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【2021年EC業界ニュース】スウェーデン後払い決済のクラーナ、米決済大手のストライプと提携 ほか

トランスコスモス調査部が厳選する国内・海外EC業界ニュース

今週も国内外問わずEC市場の動きを、ダイジェストでお届けします。

世界26カ国・93の拠点があるトランスコスモスだからこそ伝えられる、

国内外EC業界の「今」が、5分でわかります。

今週のトピックはこちら。

※2024年2月更新

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目次[非表示]

  1. 米マイクロソフト、カナダネット通販大手ショッピファイと提携、アマゾンの広告ビジネスに対抗か
  2. 韓国大手ITネイバー、第3四半期の業績を発表、ネット通販事業は同33.2%増
  3. 米ウォルマート、テキストチャットで商品注文の新サービスを開始
  4. ライン、ネイバーの業務委託でオンラインストア作成サービスを開始
  5. ヨドバシカメラ、全国範囲の翌日配送でネット通販を強化
  6. 米デジタル決済サービスのペイオニア、韓クーパンと提携
  7. スウェーデン後払い決済のクラーナ、米決済大手のストライプと提携

米マイクロソフト、カナダネット通販大手ショッピファイと提携、アマゾンの広告ビジネスに対抗か

EC Weekly Picks アメリカ国旗​​​​​​​

米マイクロソフトは、カナダネット通販大手「ショッピファイ(Shopify)」と提携したことが明らかにされました。

今回の提携により、ショッピファイ販売業者の商品が、ニュースフィードの「マイクロソフト・スタート(Microsoft Start)」やブラウザの「マイクロソフト・エージ(Microsoft Edge)」、ポータルサイトの「マイクロソフト・ビング(Microsoft Bing)」のショッピングタブに、無料で表示されるようになります。

提携の背景として、アマゾンの広告ビジネスの拡大により、多くの消費者が検索エンジンなどを通さず、直接アマゾンで商品を検索するようになり、マイクロソフトの広告収益が打撃を受ける可能性があることが言及されました。そのため、ショッピファイの力を借りることで、アマゾンでは販売されていないような商品の広告を表示することで自社の競争力を高めるとしています。

情報源:Search Engine Land " Microsoft partners with Shopify to help retailers expand their reach "(2021/10/21)

韓国大手ITネイバー、第3四半期の業績を発表、ネット通販事業は同33.2%増

EC Weekly Picks 韓国旗

10月21日、韓国大手ITの「ネイバー(NAVER)」は、2021年第3四半期の業績を発表しました。売上高は前年同期比27%増の1兆7,273億ウォン(約1,679億円)となり、純利益は前年同期比37%増の3,227億ウォン(約310億円)となりました。

事業部門別の売上高を見ると、ネット通販事業は前年同期比33.2%の3,803億ウォン(約370億円)で、近年注力するフィンテック事業は前年同期比38.9%の2,417億ウォン(約234億円)と両方富に高い成長率をみせています。

同社の無料でオンラインストアを作成できるサービス「マイスマートストア(MySmartStore)」を利用する店舗数は47万店を超え、新規登録者数の伸びもパンデミック前の水準を上回る結果となりました。

また、ライブコマースの取引高は前年同期の13倍に成長し、ネット通販部門の成長を牽引しています。

なお、ネイバーモールへのブランドストアの新規出店は555店舗増加で順調に拡大しており、年間のGMVは1兆ウォン(約972億円)を突破したとしています。

情報源:日本経済新聞 「ネイバー純利益37%増 7~9月期、通販・漫画がけん引」(2021/10/21)

米ウォルマート、テキストチャットで商品注文の新サービスを開始

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米ウォルマートは、テキストチャットで商品を注文するサービス「ウォルマート・テキスト・ツー・ショップ(Walmart Text to Shop)」を試験的に開始したことが明らかにしました。

具体的に、ユーザーからのテキストメッセージをAIが解析して商品を注文するほか、学習機能を通じてユーザーに適した商品のレコメンドを行います。

また、テキストメッセージで商品の変更や配送日時の指定も可能で、購入後の注文内容確認はウォルマートのアプリで行うとしています。

なお、同サービスは一部地域でベータ版として展開しており、顧客の反応を見て今後利用地域を拡大していく予定です。

情報源:Cnet Japan 「ウォルマート、テキストチャットで注文が可能に--AIボット通販サービスを試験運用」(2021/10/21)

