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【2023年EC業界ニュース】Shopify Japan、過去最大となる100種類以上の機能をアップデート、生成AIの機能もリリース

トランスコスモス調査部が厳選する国内・海外EC業界ニュース

今週も国内外問わずEC市場の動きを、ダイジェストでお届けします。

世界27カ国・100の拠点があるトランスコスモスだからこそ伝えられる、

国内外EC業界の「今」が、5分でわかります。

今週のトピックはこちら。

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目次[非表示]

  1. 中国大手ECのAlibaba、東南アジア市場の地盤固めに向けLazadaへ約1,200億円の追加投資
  2. 米eBay、2023 年第 2 四半期決算を発表・AIやパーソナライズサービスの拡充により新規顧客を獲得
  3. Shopify Japan、過去最大となる100種類以上の機能をアップデート、生成AIの機能もリリース
  4. Bukalapak、2023 年第 2 四半期決算を発表・サプライチェーンの改善により好調
  5. 米Amazon、即日配送施設の数を今後数年間で2倍にする計画を発表
  6. 米Walmart、印FlipkartのTiger Global株を14億ドルで取得
  7. ZOZO、2024年3月期第1四半期連結決算を発表・第1四半期として過去最高実績を更新

中国大手ECのAlibaba、東南アジア市場の地盤固めに向けLazadaへ約1,200億円の追加投資

EC Weekly Picks アセアン国旗

東南アジアの大手EC事業者Lazada(ラザダ)が7月19日、シンガポール当局に提出した文書によると親会社の中国大手EC事業者Alibaba(アリババ)から8億4,500万ドル(約1,200億円)の追加出資を受けました。

シンガポール当局によると、Alibabaからの出資は2023年に入って3回目となり、合計11億9,000万ドル(約1,670億8,800万円)以上を調達しています。2022年には16億ドル(約2,300億円)以上の出資を受けており、AlibabaにとってLazadaが東南アジアのEC市場において重要な位置づけにあることが表れています。

Lazadaはシンガポールやインドネシア、タイ、マレーシアなどに1億6,000万人の利用者を抱え、2030年までに3億人にサービスを提供する目標を掲げています。東南アジアではECサイトShopee(ショッピー)を展開するSEA(シー)、そしてTikTok Shopなどとの競争が高まっており、Alibabaは投資以外にもIT関連技術の開発や物流などでAlibabaグループの経営資源を活用するなど、地盤固めを進めています。

情報源:Deal Street Asia "Lazada pockets another $845m from parent Alibaba"(2023/07/19)

米eBay、2023 年第 2 四半期決算を発表・AIやパーソナライズサービスの拡充により新規顧客を獲得

EC Weekly Picks アメリカ国旗

7月26日、米大手EC事業者eBay(イーベイ)が2023 年第 2 四半期決算を発表しました。

売上高は前年同期比5%増の25億ドル(約3,600億円)、GMV(流通取引総額)は同2%減の182億ドル(約2兆5,900億円)に成長し、アナリストの予想を上回りました。アクティブユーザー数は前年同期比4%増の1億3,200万人を記録しています。

eBayのCEOであるJamie Iannone(ジェイミー・イアンノーン)氏は、AI技術やパーソナライゼーション分野のサービス拡充による新規顧客の獲得が業績の好調につながったと説明しています。同社は米国のストリートウェアで展開していた真贋証明サービスを米国と英国の子供用スニーカー、カナダのトレーディングカードにも展開しました。

また、7月にはCertilogoと呼ばれる、AIを使ったファッション用の正規品認証プラットフォームを買収しました。同社は今後も、高級ブランドの2次流通市場を拡大させる方針です。

情報源:PYMNTS "eBay Says Q2 Results Exceeded Expectations Amid 'Tech-Led Reimagination'"(2023/07/26)

Shopify Japan、過去最大となる100種類以上の機能をアップデート、生成AIの機能もリリース

EC Weekly Picks 日本国旗

7月27日、Shopify Japan(ショッピファイ)は「Shopify Editions Summer '23」を発表し、Shopifyでは過去最大となる100種類以上の機能をアップデート、生成AIの機能もリリースしました。

具体的には、事業者向けに開発されたAIアシスタント、他ブランドの商品をキュレートして販売する新たな手法、オンラインマーケットプレイスへの出品の効率化などがアップデートされ、事業者の生産性向上や売上拡大を支援していくねらいです。

特に目玉となったのが、2023年4月に発表した最新のAIテクノロジーと同社プラットフォームのデータを組み合わせた事業者のビジネス効率化とクリエイティブを支援する「Shopify Magic(ショッピファイマジック)」、今回新たにリリースしたAIアシスタントの「Sidekick(サイドキック)」が挙げられます。

SideKickは事業者の「メールキャンペーン準備のため方法を教えてほしい」「夏らしいデザインに変更してほしい」などの要望にAIが提案してくれます。ShopifyはSidekickをはじめとするAI機能を、事業者のEC事業拡大や立ち上げを支援する要を考え、今後も強化していく予定です。

