D2Cブランドを支える”Shopify(ショッピファイ)”とEコマースの未来

D2Cブランドを支える”Shopify(ショッピファイ)”とEコマースの未来

「アマゾンキラー」として注目されるカナダ発のECプラットフォーム“Shopify(ショッピファイ)”。まだまだ日本でなじみの薄い同社だが、グローバル規模では既にeBayを抜き、Amazonに次ぐ規模まで成長。昨今のD2Cブランドにとって「必須のツール」として紹介されるほど、EC業界で大きなうねりを起こし続ける存在だ。

Shopify(ショッピファイ)とは

そもそも「Shopify(ショッピファイ)って何?」という方も多いかもしれない。

Shopifyとは2004年にカナダで創業したEコマースプラットフォーム。ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場しているグローバル企業で、世界175か国、100万店舗(2019年12月時点)に利用されているECサイト構築システムだ。

“Make commerce better for everyone”を掲げ、“Entrepreneur(起業家)”を支援するShopifyは、複雑なサーバー周りの契約などは必要なく、月額29ドル(約3200円)で即時に自分のECサイト立ち上げが出来る手軽さと、デザイン性の高さ、カスタマイズ性などが多くのブランドに支持され、急速にEC市場シェアを拡大している。

利用ユーザー数が100万店舗を超え、急速に拡大するShopify (ショッピファイ)

国内ASPカートが多く存在する日本のEC市場では、まだまだその認知度は高いと言えないが、2017年11月に日本法人が設立され、Shopifyを利用するEC事業者や開発パートナーも増え続けている。また、管理画面の日本語化なども完了済みで、様々なヘルプ、国内ユーザー向けガイドなども、日本市場へのローカライズ化も急速に進められている。

そんなShopifyが注目を浴びる背景の一つに「D2C(Direct to Consumer)」ブランドの隆盛があげられる。

大手ECモールが市場を席巻する中で、SaaS型でスピーディーにブランドを立ち上げることが出来るShopifyは、多くのユニコーン(評価額10億ドルを超える未上場企業)により採用されており、市場で脚光を浴びるD2CブランドにとってShopifyは「デフォルトのツール」とさえ言われている。

先日日本上陸が話題となったシューズブランド“Allbirds(オールバーズ)”もShopifyマーチャント(ユーザー)として有名だ。

「世界一快適なスニーカー」として知られる「Allbirds(オールバーズ)」のストアもShopifyを活用

Shopifyの特徴の一つが「拡張性」の高さ。Shopifyが提供するコアシステムに対して、まるでレゴブロックのように「アプリ」を組み合わせ、自社のニーズに合わせた、「自分だけのECサイト」を簡単に構築することが出来る。

D2Cブランドは指数関数的に成長を遂げる。立ち上げ期に始まり、成長期、成熟期と、めまぐるしくニーズは変化し続けるが、Shopifyではそのいずれのフェーズに対しても、ニーズに合わせたアプリを組み合わせて利用することが出来る。ユーザーは、フェーズの変化に合わせてECプラットフォームを乗り換えることも必要ないのだ。

ユーザーは、アプリストアから自分のニーズに適したShopifyアプリを探すことが可能

また、日本のEC市場におけるアジェンダの一つでもある「越境EC」の文脈においても、Shopifyは大きな可能性を秘めたプラットフォームとして注目されている。Shopifyは多言語、多通貨決済に対応していることも強みの一つであり、国境を越えてEC展開を行おうと計画する事業者にとって、非常に相性の良いシステムとも言える。

日本で3番目のShopify Plus Partnersであるトランスコスモス技術研究所

Shopifyを利用するマーチャントの事業規模は様々であるが、特に、多店舗展開や、年間総流通額が大規模なマーチャントの要望に応えるための“Shopify Plus”というエンタープライズ向けプランが存在する。

そのShopify Plusの認定パートナーとして、日本で3番目のパートナーに選ばれたのが「トランスコスモス技術研究所」だ。

Shopify導入を支援するトランスコスモス技術研究所

トランスコスモス技術研究所は、トランスコスモスの新規事業などのR&Dを目的に設立した会社であるが、そのエンジニアリング技術を活かした「開発力」をコアバリューに、近年はスペシャリストによるマーケティング領域やEC運営支援なども行っている。

