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【2023年EC業界ニュース】TikTok Shop、アメリカで本格展開

トランスコスモス調査部が厳選する国内・海外EC業界ニュース

今週も国内外問わずEC市場の動きを、ダイジェストでお届けします。

世界27カ国・100の拠点があるトランスコスモスだからこそ伝えられる、

国内外EC業界の「今」が、5分でわかります。

今週のトピックはこちら。

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目次[非表示]

  1. Instacart、Shopify加盟店向けにInstacart for Shopifyアプリをリリース
  2. Ulta Beauty、EC注文の店舗発送強化
  3. JD.Com、オンデマンドデリバリー事業を強化
  4. セブン&アイ、ネット通販専用のプライベートブランド販売で大容量商品の販売を計画
  5. eBay Japan、ライブコマース専用の常設スタジオを新設予定
  6. TikTok Shop、アメリカで本格展開

Instacart、Shopify加盟店向けにInstacart for Shopifyアプリをリリース

EC Weekly Picks アメリカ国旗

9月6日、米食品宅配アプリInstacart(インスタカート)は加EC事業者Shopify(ショッピファイ)加盟店向けに「Instacart for Shopifyアプリ」をリリースしました。これにより、Shopify加盟店がInstacartの広告分析ツールにアクセス可能になります。

Instacartは北米全土の1,400以上の小売事業者と協業しており、Shopify加盟店はすでにInstacartのマーケットプレイスで販売網を広げている可能性が高いです。そのため、同アプリを介してInstacart内での売上高や広告効果を確認することで、Shopify加盟店がInstacart上での販売を一層拡大することが期待されています。

情報源:Instacart "Instacart Brings Best-In-Class Advertising to Merchants With New Shopify App"(2023/09/06)

Ulta Beauty、EC注文の店舗発送強化

EC Weekly Picks アメリカ国旗

米美容専門店チェーンUlta Beauty(アルタ・ビューティ)はEC注文の店舗発送強化し、2023年1月28日時点から2倍以上の276店舗に拡大したことを8月24日に発表しました。

米小売事業者にとって店舗発送はフルフィルメント戦略における重要な戦略で、Walmart(ウォルマート)やBJ's Wholesale Club(ビージェイズ・ホールセール・クラブ)などの小売事業者も実施しています。

特にUlta Beautyはコロナ禍にEC注文が急増したため、より効率的に配送できる店舗発送が利益率向上に寄与する、と同社CFOのScott Settersten(スコット・セッターステン)氏は述べています。

情報源:SupplyChainDive "Ulta Beauty nearly triples ship-from-store locations"(2023/09/07)

JD.Com、オンデマンドデリバリー事業を強化

EC Weekly Picks 中国旗

9月8日、中国大手EC事業者JD.Com(JDドットコム:京東商城)は、傘下のオンデマンドデリバリー事業者JD Daojia(達達-京東到家)の事業拡大を発表しました。

これまで食料品を中心に販売していましたが、今後はファッションや家電製品など幅広い商品を取り扱います。さらに配送範囲の拡大に向けて、配送への投資強化やフラッシュセールの実施により需要拡大をねらいます。

中国ではオンデマンドデリバリー事業の競争が激化しており、競合のAlibaba(アリババ)のデリバリーサービス「Ele.me(饿了么)」は9月6日、ヘルスケア商品や百貨店商品など5つ分野の商品販売を強化する計画を発表しました。

情報源:Yicai Global "JD Daojia Triggers China's Next On-Demand Retail Race"(2023/09/08)

セブン&アイ、ネット通販専用のプライベートブランド販売で大容量商品の販売を計画

EC Weekly Picks 日本国旗

大手小売事業者のセブン&アイ・ホールディングスはネット通販専用のプライベートブランド「セブンプレミアム」の販売を始めます。取り外して捨てる手間を省くラベルの付いていないお茶や水、家族向けに大容量の冷凍食品や精肉など、2023年内に100品ほど取り扱う見通しです。

傘下のイトーヨーカ堂が8月に横浜市内で稼働した同社初のネット専用物流施設から配送し、ネットスーパーの利用拡大に繋げます。2024年度内には約1,000品まで取扱商品を増やす見込みで、今後はイトーヨーカ堂がミールキットの販売を検討しています。

ネットスーパー事業は競合も取り組みを強化しており、イオン株式会社は2023年7月からネットスーパー専業大手の英Ocado(オカド)と新たなネット通販事業を始めました。

情報源:日本経済新聞 「セブン&アイ、ネット通販専用PB」(2023/09/09)

eBay Japan、ライブコマース専用の常設スタジオを新設予定

EC Weekly Picks 日本国旗

eBay Japan(イーベイジャパン)が、2023年内にライブコマース専用の常設スタジオを東京都渋谷区に新設します。自前の常設スタジオで配信を毎日行う体制で、若者を中心としたライブコマース需要を取り込みます。

eBayとして世界初のライブコマース配信スタジオで、ガラス張りのスタジオにすることで通行人が外から配信の様子を見学できるほかポップアップショップやイベントも開き、情報発信拠点としても活用する予定です。

eBay Japanは10〜30代からの人気が高いECモールQoo10(キューテン)を運営し、これまで週に2、3回ライブ配信をしていました。一度の配信で平均数千万円を売り上げており、常設スタジオを設けてからは毎日配信を行う計画です。

情報源:日本経済新聞 「イーベイ、渋谷にライブ配信の常設スタジオ 毎日配信に」(2023/09/11)

TikTok Shop、アメリカで本格展開

EC Weekly Picks アメリカ国旗

9月12日、中国ByteDance(バイトダンス)傘下の短編動画アプリ「TikTok(ティックトック)」がアメリカでコマース機能の「TikTok Shop」の本格展開を始めました。これにより1.5億人のアメリカのTikTok利用者の収益化をねらう見込みです。

これまで、カナダのECサイト構築プラットフォーム「Shopify(ショッピファイ)」との連携で動画から商品を容易に購入できる仕組みを作っていましたが、本格展開に伴いアプリ内で決済まで完結が可能となりました。現時点では衣料品や家電、ゲームなど多数の商品が販売され、値引きクーポンも利用可能になります。

コマース事業の本格展開にあわせて、新たにクリエイター向けのアフィリエイトプログラムやフルフィルメントサービス「Fulifilled By TikTok(FBT)」の提供も始めています。

米IT系メディアTechCrunch(テッククランチ)によると、サービス開始時点で、20万社が商品を販売しており、10万人のクリエイターがアフィリエイトプログラムに参加しています。

なお、TikTokのコマース事業拡大に伴い、新たに支払い住所などの個人情報に加え、ショッピング行動などのデータを収集することとなります。以前から、 TikTokのデータ管理に関する問題が指摘されてきたが、アメリカの利用者データはすべて国内に保管されており、専門部門であるTikTok USDSが管理すると発表しています。

情報源:TechCrunch "TikTok Shop officially launches in the US"(2023/09/12)


POINT

今週の注目は「TikTok Shop、アメリカで本格展開」だよ!


trans+(トランスプラス) 編集部
trans+(トランスプラス) 編集部
ITアウトソーシングサービスで企業を支援するトランスコスモス株式会社のオウンドメディア編集部。メンバーはマーケター、アナリスト、クリエイターなどで構成されています。

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