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【2023年EC業界ニュース】GoTo、2022年第4四半期および通期決算を発表・コロナ特需の落ち着きによりEC事業が正常化 ほか

トランスコスモス調査部が厳選する国内・海外EC業界ニュース

今週も国内外問わずEC市場の動きを、ダイジェストでお届けします。

世界30カ国・168の拠点があるトランスコスモスだからこそ伝えられる、

国内外EC業界の「今」が、5分でわかります。

今週のトピックはこちら。

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目次[非表示]

  1. GoTo、2022年第4四半期および通期決算を発表・コロナ特需の落ち着きによりEC事業が正常化
  2. Klarna、ChatGPTを利用したショッピング体験を提供
  3. 17LIVEがライブマースの調査を発表!ライブコマースは高額商品の購入を後押し
  4. 中華系新興ECサイトSHEINやTemu、急速にグローバル展開を進める
  5. オンライン小売事業者の間で、即日配送や送料無料サービスの見直しが進む
  6. 矢野経済研究所、国内のEC決済サービス市場調査結果を発表

GoTo、2022年第4四半期および通期決算を発表・コロナ特需の落ち着きによりEC事業が正常化

EC Weekly Picks インドネシア国旗

3月20日、インドネシアの配車・配送サービスおよびEC大手GoTo(ゴートゥー)が2022年第4四半期および通期決算を発表しました。第4四半期の最終損益が3兆1,000億ルピア(約267億円)と赤字を記録した一方で、売上高は前年同期比19%増の6兆3,000億ルピア(約554億円)と記録し、赤字額は前年同期比52%減少しました。そのうち配車や配達などのオンデマンド・サービス事業が同13%増の3兆7,000億ルピア(約325億円)、EC事業が同24%増の2兆4,000億ルピア(約211億円)を記録しました。オンデマンド・サービス事業はコロナの落ち着きによる外出機会の増加に伴い回復し、EC事業はオフライン消費の増加に伴い需要が正常化しています。

また通期決算の最終損益は16兆ルピア(約1,408億円)と赤字で、総売上高は前年比35%増の22兆9,000億ルピア(約2,015億円)でした。同社CEOのAndre Soelistyo(アンドレ・ソエリスティオ)氏によると、コロナの収束に伴い短期的には成長率は落ち込むことが見込まれますが、2023年第4四半期には黒字転換の見通しを示しています。また、中長期的な成長のために基盤インフラの構築に注力することを予定しています。

情報源:GoTo "Investor Relations"(2023/03/20)

Klarna、ChatGPTを利用したショッピング体験を提供

EC Weekly Picks アメリカ国旗

決済事業者Klarna(クラーナ)はOpenAI(オープンエーアイ)との新たな協業により、ChatGPT(チャットジーピーティー)を利用したショッピング体験を顧客に提供します。消費者はChatGPTを通して購入したい商品について尋ねることで、Klarna上の商品購入リンクや商品のレコメンデーションを受け取ることができます。協業に伴い、Klarnaは消費者が色やサイズ、顧客レビューで商品をフィルタリング可能な検索ツールを開発し、提携する50万以上の小売事業者の商品売上向上に貢献する予定です。今回のChatGPTサービスは、米国とカナダの消費者に対して有効で、今後対象地域は拡大する見通しです。

情報源:Klarna"Klarna brings smoooth shopping to ChatGPT"(2023/03/23)

17LIVEがライブマースの調査を発表!ライブコマースは高額商品の購入を後押し

EC Weekly Picks 日本国旗

日本最大級のライブ配信アプリ「17LIVE(イチナナ)」を運営する17LIVE株式会社によると、ライブコマースで商品を購入した7人に1人が5万円以上の高額商品の購入経験があるとのことです。本調査の対象である、2022年度の直近1年以内にライブコマースを利用した20歳から59歳の男女400名のうち、43.5%が1万円以上5万円未満の商品を、32.5%が5,000円以上1万円未満の商品を購入したことがあります。このことから、ライブコマースでは、比較的高額な商品の買い物が行われることが明らかになっています。

また、ライブコマースで販売需要がある商品の上位は家電、日用品、健康食品で、実際に回答者の27%が家電製品の購入経験があります。なお、ライブコマースを利用後にECサイトやメーカーのサイトを訪問した回答者は40%を超え、商品を取り扱う店舗に来店した回答者が24%を超えています。このことから、ライブコマースは来店数やサイト訪問数の増加にも寄与し、ブランドとの接点や商品購入を後押ししていることが分かりました。