情報源:PRTIMES JP 「Shopify、「Shopify Editions Summer '23」を発表」(2023/07/27)

Bukalapak、2023 年第 2 四半期決算を発表・サプライチェーンの改善により好調

EC Weekly Picks インドネシア国旗

7月31日、インドネシアの大手EC事業者Bukalapak(ブカラパック)が2023 年第 2 四半期決算を発表しました。

全体の売上高は前年同期比30%増の1兆1,750億ルピア(約110億6,900万円)で、マーケットプレイスの売上高は同74%増の6,840億ルピア(約64億4,300万円)でした。

調整後 EBITDA は1,250億ルピア(約11億7,800万円)と、前年同期から65%改善しています。サプライチェーンの改善が寄与したと考えられています。

また、マーケティング費用の削減によるコスト最適化を図り、収益の拡大を進めています。同社社長のTeddy Oetomo(テディ・オエトモ)氏は、今後もコスト最適化と収益拡大に注力し、2023年内には調整後EBITDAベースで黒字になるという指標を立てています。

情報源:Bukalapak blog "BUKALAPAK Announced its Unaudited Financial Results for the Second Quarter 2023.."(2023/07/31)

米Amazon、即日配送施設の数を今後数年間で2倍にする計画を発表

EC Weekly Picks アメリカ国旗

7月31日、米Amazon(アマゾン)は米国内で即日配送施設の数を今後数年間で2倍にする計画を発表しました。

同施設は大都市圏の近くに位置する小規模な建物で、スピードを重視した設計です。そのため、顧客の商品をピッキングしてから発送するまでの平均時間は、従来のフルフィルメントセンターよりも1時間以上短縮された11分で完了します。

また、ここではフルフィルメント、仕分け、配達のすべてをカバーできるため、顧客への商品配達はさらに高速化できます。このような配送施設を各地に設立することで、商品配達が高速化されるだけでなく、配送距離の短縮によるコスト削減も見込まれます。

Amazonによると、米国内60カ所の大都市圏で、プライム会員の注文の半数以上、約18億個以上が当日または翌日配送でした。引き続き需要の高いスピード配送を強化し、EC市場でリードを固める狙いです。

情報源:Amazon "Amazon is delivering its largest selection of products to U.S. Prime members at the fastest speeds ever" (2023/07/31)

米Walmart、印FlipkartのTiger Global株を14億ドルで取得

EC Weekly Picks アメリカ国旗

米Wall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル)紙によると、7月30日に米Walmart(ウォルマート)は米ヘッジファンドTiger Global(タイガー・グローバル)からインド大手EC事業者Flipkart(フリップカート)の株式を14億ドル(約1,970億円)で取得しました。

取引額は明らかにされていません。Walmartは2018年にFlipkartの株式77%を獲得し、インドの地方都市に向けてオンラインマーケットプレイスを展開しています。

Walmartは2023年6月に、今後5年間で海外市場の流通総取引額を2倍の2,000億ドル(約28兆6,500億円)に成長させる目標を掲げており、Flipkartはその主な原動力として注目されています。

情報源:Reuters "Walmart buys out $1.4 billion Tiger Global stake in India's Flipkart, Wall Street Journal reports"(2023/07/31)

ZOZO、2024年3月期第1四半期連結決算を発表・第1四半期として過去最高実績を更新

EC Weekly Picks 日本国旗

7月31日、株式会社ZOZO(ゾゾ)が2024年3月期第1四半期(23年4月~6月)連結決算を発表しました。

売上高は前年同期比7.7%増の458億7,100万円、営業利益は同10.8%増の158億6,200万円、純利益は同12.5%増の112億400万円を記録し、第1四半期として過去最高の実績を記録しました。

外出機会の増加でオフラインの売上が活気づく中、商品取扱高に対する売上高比率が高い買取・製造販売と中古品販売、広告事業の成長、送料収入の増加、商品取扱高に対する売上高比率が低いBtoB事業の商品取扱高の構成比が減少したことで、売上成長率は好調でした。

買取・製造販売の商品取扱高は前年同期比24.7%増の12億1,200万円、中古品販売の商品取扱高は前年同期比17.5%増の38億3,400万円を記録しています。

また、テレビCMやWeb広告を積極的に展開して集客を強化したことで、創業以来初となるアクティブ会員数が1,000万人を突破しました。商品単価の上昇によって、平均出荷単価も前年同期比では増加しています。同社は引き続き集客施策を実施し、継続的な成長を目指していく方針です。

情報源:株式会社ZOZO 「2024年3月期 第1四半期決算短信」(2023/07/31)


POINT
今週の注目は「Shopify Japan、過去最大となる100種類以上の機能をアップデート、生成AIの機能もリリース」だよ!


trans+(トランスプラス) 編集部
trans+(トランスプラス) 編集部
ITアウトソーシングサービスで企業を支援するトランスコスモス株式会社のオウンドメディア編集部。メンバーはマーケター、アナリスト、クリエイターなどで構成されています。

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