メンバーの8割はエンジニアであり、国籍は15か国に及ぶというグローバルな組織を活かして、日本に限らないグローバルでの立ち上げプロジェクトを得意とし、VTuberプラットフォーム、スポーツスタジアムIT、などのプロジェクトを垂直立ち上げ、フルオーダーメイド型でのビジネス開発経験を豊富に持つ。

トランスコスモス技術研究所とShopifyの取り組み

そんなトランスコスモス技術研究所はShopifyを通して3つの取り組みを行っている。

1つが「Shopify・ShopifyPlusの導入支援」であり、クライアントの要求を要件に落とし込み、Shopify・ShopifyPlusサイトの構築を支援。これからShopifyを始めたい方、他のASPカートからShopifyへ乗り換えたい方などに対して、伴走型支援を行っている。

代表の下田昌平は日本のShopifyカンファレンスでの登壇も務めた

そして、2つ目は「Shopifyを活用したシステムインテグレーション・アプリ開発」だ。

ECサイトとしての規模が大きくなればなるほど、その裏側は、ERP(統合基幹業務システム)やWMS(倉庫管理システム)、OMS(受注管理システム)などのシステムが複雑に絡み合うことが多い。また、店舗連携ではPOSとのつなぎ込みも発生する。

Shopifyを軸にしてECを支えるバックエンドシステムとの連携を実現する

こうしたシステム連携は容易でなく、技術的な観点はもちろん、業務観点でも様々な調整が必要となる。トランスコスモス技術研究所では、それらを繋ぐミドルウェアの開発や、API開発、プロジェクトマネジメントなどを支援している。

また、日本ではもはや必須ともいえるLINEとの連携も、オリジナルアプリ「Kisuke」で実現するなど、市場には日本製のShopifyアプリが少ない中、日本の商習慣に合わせたShopifyアプリを開発・リリースを進めている。

 
LINEやnoteといった日本のプラットフォームとの連携アプリを開発している

最後は、Shopifyパートナーとして「Shopifyエコシステムへの貢献」である。

Shopifyは、Shopifyを取り巻く「エコシステム」を掲げ、「マーチャント」(出店者)と「パートナー」(導入支援企業)がwin-winになるよう、二つのコミュニティを重視している。

そんなエコシステムを日本でも活性化するために、トランスコスモス技術研究所では「Shopify JP Meetup(ミートアップ)」と呼ぶカジュアルな無料セミナー兼懇親会を含めた集まりを定期的に開催。(2019年は3回実施)

日本ではShopifyに関する情報がまだまだ少ないが、ブログSNSでの情報発信なども積極的に行っている。

話題のD2Cブランドに登壇してもらうなど、テーマに富んだMeetupを定期開催

コミュニティが活性化することで、Shopifyの認知度が向上する。そしてマーチャントが成功することで、それを支援する企業も成長できる、そんなスパイラルを産むために日々活動しているという。

未来のECとShopify

次々と新しいメディアやデバイスが生まれるように、ユーザーの購買行動は常に変化する。

例えば、ユーザーはSNSで次に欲しい商品を見つけ購入することも出来るだろう。音声デバイスで商品を探し、ウェアラブルデバイスから購入することも当然可能になる。

かつてのようにPCに向かってじっくり商品を検討してWebサイトの購入ボタンをクリックする、そんな未来ではなくなってきている。

次々と変わるユーザー行動に伴って、ECシステムもアップデートが求められてくるだろう。しかし、単一のシステムではその都度スピーディーな変化に対応することは、少しハードルが高いともいえる。

そんな中、一つのシステムに依存しない「ヘッドレスコマース」という新たなECのカタチが注目されており、APIを公開し「接続する」ことを前提にしたShopifyを活用すれば、アイデア次第で様々なチャネルやコマース体験を実現することも可能になるかもしれない。

APIを経由して実現する「ヘッドレスコマース」

Eコマースを民主化するShopifyはしばしば世間から「Amazonキラー」として見られることが多い。だが、モールは本来「競合」でない。むしろ、米国ではAmazon.comとの連携も実現しており、Shopifyに登録するリテーラーが、直接Amazonにも商品を登録できる仕組みも導入している。「直営店」であるShopifyと、「支店」であるモール店舗の役割は異なるものであり、共存可能な存在だ。それらをどのように活用するのか、EC事業者にとって戦略が必要とされる。

Shopifyを使えば、誰もが月額29ドルからEntrepreneur(起業家)になることができる時代。今後の日本において、より多くの「起業家」を生み出すうえで、ますますその価値が高まるのではないだろうか。

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