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LINEビジネス活用の進化と導入事例(マーケティングから顧客サポートまで)|セミナーレポート

こんにちは、DECLabの岡安萌美です!

今回は7月26日(水)に開催したLINEセミナーについてレポートいたします。

今回のセミナーはLINEサービス全体についてお届けした内容となっており、実は今年で4回目の開催。弊社にとっても恒例のビックイベントの1つとなっています。


目次[非表示]

  1. リリース直後から注目が集まるLINEビジネス 2つの新しいサービス
  2. LINEビジネス成功の鍵は、明確な利用目的とパーソナライズ化した運用
  3. LINEビジネス活用事例:“ただの運用型広告”ではない LINE Ads Platformの効果
  4. LINEビジネス活用事例:チャットボット×有人対応の“ハイブリッド型保険相談”
  5. 時代の流れとともに変化していくコンタクトセンターの姿
  6. トランスコスモスをパートナーに選んだ理由とは

リリース直後から注目が集まるLINEビジネス 2つの新しいサービス

まず最初に、LINEのB2Cプラットフォームの責任者であるLINE株式会社 執行役員 杉本 謙一様(以下、杉本氏)がご登壇されました。


LINE株式会社 執行役員 ビジネスプラットフォーム事業室 室長 杉本 謙一 様


数あるLINEのサービスの中で、現在新しく注力しているものの中で「リーチ&フリークエンシー」と「LINE カスタマーコネクト」があります。

まず一つめのリーチ&フリークエンシーは、LINEの運用型広告商品であるLINE Ads Platformにおいて新しくリリースされた、認知獲得のためのオプションメニューです。 タイムラインに訪れたユーザーに広告接触回数(フリークエンシー)を制限しながら優先的に動画を配信することで、広告疲れを防ぎながら認知獲得に繋げられることから、リリース直後にも関わらず既に多くのブランド企業が実施をしています。

視聴完了率も高く、ブランドリフト調査によると44%ものユーザーがリーチ&フリークエンシーで配信された動画広告の存在に気付いていた、という成果が出ているそうです。ユーザーとの接触回数を制限しているにもかかわらず、高い広告認知度を誇ることがわかります。

さらには“実際に広告を見た20代“に限定して言うと、広告を見ていないユーザーと比較して商品購入・利用意欲が1.5倍にもリフトしているとのことです。月間5,300万人が訪れているLINEタイムラインだからこそ成し得る認知効果です。

そして二つめのLINE カスタマーコネクトは、先日弊社もLINE社と共催でセミナーを開催しました。「ハイブリット」「シームレス」「アンリミテット」をコンセプトに、時代背景が求めているAIやチャットボットによるカスタマーサポートの効率化を実現しています。

▼LINE カスタマーコネクトのコンセプト

「ハイブリット」・・・自動応答と有人対応のハイブリット対応

「シームレス」・・・テキストとコールの接続をシームレスに

「アンリミテッド」・・・利用費は定額制

ECサイト「LOHACO」の導入実績によると、問い合わせをしたお客様の満足度は90%を超え、問い合わせ全体の4割が自動応答で完結。オペレーターも6人/月分は削減できているそうです。

そして、これからのLINEのビジネス展開について


「今のスマートフォン時代、来たるべきポストスマートフォン時代においてもLINEとしては“CLOSING THE DISTANCE”をテーマに様々な領域で、より便利なサービスを企業の皆様とともに作り上げていきたいです!」


と杉本氏は熱く語りました。

LINEビジネス成功の鍵は、明確な利用目的とパーソナライズ化した運用

今や消費者主導のデジタル社会となっているなか、この時代の流れに合わせる様にLINEも様々なソリューションを企業向けに展開しています。

このセッションでは、年々複雑化してきているLINEサービスを、いかにして最大活用するのか、3年半で263社と商談を進めてきたというトランスコスモス株式会社 岩井 拓也が、そのポイントについてご紹介しました。


トランスコスモス株式会社 transcosmos online communications株式会社 シニアマネージャー 岩井 拓也


LINE企業向けサービスの主要メニューとして「LINE Ads Platform(※1)」「LINE公式アカウント(※2)」「LINE ビジネスコネクト(※2)」「LINE カスタマーコネクト(※2)」があげられます。そして、それぞれに紐付くアカウントが必要であったりと、LINEサービスは包括的であるがゆえに複雑化してきています。

これらを最大活用するポイントとして、まずは、LINEを活用する目的を、マーケティングなのか、カスタマーサポートなのか、それとも統合的に活用したいのか、明確にする必要があります。

そして、自社のどんな課題に対して、どのLINEサービスを活用し、ソリューションを構築・運用していくのか、まで予め明確にしておくことが重要です。

そして実際の運用時には、パーソナライズな顧客サポートを実現するために、Uid(ユーザー識別)を積極的に活用することがポイントとなります。Uidの上手な活用が、顧客ロイヤリティを向上させます。


