
リコー環境事業開発センターから学ぶ【脱炭素・循環型社会】
※本記事は2026年3月5日にトランスコスモスSDGs委員会に掲載された記事を転載しています。 |
このたび、脱炭素社会・循環型社会の実現に向けて先進的な取り組みを進めている、株式会社リコー様(以下、リコー様)の『リコー環境事業開発センター』を見学させていただきました。実際に見て、聞いて感じたことを、皆さんにもシェアしたいと思います!
① 目的
リコーグループのマテリアリティである「脱炭素社会の実現」と「循環型社会の実現」に向けて、先進的な取り組みを実践しているセンターを見学し、自社との協業による新しいビジネス創出の機会や自社のサステナビリティ推進に向けてヒントを得る
② 詳細
日時:2026年1月15日(木)13:00~16:10
場所:リコー環境事業開発センター(静岡県御殿場市駒門1-10 御殿場駅より、車で約15分) ※敷地面積は東京ドーム約2個分
参加者:リコー様 ご担当者 11名 トランスコスモス担当者 7名

③ 見学内容
「稼ぐ・創る・魅せる」の3つの機能
リコー環境事業開発センターでは、「稼ぐ・創る・魅せる」という3つの機能で「環境経営」を実践されています。「環境経営」とは、“環境保全と企業の利益創出を同時実現する”ことを定義としており、それぞれ、印象的なお取り組みをご紹介します。
【稼ぐ】リユース・リサイクルセンター (基盤事業の「稼ぐ」力強化)
複合機のリユース・リサイクルセンターでは、使用済みコピー機の回収時、独自の診断システムを活用し、リユース機とする機器の選別を行います。その後、回収機を分解・洗浄・摩耗部品の交換・組立てを行い、新品機と同様の検査工程を経て、製品としてお客様へご提供されています。 リユース・リサイクルを経て製造される商品は、「CE機(サーキュラーエコノミー機)」と名称を変え、環境循環型複合機として流通されています。リコー様は資源循環の考え方として、自社で「コメットサークル」を1994年に制定。製品のライフサイクル全体での環境負荷を減らす先進的なモデルでした。

参加者コメント:
「資源循環を“理想論”ではなく、きちんとビジネスとして成立させている点が非常に印象的でした」
「非製造業である当社でも今回の見学をきっかけに、 サーキュラーエコノミーをより身近に感じ、社内に広げていきたいと感じました」
【創る】新規環境事業の創出拠点(オープンイノベーション)
A)木質バイオマスボイラーの利活用
御殿場市と連携し、未利用の間伐材を木質チップとして購入。バイオマスボイラーで温水を作り熱利用しています。センターの給湯と一部暖房に活用し、 従来の灯油ボイラーから切り替えたことで、年間CO₂は180トン削減できています。 地域の森林保全や雇用創出にもつながる“地産地消型モデル”を実践されていました。

B)「マテリアルリサイクルの取り組み」
自治体や企業でも課題となっているプラスチックの分別に対し、 樹脂素材を判別できるデバイスを開発(樹脂判別ハンディセンサー)・活用することで、当センター内でマテリアルリサイクルを促進していました。 素材が判別できず、産廃処理されていたプラスチックも、 当デバイスの活用により素材を判別、物量も把握(見える化)することで、中間処理業者と引き取り交渉が可能となり、リサイクルを促進することが出来るようになります。循環型社会の形成に貢献する取り組みだと感じました。

※画像、リコー様WEBサイトより
【魅せる】環境活動の情報発信基地(企業ブランド力の向上)
リコー環境事業開発センターでは、自社の環境活動を惜しみなく発信されています。展示物や資料だけでなく、会議室の壁や床、廊下やエントランスに至るまで、環境や循環社会への想いが随所に表現されていました。
また、リコー環境事業開発センターは単なる見学施設ではなく、パートナー探索の場としても活用されており、民間企業や自治体の方々が訪れ、脱炭素の取り組みを具体的にイメージするための、「参考モデル」としての役割も担っているとのことでした。「伝える」「共感を生む」ことを大切にされており、訪れる人が自然と環境について考えられる、温かくて、どこかほっこりするような空間でした。

④協業
協業の可能性:地域脱炭素への展開
見学の中では、自治体と連携した【地域脱炭素化支援(いなべモデル)】についてもご紹介いただきました。再生可能エネルギーの地産地消や、災害時にも強いまちづくりを目指す取り組みは、 全国展開が期待されるモデルケースです。
※参考(全世帯にグリーン電力を供給 ~災害時も停電しない街へ―三重県いなべ市~ | リコー経済社会研究所 | リコーグループ 企業・IR | リコー)
参加者コメント:
「当社のGXデータ収集代行サービスと、リコー様の再エネ事業を組み合わせることで、 地方自治体の脱炭素化に貢献できる可能性を感じました」
⑤ まとめ
今回の見学を通じて、 試行錯誤を重ねながらも、省エネ活動を「運用改善」・「エコ替」・「投資」と3つに分けて考え、上手く組み合わせてGHG排出量削減を進められてきた姿勢に、多くの学びがありました。
トランスコスモスでもGHGデータ収集・開示を開始し、グループ全体での取り組みを進めています。2025年にSBTi (Science-Based Target)の認定を取得し、削減目標達成に向けては、各拠点・各部署での日々の取り組みが欠かせません。サステナビリティは、一部の部署だけでなく、全社で取り組むテーマです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました! ぜひ、今回の記事をきっかけに、身近なところから一緒に取り組んでいけたらうれしいです。










