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企業が乗り越えなくてはならないデジタルトランスフォーメーションの障壁 【BPOフォーラム2018】

トランスコスモスは、10月24日(大阪)、25日(東京)の日程でBPOフォーラム2018を開催しました。

お客様企業の業務効率化やコスト削減を支援するBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)は、創業52年を迎えたトランスコスモスの基幹事業です。BPOフォーラムでは、トランスコスモスがこれまで蓄積したノウハウや事例を紹介することから、毎年好評を博しています。

今回は、BPOフォーラム2018のプログラムの一部をダイジェストレポートでお届けします!


目次[非表示]

  1. デジタル変革を前進させるBPO活用
    1. デジタル化推進の障壁となる人材不足・技術力不足
    2. 変革に導くデジタルBPO(デジタル×オペレーション)
  2. 企業が抱える課題とBPO活用の成功事例
    1. デジタルBPO導入事例(1)受付審査
    2. デジタルBPO導入事例(2)受注

デジタル変革を前進させるBPO活用

トランスコスモス上席常務執行役員 小野敦史


「カタリストとしてのBPOサービス」と題したテーマで登壇したのは、トランスコスモス上席常務執行役員 小野敦史。

小野は、様々なデータを読み解き、デジタル変革に成功した企業の取り組みには以下の共通点があると説明しました。

デジタルトランスフォーメーション成功の3つの要素

  1. 主要なデジタルテクノロジーの実装
  2. デジタルトランスフォーメーション戦略に即した組織の再編成
  3. デジタルイノベーション文化の醸成

小野は、テクノロジー活用に成功する企業と失敗する企業の特徴を比較して解説。

デジタルトランスフォーメーションに重要なのは、デジタルプロセスの設計、適切なテクノロジーの選定、外部パートナーの活用、スモールスタートによる小さな成功体験の積み重ねであるとしました。

反対にデジタル推進の障壁としては、人材不足、技術力不足、予算、社内の抵抗勢力などが挙げられます。次項ではこのうち「人材不足」と「技術力不足」に焦点をあてて紹介していきます。

デジタル化推進の障壁となる人材不足・技術力不足


デジタル化の目的は、業務効率化とお客様にとって便利でスピーディーなサービスを提供することでしょう。お客様との接点であるフロントオフィスはもちろん、ミドルオフィス、バックオフィスを含めた一連のプロセスとデータをデジタルで繋ぐことが目標となります。

ここで小野は問いかけました。


『一連の社内処理に関わる全部門・全プロセスを把握している人材が社内にどれだけいるでしょうか?各部門をまたいで調整交渉する能力のある人材は社内にどれだけいるでしょうか?

また、RPAだけでなくBPMツール、SaaSを理解し、各種データ連携にも精通し、セキュリティ担保ができる人材は社内にどれだけいるでしょうか?』


―――この人材不足、技術力不足が、デジタル化の障壁となっているのです。

不足しているスキルやリソースは、自社で時間をかけて育て上げるか、外部パートナーの協力で補うほかありません。お客様の目線でプロセスを見直す必要性、急いでデジタルプロセスを設計・構築する必要性、これらを考えると外部パートナーと協業し、そのノウハウを社内に取り込む方が得策ではないでしょうか。

変革に導くデジタルBPO(デジタル×オペレーション)

続けて小野は業務プロセスにおける課題を解説しました。具体的には、部門や拠点ごとにプロセスが異なること、クラウド化されていないオンプレミスアプリケーションを部門ごとに使用し連携ができないことなどが挙げられます。

解決方法として小野が提示したのは、SaaSの活用です。

※SaaSとは――
クラウドで提供される一般的なソフトウェアサービス。Software as a Serviceの略。必要な機能を必要なだけサービスとして利用できるため、利便性が高い。端末を選ばず、データの保存・アクセスが可能で、複数の人間が同一データを共有できる。


