【国内・海外EC業界ニュース】CROOZ SHOPLIST、バーチャル試着体験の提供を開始! Weekly Picks! 7/17-7/23
トランスコスモス調査部が厳選する国内・海外EC業界ニュース
今週も国内外問わずEC市場の動きを、ダイジェストでお届けします。
世界33カ国・171の拠点があるトランスコスモスだからこそ伝えられる、
国内外EC業界の「今」が、5分でわかります。
今週のトピックはこちら。
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Amazon、5回目となるPrime Day開催
7月15.16日、Amazonが創業20周年を記念とした“Prime Day”セールが開催されました。5回目となる今回は、過去最長となる48時間実施し、約1億7500万アイテムが販売され、売上高はブラックフライデーやサイバーマンデーのセールを超え最大となりました。同社は、売上高の正確な数字を明らかにしていませんが、前年比71%増の約72億ドル(約7,776億円)と推定されています。売上上位商品は、Amazon EchoやFire TV StickなどのAmazon製品が占めていました。このイベントに参加するには、Prime会員に登録する必要があり、イベント開催初日には、過去最大の会員数となりました。一方で、同日Prime会員の退会方法に関する検索件数が、18倍に急増したことも調査で明らかになりました。この調査によって、消費者が安価な商品を手に入れるために一時的に会員になっていることがわかり、新規会員の維持が今後の課題になります。その他に注目を集めている点としては、Amazonのデータ収集についてです。同イベント開催中にAmazonは、「Amazon Assistant」といわれる買い物支援アプリをダウンロードし、ウェブ閲覧履歴を提供したユーザーに10ドルを提供するキャンペーンを展開しました。Amazon Assistantは競合他社のサイトから検索結果や閲覧コンテンツの情報を集め、さらAmazonのレコメンドやレビューを表示するもの。同社で圧倒的な市場での優位性が明らかな中、収集できる情報の規模を考慮すれば反トラスト的な影響を及ぼす可能性があり、米議会から厳しい視線を受けています。
情報源:Digital Commerce 360“Amazon Prime Day 2019 sales cross $7 billion”(2019/07/18)
情報源:Bloomberg「アマゾン「プライムデー」に退会の検索急増-消費者の抜け目なさ映す」(2019/07/17)
情報源:REUTERS 「アマゾンの周到な顧客データ収集、米議会が厳しい視線」(2019/07/17)
米eBayが、インド企業のEC事業へ出資
7月18日、米EC大手eBayがインド電子決済大手のPaytmが手掛ける、ECプラットフォームのPaytmモールに出資をおこない、eBayはPaytmモールの5.5%の株を保有することとなりました。これによりPaytmの数千万の利用者はPaytmモールでeBayが取り扱う商品の購入が可能となります。この提携によって、eBayは急速に成長するインドEC市場に参入ができ、PaymtはeBayの豊富なアイテム数の提供によって、利用者の体験向上を実現できます。
情報源:同社プレスリリース“eBay Expands Presence in India through Paytm Mall Integration“
CROOZ SHOPLIST、バーチャル試着体験の提供を開始
7月17日、ファッションECサイトSHOPLIST.com by CROOZを運営するCROOZ SHOPLISTが、米Bodygramが提供する高精度身体採寸テクノロジー“Bodygram”を同社のiOSアプリに導入したことを発表しました。Bodygramのサービス導入は世界初となります。Bodygramでは、4つの情報(身長、体重、年齢、性別)入力と2枚に全身写真を使って採寸を行うことができます。アプリでは、そのデータをもとに、ユーザーごとにオススメサイズの表示や、自分のサイズと商品のサイズを画面上で比較できるバーチャル試着を提供します。同社は、本サービスの提供によって、個人に合った商品のサイズの検索を容易にし、購入時と商品到着後のイメージギャップを緩和することでユーザーの買い物体験の向上を狙っています。
米トイザらス復活へ、年内に体験型店舗を開業予定
7月18日、経営破綻した米玩具大手トイザラスの商標権を保有するトゥルー・キッズが、b8taとの提携によってトイザらスを再生させることを発表しました。b8taは、2015年に創業し“サービスとしての小売り”という考え方を取り入れ、体験型の店舗を展開している企業です。新生トイザらスは、トゥルー・キッズとb8taの折半出資による合弁事業ですが、店内にb8taの名前は出さずに従来ロゴを使用した営業を予定しています。新店舗は、11月に、テキサス州ヒューストンとニュージャージー州パラマスにあるショッピングモール内にオープン予定で、2020年末までにさらに10店舗新設する計画です。
情報源:同社プレスリリース“Tru Kids Brands™ Bringing Toys“R”Us® Stores Back to the United States”(2019/07/18)
中国EC取り締まり強化へ
6月17日、中国政府は1月に施行したEC法について、規定を確実に実行することを目的としたガイドラインを公表し、ECの監督管理を強化すると発表しました。ガイドラインでは、ECプラットフォーム運営事業者、微信などのアプリで商品を販売するEC事業者、また、越境EC事業者に対する規律の強化について明記し、情報公開義務に違反した経営者に対する取り締まり方法を規定しています。同ガイドラインの発表以降、CtoC市場の成長減速の可能性があると予測され、これまで中国向け越境ECを展開する資生堂やポーラ・オルビスホールディングスといった大手企業の株価が下落しています。
情報源:市场监管总局网站「市场监管总局等部门关于印发2019网络市场监管专项行动(网剑行动)方案的通知」(2019/06/17)
7月18日、eBayがインドのPaytmモールに出資しました。同社はかつて出資していたSnapdealをWalmartに売却し、ローカル市場から撤退しましたが、今回の出資により、再度ローカル市場に間接的に参入すると考えられます。PayTmモールは、一時期はインドで最も有望なECサイトともいわれていましたが、物流や品揃え拡大によりAmazonやFlipkartからシェアを奪われ、現在市場3位でありながらシェアはひとけた台に留まります。そのため、最近ではO2Oにビジネスをシフトしていました。今回、eBayからの出資を受け、さらに同社の持つ幅広い商材を増やすことができれば、上位2社と対抗するための競争力強化に繋がると考えられます。今後もインドEC市場のシェア争いに注目です。 ~トランスコスモス調査部より~ |