【2024年EC業界ニュース】米Amazon チャットボットRufusの会話内で広告配信を開始
トランスコスモス調査部が厳選する国内・海外EC業界ニュース
今週も国内外問わずEC市場の動きを、ダイジェストでお届けします。
多くのグローバル企業へサービスを提供するトランスコスモスだからこそ伝えられる、
国内外EC業界の「今」が、5分でわかります。
今週のトピックはこちら。
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米Amazon チャットボットRufusの会話内で広告配信を開始
米Amazon(アマゾン)は、米国で展開する生成AIチャットボットRufus(ルーファス)に広告を導入するテストを開始しました。広告はAmazonの検索結果と会話の内容に基づいて表示され、場合によってはRufusが既存の広告コピーに付随するテキストを生成することもあるそうです。
一方では、すでに米Microsoft(マイクロソフト)がBing(ビング)のチャットボットに広告を挿入する実験を実施しています。
テクノロジー専門メディアTechCrunch(テッククランチ)では、AI開発には高額な費用がかかるため、投資収益率を高める、あるいは少なくとも損益分岐点に到達させるために、広告など実績のある収益化方法を模索している可能性について示唆しています。
情報源:TechCrunch "Amazon starts testing ads in its Rufus chatbot"(2024/09/11)
Zara 10月にアメリカ市場で中古品マーケットプレイスを開始
スペインのファストファッションブランドZara(ザラ)が、中古衣料品のマーケットプレイス「Zara Pre-Owned」を2024年10月までに米国市場にてローンチすることが発表されました。このサービスは、顧客が中古品を販売・寄付・修理できるもので、環境保護活動の一環として行われます。
近年、環境意識の高まりから中古品市場が拡大しており、特に若い世代でその人気が高まっています。PYMNTSによると、中古品を購入した消費者のうち、ミレニアル世代の52%が2023年から中古品の購入割合が増加していることが明らかになっています。
情報源:PYMNTS "Fast Fashion? Zara to Bring Pre-Owned Clothing Service to US"(2024/09/11)
TikTokの米国での禁止措置と新アプリLemon8の台頭
TikTok(ティックトック)が米国での禁止措置に直面する中、親会社ByteDance(バイトダンス)の新しいソーシャルアプリ「Lemon8(レモンエイト)」が注目を集めています。
Lemon8は2020年にグローバルローンチされており、2024年に入ってから米国での広告宣伝とインフルエンサーマーケティングを本格化しています。Lemon8はPinterestとInstagramを掛け合わせたようなアプリで、TikTokが米国市場から撤退した場合の代替プランとして位置づけられている可能性があります。
ByteDanceは、App StoreやTikTok上でLemon8の宣伝を積極的に行っています。Tech Crunchによると、9月15日には約7万8,000ダウンロード数を記録し、過去数週間の平均から44%増加しました。同アプリは2024年に全世界で1,600万回ダウンロードされ、うち約40%(640万回)が米国からで、存在感を高めています。
情報源:TechCrunch "As TikTok ban heads to court, ByteDance's Lemon8 surges"(2024/09/16)
JD.comと英国ファッション協議会が提携
中国大手EC事業者JD.com(京東商城)と英国ファッション協議会(British Fashion Council)が、英国および国際的なファッションブランドの中国市場での販売促進と、中国とアジアのデザイナーのグローバル進出を支援するためにパートナーシップを提携しました。
JD.comが持つ、90%の注文を24時間以内に配送する効率的なサプライチェーンと品質に対する高い評判は、高級ブランドにとって魅力となっています。
現在、Louis Vuitton(ルイビトン)、Gucci(グッチ)、Burberry(バーバリー)など世界の主要高級ブランドの90%以上がJD.comに出店しています。最近では、Saint Laurent(サンローラン)やBalenciaga(バレンシアガ)などの高級ブランドに加えてWE11DONE(ウェルダン)、UNDEFEATED(アンディフィーテッド)などのストリートウェアブランドも出店しています。
NET-A-PORTER 2025年からビューティ事業を閉鎖
高級ECサイトの「NET-A-PORTER(ネッタポルテ)」が、2025年からビューティ事業を閉鎖することを発表しました。美容品販売は継続するものの、自社での在庫管理をやめてアフィリエイトモデルに移行します。
ニッチブランドがSephora(セフォラ)やULTA BEAUTY(アルタビューティ)などの大手専門店に参入する事例が増えるなど、競争が激化したことで高級ECがビューティ事業で利益を上げ続けることが困難になったことが影響しています。
同社はビューティ事業を縮小し、ブランドのD2Cチャネルに顧客を誘導することで、効率化と収益性の向上を目指すねらいです。現在はLA MER(ラ・メール)やLELABO(ル・ラボ)、DIPTYQUE(ディプティック)などを取り扱っています。
情報源:WWD「高級EC「ネッタポルテ」がビューティ事業閉鎖へ アフィリエイトモデルに移行」(2024//09/13)
今週の注目は、米Amazonがチャットボット内で広告配信の実証実験!これまでの検索履歴やチャットボットとの対話からおすすめ商品の広告を表示します。 |