【EC業界ニュース】経産省、電子商取引に関する市場調査の結果を発表 Weekly Topics! 07/22-07/28
トランスコスモス調査部が厳選する国内・海外EC業界ニュース
今週も国内外問わずEC市場の動きを、ダイジェストでお届けします。
世界26カ国・93の拠点があるトランスコスモスだからこそ伝えられる、
国内外EC業界の「今」が、5分でわかります。
今週のトピックはこちら。
※2024年3月更新
↓↓↓↓↓↓↓↓
目次[非表示]
ウォルマート、ヤフーのメールアプリから食品・日用品の注文可能に
7月20日、米小売大手ウォルマート(Walmart)が、ベライゾン・メディア(Verizon Media)と連携し、ヤフー(現 LINEヤフー株式会社)のメールアプリから食品・日用品の注文ができるサービスをアメリカ国内で始めました。
アプリをダウンロードしている利用者は、ウォルマートから両社の持つ顧客情報に基づいたパーソナライズ化されたお勧め商品のリストをメールで受け取り、リストから気に入った商品をカートに追加することが出来ます。
なお、同社は昨年グーグルの音声アシスタント機能「グーグルアシスタント」を使って、 食品・日用品の注文ができるサービスを開始しており、今回のサービス展開は、EC利用の注文方法の多様化をさらに推進するものとなりました。
情報源:ベライゾンメディアリリース"Verizon Media enables grocery shopping from email - an industry first"(2020/07/20)
ティキ/センドー、合併取消か
7月20日、ベトナムのEC大手ティキ(Tiki)とセンドー(Sendo)が合併を取り消したとシンガポールの経済ニュースサイトディールストリートアジア(DealStreetAsia)が報じました。
合併取消の理由としては、交渉中に広がった新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、ティキ株20%を保有する中国EC大手京東(JD)をはじめとする多くの株主が合併後の戦略に同意しなかったことが挙げられます。
両社の合併はディールストリートアジアによって5月に報じられていました。今回の取り消しに関して、両社ともコメントは発表していません。
情報源:VIETJO「地場ECサイトのティキとセンドー、合併取り消しか」(2020/07/24)
イーベイ、広告事業を売却
7月21日、アメリカEC大手イーベイ(eBay)が、クラシファイド広告事事業を競合であるノルウェーのアデビンタ(Adevinta)に売却することを発表しました。
取引は、総額92億ドル(約9,712億円)の対価で、イーベイは取引の一環として25億ドル(約2,639億円)の現金と約5億4,000万ドルのアデビンタ株を受け取り、44%を保有する筆頭株主となります。
なお、イーベイは近年コア事業であるECへ注力するために事業見直しを進めており、今年度はチケットリセールサイトのスタブハブ(Stubhub)の売却を完了しています。
フェイスブックショップ、日本でも開始
7月21日、米SNS大手フェイスブックが、カスタマイズ可能なオンラインショップを無料でオープンすることができるフェイスブック・ショップ(Facebook Shop)の提供を日本でも開始しました。
すでに、フェイスブックページや画像共有サービスのインスタグラムのショッピング機能を利用している企業は、自動的にショップに移行できます。利用者はフェイスブックの企業ページや、インスタグラムの企業プロフィールなどからフェイスブックショップにアクセスでき、コレクションを見て興味のある商品を保存したり、注文したりできます。
しかし、当面は決済機能がなく、決済は自社のECサイトなどで行うことになり、フェイスブックショップのみで買い物を完結することはできません。
情報源:通販通信「SNSでのオンライン販売が加速、「Facebookショップ」が日本でも開始」(2020/07/21)
経産省、電子商取引に関する市場調査の結果を発表
7月22日、経済産業省が「令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)」を実施し、日本の電子商取引市場の実態等に関する調査結果を発表しました。令和元年の日本国内のB2C(消費者向け)EC市場規模は、前年比7.65%増の19.4兆円で、EC化率は、B2Cは前年比0.54ポイント増の6.76%と増加傾向でした。
分野別に物販の伸び率が一番大きくて前年比8.09%増の10兆515億円で、さらに商材別に見ると「衣類・服装雑貨等」(1兆9,100億円)、「食品、飲料、酒類」(1兆8,233億円)、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」(1兆8,239億円)が大きな割合を占めています。
なお、国内における主要ECトレンドとして、今年は「D2C」「キャッシュレス」「情報セキュリティ」「AI活用」「5G通信」を挙げています。
情報源:経済産業省ニュースリリース「電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」(2020/07/22)
米IT大手、インドでの動き
7月23日、米EC大手アマゾン(Amazon.com)が、インド最大の小売チェーンリライアンス・リテール(Reliance Retail)の9.9%の株式を取得するために予備交渉中であると報じられました。
リライアンス・リテールは、インド大手財閥リライアンス・インダストリーズ(RIL)の傘下で、リライアンス・インダストリーズは通信事業者ジオ・プラットフォーム(Jio Platform)の運営もしています。ジオ・プラットフォームは、今年の4月以来、フェイスブック(Facebook)、グーグル(Google)などが相次いで株式購入を行っています。
7月23日、米EC大手ウォルマート(Walmart)が所有する、インドEC大手フリップカート(Flipkart)がウォルマート・インドの100%の持分を取得しました。この買収によって、インドのMSME(中小零細企業)の小売エコシステムを変革するのを目的としたフリップカート・ホールセール(Flipkart Wholesale)を立ち上げました。
情報源:TechCrunch"Amazon reportedly in talks to buy a 9.9% stake in India's Reliance Retail"(2020/07/23)、フリップカートプレスリリース"Flipkart Group announces the launch of Flipkart Wholesale aimed at transforming the kirana retail ecosystem"(2020/07/23)
フランス環境大臣、EC企業が使用する倉庫の開発の一時停止を要求
7月23日、フランスの新しく任命された環境大臣のバーバラポンピリ氏が、アマゾンなどのEC企業が使用する倉庫の開発を一時停止することを強く要求すると述べました。
倉庫の一時停止の期間は、数か月間であり、小規模な小売企業を保護し、主要なEC企業の拡大を乗り越えられるようにする狙いがあります。なお、政府はまだ具体的な措置を講じていません。
情報源:REUTERS"France considers moratorium on new e-commerce warehouses, says minister"(2020/07/23)
グーグル、レコメンデーションズ・AIのパブリックベータ版を発表
7月23日、グーグル(Google)が、レコメンデーションズ・AI(Recommendations AI)のパブリックベータ版を発表しました。
レコメンデーションズ・AIは、小売業者がAIを使用して顧客向けに製品のお薦めを提供できるようにするフルマネージドサービスです。
同社がユーチューブ(Youtube)やグーグル検索で自社製品においてお薦めを提供するために使用していたテクノロジーを活用しています。同AIは、消費者のショッピング履歴を利用して、製品データよりも個々の顧客データに重点を置いています。
情報源:同社プロダクトニュース"Online shopping gets more personal with Recommendations AI"(2020/07/23)
今週の注目ニュースは、「経産省、電子商取引に関する市場調査の結果を発表」だよ! |