを着用回数や貸し出し回数が考慮された価格で購入することができます。本サービスは、シェアリングエコノミーの拡大やミレニアム世代のサステイナブル(環境に配慮した取り組み)に対する関心の高まりを受けた動きです。Nuulyは、Urban Outfittersをはじめ、ビンテージ商品や外部ブランドを含む1000アイテムから開始し、年末までにアイテム数を3倍に増やすことを計画しています。また、今後Nuulyの独自ブランドの開発も検討しています。
情報源:同社プレスリリース“URBN Launches Nuuly, a Subscription Rental Service for Women’s Apparel”(2019/05/21)
ZOZO、AI使用した新サービス、“コーデ相談 by WEAR”をリリース
5月23日、大手アパレルEC ZOZOの子会社、ZOZOテクノロジーズが、AmazonのAIアシスタントであるAlexaに相談することでお気に入りのコーディネートを見つけることができる“コーデ相談 by WEAR”をリリースしました。“コーデ相談 by WEAR”では、Alexaにコーディネートを尋ねると、おすすめのファッションアイテムの提案がされます。またAmazon Echo SpotやAmazon Echo Showなどの画面付きデバイスで利用すれば、ZOZOのコーディネート共有アプリWEARの中から関連するコーディネートの投稿も表示します。利用は無料で、今後Google Assistantなど、他の音声AIアシスタントへの対応を予定しています。
IKEA、タイでオンラインショップを開設
5月23日、スウェーデン家具大手IKEAが、タイでオンラインショップを正式ローンチしました。これまでIKEAはバンコクに2店舗、プーケットに1店舗と計3店舗をタイで運営していましたが、オンラインショップの開始により、地方都市に住む消費者もIKEA商品を購入することができるようになりました。送料は149バーツ(約500円)で、店舗で取り扱うすべての商品を注文できます。現在の支払い方法は、クレジットカードとデビットカードのみですが、今後タイ政府が主導する電子決済サービス「Prompt Pay」やLINEの「LINE Pay」などを導入する予定です。今年度は年間17,000件の注文を目標としています。同社ではオンラインでの注文状況から、今後の小型店進出先を見極める方針です。なおIKEAはすでに、シンガポール・マレーシア・インドネシアでオンラインショップを開設しています。
情報源:日本経済新聞『イケア、タイでネット通販 注文データから出店検討』(2019/5/23)
ZOZOがAIを活用したコーディネート相談サービス“コーデ相談 by WEAR”の提供を開始しました。今まで、国内ではUNIQLO IQをはじめ、チャット形式でファッションやコーディネート相談ができるAIはありましたが、ZOZOはAlexaによる音声で対応することが特徴となっています。ZOZOは今年に入り、同志社大学と連携して、ビッグデータのレコメンド力向上に向けた共同研究を開始するなど、自社で保有するデータを活用する動きを見せており、“コーデ相談 by WEAR”もその延長線にあるものと考えられます。ZOZOは、最近ZOZO SuitsやZOZO Arigatoなどの頓挫により株価の低迷状態が続いていますが、今回のサービスをきっかけに好転するかが注目されます。 ~トランスコスモス調査部より~ |