【2023年EC業界ニュース】中国「独身の日」の売上高が前年から増加 生成AIの利用も増加
トランスコスモス調査部が厳選する国内・海外EC業界ニュース
今週も国内外問わずEC市場の動きを、ダイジェストでお届けします。
世界27カ国・100の拠点があるトランスコスモスだからこそ伝えられる、
国内外EC業界の「今」が、5分でわかります。
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「@cosme」運営の株式会社アイスタイルが、2024年6月期第1四半期の連結決算を発表・大幅な増収増益を記録
11月9日、化粧品オンラインマーケットプレイス「@cosme(アットコスメ)」を運営する株式会社アイスタイルが、2024年6月期第1四半期の連結決算を発表しました。
売上高が前年同期比35.3%増の124億4,900万円で営業利益が同55.4%増の3億6,800万円、四半期純利益が同69.1増の1億7,100万円で、大幅な増収増益となりました。特に店舗の大幅増収とECの好調により、リテール事業全体で前年同期から49.4%の増収となりました。
国内のマーケティング支援事業では、店頭でのポップアップイベントなどの需要増加と、それと連携したEC受注が増加しました。それにより前年同期比13.5%増と2桁成長を達成し、過去最高の四半期売上高を記録しています。
情報源:株式会社アイスタイル 「2024年6月期 第1四半期 決算説明資料」(2023/11/09)
中国「独身の日」の売上高が前年から増加 生成AIの利用も増加
11月12日、中国大手EC事業者Alibaba(アリババ)とJD.com(JDドットコム:京東集団)は、ともにネット通販セール「独身の日」の売上高が前年から増加したことを明らかにしました。
一方、中国調査会社の星図数据によるとGMV(流通取引総額)は、前年同期比2%増の1兆1,386億元(約23兆6,000億円)で伸び率から鈍化したと推計しています。Alibabaは今年、出店者に積極的な値引きを呼びかけ、セール期間開始を控えた10月下旬には8,000万点の商品で今年最大の値引きを行うと発表し、消費意欲を促進していました。
さらに、生成AIの台頭により消費者の商品検索などに役立てる事業者も増加しています。
日本ネット経済新聞によると、Taobao(タオバオ)や天猫(Tmall)の加盟店は、準備期間とキャンペーン中AIツールを15億回以上使用しました。
また、ライブコマースによる売上効果は引き続き有効で、今年は動画投稿アプリの抖音(ドウイン)や快手(クアイショウ)のライブコマース売上は、前年同期比19%増の2,151億元(約4兆4,800億円)を記録しました。
情報源:日本経済新聞 「中国「独身の日」取引額2%増どまり 調査会社」(2023/11/12)
情報源:ロイター通信 「中国「独身の日」、取引額2%増と調査会社 EC大手が増加報告」(2023/11/13)
情報源:日本ネット経済新聞 「アリババグループ、「独身の日」流通総額は前年比で増加 ライブ配信やAI活用が奏功」(2023/11/14)
メルカリ、2024年6月期第1四半期の連結決算を発表・増収増益を記録
11月13日、株式会社メルカリが2024年6月期第1四半期の連結決算を発表しました。
売上収益が前年同期比11.2%増の442億7,100万円、営業利益が同73.7%増の44億7,700万円を記録し、増収増益となりました。GMV(取引流通総額)は同12%増の2,460億円をで、コロナ禍の2021年6月期第1四半期には20%増を記録した成長率には届きませんでした。
メルカードの利用でマーケットプレイスでのポイント還元率が上がるプログラムや、越境ECでの連携企業との共同キャンペーン、スマホカテゴリーに特化したマーケティング施策を実施したことなどが業績に寄与しています。
情報源:株式会社メルカリ 「2024年6月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」(2023/11/13)
Sea、2023年第3四半期決算を発表・増収増益を記録
11月14日、シンガポールのEC事業者Sea(シー)が2023年第3四半期決算を発表しました。
売上高は前年同期比4.9%増の33億ドル(約4,938億6,400万円)、売上総利益は同17.4%増の14億ドル(約2,106億8,500万円)で、増収増益を記録しました。EC事業の売上高は前年同期比16.2%増の22億ドル(約3,310億7,600万円)で、主に手数料収入で構成されるマーケットプレイスShopee(ショッピー)の収入は同31.7%増と好調でした。
一方、同社CEOのForrest Li(フォレスト・リー)氏によると、ShopeeはTikTok(ティックトック)やShein(シーン)Temu(テム)などの中国系プラットフォームとの競争激化に直面しています。
情報源:Sea Limited "September Quarter 2023 Results"(2023/11/14)
情報源:Investor's Business Daily "Sea Ltd. Stock Plunges As Company Posts Surprise Loss"(2023/11/14)
TikTok、BlibliやBukalapak、Tokopediaインドネシア地場事業者とのEC取引を検討
TikTok(ティックトック)を始めとしたSNSでのソーシャルコマースを規制強化しているインドネシアでは、ソーシャルコマースの新たな施策を検討しているとインドネシア協同組合・中小企業大臣Teten Masduki(テテン・マスドゥキ)氏が述べています。
同氏によると、地場EC事業者のBlibli(ブリブリ)やBukalapak(ブカラパック)、Tokopedia(トコペディア)の協業でソーシャルコマースを再び開始するねらいです。
2023年10月、TikTokがインドネシア市場でのEC事業を停止して以降、販売事業者は自身のSNSアカウントに地場EC事業者Shopee(ショッピー)やLazada(ラザダ)の販売リンクを張り付けて商品を販売していました。
今週の注目は「中国「独身の日」の売上高が前年から増加 生成AIの利用も増加」だよ! |