情報源:PR Times「【HandsUPによるライブコマース調査レポート】 ライブコマースで商品を購入した7人に1人が「50,000円以上の高額商品の購入経験あり」と回答」(2023/03/23)

中華系新興ECサイトSHEINやTemu、急速にグローバル展開を進める

EC Weekly Picks グローバル国旗

中国EC新興企業のSHEIN(シーン)とTemu(テム)がグローバル事業を急速に拡大しています。世界最大級のビジネス特化型SNS、LinkedIn(リンクトイン)によると、SHEINはメキシコやブラジルなどで採用を積極化し、Temuは3月13日にオーストラリアとニュージーランドで事業を開始することを発表しました。両社の海外展開は、中国国内の成長鈍化が影響していると予測されています。

また、調査会社Insider Intelligence(インサイダーインテリジェンス)のアナリストによると、両社とも中国製品を海外に輸出することで中国の経済と製造業を支え、中国ビジネスの国際的な影響力拡大を狙っています。世界各地でインフレの影響が響く中で、SHEINとTemuは安価な商品の需要を開拓しています。同アナリストによると、2023年2月、米国のSuper Bowl(スーパーボウル)にて積極的なマーケティングキャンペーンを実施したTemuは、今回の海外展開に伴いマーケティングに多額の投資を続けると予測されています。

なお、大手広告代理店Publicis(ピュブリシス)の最高コマース戦略責任者によると、両社は従来の欧米市場での中国企業のビジネスモデルを一変させ、中国ブランド商品が欧米消費者に直接販売できるよう変化しています。

情報源:DIGIDAY「シーインとテム、米国以外での事業を急拡大:「低コスト商品」で中国ビジネスのプレゼンス高める」(2023/03/24)

オンライン小売事業者の間で、即日配送や送料無料サービスの見直しが進む

EC Weekly Picks アメリカ国旗

ロイター通信によると、米Amazon(アマゾン)をはじめとするオンライン小売事業者は、これまで顧客ロイヤリティ向上のため送料無料を提供してきましたが、現在、コスト上昇やオンライン支出の縮小が進む中、無料条件の最低購入額の引き上げや商品価格の引き上げを進めています。Amazonは、サブスクサービスAmazon Prime(アマゾンプライム)の年会費の値上げに加え、生鮮食料品購入において送料無料ラインを引き上げるなどの措置を取り始めています。

また、ペット専門店のEinstein Petsでは配送料を一律8ドルに設定することで、商品価格にコストを転換しないようにしています。一方で、空調フィルターを販売するUnited Filter Coは商品の値上げに踏み切ることで、オンラインマーケットプレイスでは送料無料を維持しています。このような値上げの対応は、顧客離れに繋がる恐れもあるため、各社にとって事業存続のための苦渋の決断となっています。

情報源:Reuters"Amazon, other retailers revamp 'free' shipping as costs soar"(2023/03/25)

矢野経済研究所、国内のEC決済サービス市場調査結果を発表

EC Weekly Picks 日本国旗

3月29日、矢野経済研究所が国内のEC決済サービス市場調査結果を発表しました。2023年度の市場は前年同期比11.3%増の30兆6,358億円を予測し、2026年度には40兆円規模の増加を見込んでいます。大手決済代行業者を中心にEC決済サービス取扱高は順調に増加しています。コロナ禍において、対面取引を中心としていた小売事業者などのEC事業参入や特定業種向けのEC決済サービスを提供する動きが市場の拡大に寄与しています。

また、後払いサービスBNPLの注目も高く、BtoC領域の市場で堅調に拡大しています。分割払いの提供による利便性向上を図り、加盟店に対する決済単価の向上などで売上拡大を支援しています。決済代行サービスの提供対象は、公共領域やオムニチャネルなど様々な範囲にまで広がっており、今後も拡大すると予測されています。加えて、決済機能以外の付加価値も提供されはじめ、DX支援事業などの領域が拡大すると考えられます。

情報源:矢野経済研究所「EC決済サービス市場に関する調査を実施(2023年)」(2023/03/29)


POINT
今週の注目は「GoTo、2022年第4四半期および通期決算を発表・コロナ特需の落ち着きによりEC事業が正常化」だよ!


trans+(トランスプラス) 編集部
trans+(トランスプラス) 編集部
ITアウトソーシングサービスで企業を支援するトランスコスモス株式会社のオウンドメディア編集部。メンバーはマーケター、アナリスト、クリエイターなどで構成されています。

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