「最後のポイントは、私が日々感じている最も大切にして欲しいことで、ユーザーがいかに手軽に、簡単に、便利に使えるアカウントかどうか“ユーザー視点で捉える”ということです。LINEはこれまで全てにおいて“ユーザー視点”だったからこそ、ここまでに成長してきました。」


と岩井は言います。


「これらのポイントにもあるように、トランスコスモスは原点である”people & technology”を大切に、人の視点と技術を組み合わせたソリューションを提供していきます。ぜひ皆様、デジタルトランスフォーメーションを一緒に進めていきましょう!」


と熱く語り、セッションは終了いたしました。

※1 現在はLINE広告とサービス名が変更になっています。
※2 LINEビジネスコネクトおよび、LINEカスタマーコネクトはサービスを終了し、2019年4月に『LINE公式アカウント』へ統合されました。

LINEビジネス活用事例:“ただの運用型広告”ではない LINE Ads Platformの効果

続いては、アクアクララ株式会社 伊藤 純一様(以下、伊藤氏)にご登壇いただき、広告プロダクトであるLINE Ads Platform(以下、LAP)を導入してみて気付いたことについて、LINE株式会社 池端 由基様(以下、池端氏)とともにお話いただきました。モデレーターはトランスコスモス株式会社 小保内 淳介 が務めました。


左から、トランスコスモス株式会社 インターネットプロモーション3部 部長 小保内 淳介
    アクアクララ株式会社 営業本部 営業企画部 WEB戦略チーム 課長 伊藤 純一 様
    LINE株式会社 コーポレートビジネスグループ LINE Ads Platform ビジネス推進室 セールスマネージャー 池端 由基 様


LAPは、LINE内で高いMAUを誇る「Timeline」と「LINE NEWS」に運用型で広告配信ができるサービスで、LINEユーザーのオーディエンスデータを用いたターゲティングが可能な点が特徴です。

もともと業界的にもCPAを重視しており、アクアクララとしても広告はダイレクトレスポンス系を中心に実施していました。そんなアクアクララがLAPのリリース直後から一年にわたって実施したことで気付いた点を、伊藤氏は次のように話します。


「LAPは他広告と比較してみると、ユーザーの初回接触がとても多いということが顕著に表れました。つまり、LINEで初めて広告を見たユーザーが、その後、他媒体を経由してコンバージョンに至っている、ということです。」(伊藤氏)


ユーザー規模が大きいLINEだからこその効果が結果として出ているようです。


「そして、LINEで獲得したユーザーは、他広告での獲得ユーザーと比較してリードタイムが非常に長いということも分かりました。」(伊藤氏)


これに対し池端氏は、


「LINEの特徴として、LINEメッセージの返信待ちの時間にタイムラインを見る、そして返信が来たらすぐにメッセージに戻る、というユーザー導線があります。メッセージに集中しているけど、その時になんとなく見た広告が記憶に残っている、というのは他媒体との大きな違いと言えます。」


と話しました。


「運用型広告ということで、これまでは比較検討層向けに広告を配信していましたが、LAPの場合は少し違っていて、もっと前段階の“興味・認知“に対しても効果的なんだと気付きました。この気付きを踏まえて、現在は動画広告にもチャレンジしています。」(伊藤氏)


これまでダイレクトレスポンス中心のマーケティングを行ってきたアクアクララが、LAPにチャレンジしてみて得た気付きこそが、一年以上にもわたって出稿し、効果を出し続けている理由のようです。

LINEビジネス活用事例:チャットボット×有人対応の“ハイブリッド型保険相談”

続いては、ライフネット生命保険株式会社 森根 光春様(以下、森根氏)のご登壇です。

ライフネット生命は現在、LINE上でのチャットボットと有人対応を掛け合わせた“ハイブリッド型保険相談サービス”を展開しています。


ライフネット生命保険株式会社 お申し込みサポート部 森根 光春 様


若年層の生命保険加入率が低下している近年において、いかにして生命保険に興味を持ってもらうべきかが課題であったライフネット生命は、「若年層への接点を構築できる新しいテクノロジーへ挑戦したい。」という思いから、LINEを活用した保険相談を開始しました。

2016年7月に、LINEでの有人対応の保険相談サービスをローンチ。

働き盛りの20代や、子育て真っ最中の30代などからの相談が一気に増加し、半年後にはLINEからの相談件数のおよそ8割が、若年層からの相談となりました。

しかし、若年層からの相談件数は増えたものの、“保険について何も知らない人からの相談”、つまりFAQで解決できるレベルの問い合わせが増加したと言います。

ライフネット生命はこれを打開すべく、2017年1月に有人対応とあわせてチャットボットを導入しました。

これにより、シンプルな質問はチャットボットによるFAQ対応で可能になり、診断や見積もりなどの“相談の一つ前のフェーズ”にも対応できるようになりました。


「チャットボットでは対応できないような深い相談は、保険プランナーによる有人対応へと切り替わります。まさに、チャットボットと有人対応の“ハイブリッド型保険相談“が実現しました!」


