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【2024年EC業界ニュース】Amazon 2024年第2四半期決算を発表 EC事業は成長率が鈍化

トランスコスモス調査部が厳選する国内・海外EC業界ニュース

今週も国内外問わずEC市場の動きを、ダイジェストでお届けします。

多くのグローバル企業へサービスを提供するトランスコスモスだからこそ伝えられる、

国内外EC業界の「今」が、5分でわかります。

今週のトピックはこちら。

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目次[非表示]

  1. Amazon 2024年第2四半期決算を発表 EC事業は成長率が鈍化
  2. Alibaba ECサイト出店事業者向けのAIツールを提供
  3. メルカリ 日本から米国への越境販売「Mercari × Japan」を開始
  4. タイ当局 Temuに対する規制を強化しローカルブランドの保護を進める
  5. Flipkart インドのクイックコマース市場に参入

Amazon 2024年第2四半期決算を発表 EC事業は成長率が鈍化

EC Weekly Picks アメリカ国旗

8月1日、米大手EC事業者Amazon(アマゾン)が2024年第2四半期決算を発表しました。

売上高は前年同期比10%増の1,479億7,700万ドル(約22兆2,000億円)を達成し、営業利益が91%増の146億7,200万ドル(約2兆1,390億円)でした。生成AIツールの需要拡大により、クラウド事業の売上高が好調でした。

一方で、EC事業の売上高は前年同期比5%増にとどまり、553億9,200万ドル(約8兆758億円)となりました。Andy Jassy(アンディ・ジャシー)CEOは「成長率の鈍化にインフレが影響しており、平均販売価格が下がっている」と説明しています。特に米国ではSHEIN(シーン)やTemu(ティーム―)など格安ECサイトの台頭が目立っており、EC売上の鈍化に影響を与えています。

また、広告事業は好調で、特にECサイトで商品の購入を薦める広告枠を出品者向けに販売する事業が伸びています。同社はAIショッピングアシスタントツール「Rufus」の導入を発表するなど、EC取引以外の領域で売上拡大を図っています。

情報源:Amazon "Amazon.com Announces Second Quarter Results"(2024/08/01)

Alibaba ECサイト出店事業者向けのAIツールを提供

EC Weekly Picks 中国旗

中国大手EC事業者Alibaba(アリババ)が自社のマーケットプレイスTaobao(タオバオ)、天猫(Tmall)に出店している事業者向けのAIツールを発表しました。

出店事業者は、同ツールを通してECサイトに掲載する商品情報の文章生成や売上の大きな商品との商品説明情報など比較が可能になります。これによって、自社商品の検索ヒット率や露出を高めることができます。

実際にAlibabaの調査では、同ツールの活用により平均37%の商品露出が増加しています。同社はこのようなツールによって、中小企業の競争力強化を支援すると説明しています。

情報源:Digital Commerce 360 "Alibaba rolls out an AI-powered B2B sourcing tool"(2024/08/01)

メルカリ 日本から米国への越境販売「Mercari × Japan」を開始

EC Weekly Picks 日本国旗

8月2日、株式会社メルカリは日本から米国への越境販売「Mercari × Japan」の開始を発表しました。

米国市場のメルカリ利用者は日本のメルカリに出品されている商品を、米国版メルカリのサイトから購入できるようになります。これにより、米国利用者はこれまで入手が困難であった日本商品を直接検索し、購入できます。商品は日本の出品者が発送してから2週間程度で米国の購入者に届く予定です。

近年、米国では日本のコレクションアイテムが急速に人気を集めています。過去3年間で漫画が45%増、バンダイ製品が100%増、サンリオ製品が160%増となり、人気が急上昇しています。同社は、自社プラットフォームを通して日本商品の取引活性化を目指しています。

情報源:株式会社メルカリ「US版メルカリ、越境販売を通じてはじめて日本版メルカリの商品の購入が可能に」(2024/08/02)

タイ当局 Temuに対する規制を強化しローカルブランドの保護を進める

EC Weekly Picks タイ国旗

8月6日、タイ当局は7月31日にタイ市場に参入した中国系格安EC事業者「Temu(ティームー)」に対する規制を強化し、ローカルブランドの保護を進めています。

Temuは現在、一部商品を最大90%割引で提供し、中国から直接5日以内に配送する迅速な配送を約束しています。こうした中で、タイ政府は7月から1,500バーツ(約6,200円)以下の輸入品に7%の関税を導入する計画を発表し、2025年より徴収を開始する予定です。

情報源:South China Morning Post "Thailand to tighten scrutiny of PDD-backed shopping app Temu to protect local merchants, report says"(2024/08/05)

Flipkart インドのクイックコマース市場に参入

EC Weekly Picks インド国旗

米大手EC事業者Walmart(ウォルマート)傘下のEC事業者Flipkart(フリップカート)がインドのクイックコマース市場に参入します。

バンガロールの一部地域で「Flipkart Minutes(フリップカート・ミニッツ)」を展開し、食料品からスマートフォンまで幅広い商品を10~15分以内に配達するほか、100ルピー(約190円)以上の注文には無料で配送します。

クイックコマースはインドで急速に浸透しているサービスで、近年は、食料品以外の商品も取り扱われています。

情報源:TechCrunch "Flipkart blitzes into India's 10-minute quick commerce battle"(2024/08/05)


POINT

今週の注目はAmazonの2024年第2四半期決算です。生成AIの需要拡大で全体売上は好調でした。しかしインフレや格安ECサイトの台頭により、EC事業は鈍化しています。


trans+(トランスプラス) 編集部
trans+(トランスプラス) 編集部
ITアウトソーシングサービスで企業を支援するトランスコスモス株式会社のオウンドメディア編集部。メンバーはマーケター、アナリスト、クリエイターなどで構成されています。

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