ライン、ネイバーの業務委託でオンラインストア作成サービスを開始

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10月21日、大手ネットサービスのZホールディングス(現 LINEヤフー株式会社)傘下の「ライン(LINE)」は、韓国ネット通販大手の「ネイバー(NAVER)」の業務委託を受け、オンラインストア作成サービス「マイスマートストア(MySmartStore)」を開始したと発表しました。

同サービスを利用すると、店舗ごとにラインの公式アカウントが開設され、消費者向けにチャット機能や売れ筋商品の傾向などの情報も提供されるとしています。初期費用は無料ではありますが、導入店舗は販売手数料や決済手数料を支払う必要があります。

サービスの本格展開は2022年春を予定しており、同年3月までに利用を申し込めば、販売手数料がかからないとしています。10月20日時点では、スイーツ専門店など約10店舗が先行利用を始めました。

情報源:日本経済新聞「LINE、ネット店舗開設の新サービス 22年春に本格展開」(2021/10/21)

ヨドバシカメラ、全国範囲の翌日配送でネット通販を強化

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家電量販店のヨドバシカメラは、ネット通販を強化する意向を示したと報じられました。

同社は、ネット通販における翌日配送のサービスを全国範囲で提供するために、およそ600億円を投じて配送拠点を増設するとしています。

背景として、アマゾンジャパンをはじめとするネット通販専門の小売業者が近年急成長している中、自社の競争力を強化する狙いです。

また、新型コロナウイルスにおける「巣ごもり需要」が今後も増加すると予想しており、ヨドバシカメラは家電や雑貨などのネット販売比率を、現在の3割から5年で5割まで引き上げることを目指しています。

情報源:日本経済新聞 「ヨドバシ、ネット販売比率5割に上げ 全国で翌日配送」(2021/10/22)

米デジタル決済サービスのペイオニア、韓クーパンと提携

EC Weekly Picks 韓国旗

10月25日、米デジタル決済サービスを提供する「ペイオニア(Payoneer)」は、韓国ネット通販大手の「クーパン(Coupang)」と提携することを発表しました。

クーパンは現時点で1,700万人以上の顧客を抱えており、ペイオニアの技術を自社の決済機能に活用することで、越境ビジネスの拡大を計画しています。

ペイオニアは、現在、日本や米国、中国など複数国でサービスを展開しており、デジタルコマース分野のイノベーターとしてのポジションを保つために新たな市場開拓が必要だと説明しました。「韓国のアマゾン」と呼ばれるクーパンとの提携により、韓国市場で迅速な業務拡大が期待されるとしています。

情報源:PYMNTS " Payoneer, Coupang Team on South Korea eCommerce "(2021/10/26)

スウェーデン後払い決済のクラーナ、米決済大手のストライプと提携

EC Weekly Picks アメリカ国旗

10月26日、スウェーデン後払い決済サービスを提供する「クラーナ(Klarna)」は、米決済大手の「ストライプ(Stripe)」との戦略的パートナーシップに合意したと発表しました。

市場情報データベース「CBインサイツ(CB Insights)」のデータによると、ストライプとクラーナは世界のフィンテック市場のユニコーントップ2であり、それぞれの市場価値は950億ドルと460億ドル。

提携の背景として、BNPLと呼ばれる後払い決済サービスは近年欧米市場で急成長していること挙げられ、提携により互いの顧客基盤の拡大を狙います。今回の提携により、後払い決済市場での競争が一層激しくなりそうです。

情報源:日本経済新聞「フィンテックの両雄提携、後払いクラーナと米ストライプ」(2021/10/27)


POINT
今週の注目は「ストライブとクラーナの提携」だよ!


trans+(トランスプラス) 編集部
trans+(トランスプラス) 編集部
ITアウトソーシングサービスで企業を支援するトランスコスモス株式会社のオウンドメディア編集部。メンバーはマーケター、アナリスト、クリエイターなどで構成されています。

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