と森根氏は熱く語ります。

ハイブリッド対応により、これまで取り込みにくかった若年層を捉えることができただけでなく、従来よりも見積もり件数が1.5倍にも増加したそうです。

時代の流れとともに変化していくコンタクトセンターの姿

この日最後のセッションでは、トランスコスモス株式会社 理事 所 年雄が登壇し、新しい働き方を実現したコンタクトセンターサービスについて講演しました。

トランスコスモスは、従来のコンタクトセンターの働き方を変え、クラウド時代に合わせた新しいコンタクトセンターサービス「DECAds Chat Edition for Cloud Working」のローンチを予定しています。


トランスコスモス株式会社 理事 デジタルコミュニケーションサービス本部 本部長 所 年雄


オペレーターが時間や場所にとらわれない働き方ができるようになるだけでなく、ユーザーからのオペレーター評価システムにより、企業も一定の品質を保ったまま、コスト圧縮をすることが出来ます。


 ▼Cloud Working 動画


「トランスコスモスは、電話を持たない世界最大のコンタクトセンターを目指します!」

と所は力強く宣言しました。

トランスコスモスをパートナーに選んだ理由とは

セミナー終了後、事例企業としてご登壇いただいたアクアクララ 伊藤様、ライフネット生命 森根様に少しお話を聞いてきました!


左から、トランスコスモス 岡安、アクアクララ 伊藤様、トランスコスモス 小保内


DECLab岡安:
今日はありがとうございました!本日の率直な感想を聞かせていただけますか?

アクアクララ伊藤氏:
会場にいる方、結構みなさん真剣に聞かれていて驚きました。何度かこのような場で登壇させていただいた経験があるのですが、他と比較してこのセミナーは皆さんしっかりと情報を取りに来ている方が多いな、という印象でした。セッション内で少し冗談を挟みたいところだったのですが、みなさんの集中を崩してはいけないと思い、自粛しました。(笑)

ライフネット生命 森根氏:
私は会場で色々な方とご挨拶させていただいたのですが、来ている方の業種が多岐に渡っているな、という印象でした。LINEサービスが様々な業界で使われているということもありますが、きっとLINEに関する悩みも、業種関係なく共通してあるのだろうなと思いました。

DECLab岡安:
では、今回のお取り組みでパートナーとしてトランスコスモスを選んでいただいておりますが、選定の理由など教えていただけますでしょうか?

アクアクララ伊藤氏:
LAPはクリエイティブ次第で成果が変わる、と痛感しているのですが、その点ではトランスコスモスさんはクリエイティブの企画力・制作力・提案力・スピード、すべてにおいてベストで対応していただいているので、一緒にやれていて良かったなと改めて思います。

DECLab岡安:
嬉しいお言葉です!インフィードや他のSNSなど、クリエイティブ力が重要なシーンも増えておりますので、今後もどんどん発揮できるようにがんばります!

ライフネット生命 森根氏:
うちは当初スモールスタートだったのですが、それでも柔軟にいち早く対応していただきました。サービスが始まった後の開発からサポートまで、トランスコスモスさんが付きっきりでカバーしてくれるのが、本当にありがたくて、そこがパートナー選定の理由ですね。担当営業の妹尾さん、これからもよろしくお願いいたします。(笑)


講演にもあったように、多岐にわたってサービスを展開しているLINE。

その進化が注目されているだけあって、会場には200名以上の方にお集まりいただきました。

LINEの今後の展開に、ますます期待が膨らみます!

皆様、ありがとうございました!



▼セミナー概要
LINEプラットフォーム活用事例から見る、これからの顧客コミュニケーション
開催日:2017年7月26日(水)
会場:ベルサール六本木コンファレンスセンター


■1部:LINEのB2Cコミュニケーションプラットフォームとしての進化
 LINE株式会社 執行役員 ビジネスプラットフォーム事業室 室長 杉本 謙一 様


■2部:複雑化するLINEプロダクトを徹底解説
~マーケティング施策からカスタマーサポートまで~
 トランスコスモス株式会社
transcosmos online communications株式会社 シニアマネージャー 岩井 拓也


■3部:LINEで生まれる新しいコミュニケーション
~アクアクララがLINE Ads Platformにチャレンジして見えたギャップとチャンス~
 アクアクララ株式会社 営業本部 営業企画部 WEB戦略チーム 課長 伊藤 純一 様
LINE株式会社 コーポレートビジネスグループ
LINE Ads Platform ビジネス推進室 セールスマネージャー 池端 由基 様
トランスコスモス株式会社 インターネットプロモーション3部 部長 小保内 淳介


■4部:LINEを活用したチャットボット×有人対応のハイブリッド型保険相談の可能性
 ライフネット生命保険株式会社 お申し込みサポート部 森根 光春 様


■5部:クラウド時代の新たな働き方を実現するコールセンターサービスのご紹介
トランスコスモス株式会社 理事
デジタルコミュニケーションサービス本部 本部長 所 年雄

岡安 萌美
岡安 萌美
新規事業 ギフトコンシェルジュアプリPitaPre(ピタプレ)のPRとマーケティングを担当しつつ、時折ライティング活動も。仕事終わりのラーメンとビールが好きです。

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