下図のようにSaaSをモジュール単位で導入すればスモールスタートから拡張できる上、従来のBPOサービスと組み合わせることでより業務適合性を高めることができます。



モジュール単位で徐々にデジタル適用範囲を拡張することは、ローリスクで小さな成功を得る最良の方法であり、小さな成功の積み重ねは組織のイノベーション文化を育てます。

デジタル導入・拡張のための設計・構築・運用オペレーションや組織の再編成は、従来のBPOサービスの得意分野。デジタルとオペレーションが融合したDigital BPOの真価が発揮されるというわけです。

小野は最後に、デジタル変革のパートナーとしてトランスコスモスを選択するメリットを付け加えました。


『トランスコスモスは多数のお客様にサービス導入していただいているスケールメリットがあります。ファシリティや人材の共有、さらにはSaaSフィーのボリュームディスカウントなどによる導入コストのスリム化を実現しながら、効果の最大化に努めます。』


障壁となる人材不足や技術力不足という障壁を破り、自社に最適な方法でデジタルトランスフォーメーションを実現するための手段として、まずはパートナー企業を選んでみてはいかがでしょうか。

企業が抱える課題とBPO活用の成功事例

トランスコスモス理事 川本武士


「企業内DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の障壁を打破するBPO事例」というテーマで、トランスコスモス理事川本武士が登壇し、デジタルBPOについて説明しました。

『BPOサービスを利用するお客様が従来のBPOに期待していることは、「業務安定化」「現場の負荷軽減」「キャリア開発の加速」の3点でした。

デジタルBPOはこれに加え、「スピードアップ」「効率化」「品質向上」を追求したレベルの高いサービスを提供するものです。』



川本は、トランスコスモスが展開するデジタルBPO事例として、受付審査、受注、経費精算、請求支払、人事、技術認証、工事写真などの領域を紹介しました。本記事では、このうち「受付審査」と「受注」における導入事例をピックアップして紹介します。


デジタルBPO導入事例(1)受付審査

■課題:
見積依頼受付から提案までのリードタイム短縮


■対策:
原因となっていた煩雑な作業、部門間の連携不備を解消するためにオペレーションを見直し。現状プロセスを調査・分析し、テクノロジーを活用した新業務を設計・運用。技術導入はBPM+RPA+BRMS。これらデジタルツールの保守作業はトランスコスモスBPOサービスで対応。また運用ルールを明文化するなどのアナログ対応も。


■成果:
顧客から企業に届く見積依頼を処理・審査し、提案するまでに4営業日ほどを要していたが、デジタルBPO導入により2営業日にまで短縮。営業支援スタッフの工数削減、業務効率化に貢献した。



「受付審査」領域でのデジタル化に向けた取り組み



デジタルBPO導入事例(2)受注

■課題:
受注増への対応、品質改善(ミス率の低減)など


■対策:
発注書到着から出荷までの業務効率化を目指し、事案ごとに最適な業務改善をするために従来のBPOとデジタルBPOを併用。発注元の独自ルールで発行されることが多い発注書も、トランスコスモスの統合受注プラットフォームで対応。得意先ごとの特殊ルールを解析し、商品データベース・過去の販売実績等の様々なデータと連携して自動処理を可能にした。


■成果:
注文データ確定プロセスの標準化が成功し、ミス発生率は1/3に低減。さらに受発注業務をトランスコスモスに委託した企業様では、デジタルBPO化により20%増加した受注業務も対応できるようになったケースも。



「受注」領域でのデジタル化に向けた取り組み



事例で登場したデジタルBPO導入企業様は、「デジタルトランスフォーメーションによって当初の課題が解決したのはもちろんのこと、効率化を追求したことで働き方改革やイノベーションを生み出す人材育成につながった」と話します。


将来的な拡張を見据えた段階的なデジタル活用をご検討の方、トランスコスモスのデジタルBPOについて詳しく知りたい方は、下記お問い合わせフォームからお問い合わせください。

trans+(トランスプラス) 編集部
trans+(トランスプラス) 編集部
ITアウトソーシングサービスで企業を支援するトランスコスモス株式会社のオウンドメディア編集部。メンバーはマーケター、アナリスト、クリエイターなどで構成されています。

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