catch-img

もうホームページは要らない?ビジネス用Facebookページの進化が凄い

私は日本からシンガポールに移住し、もうすぐ2年が経とうとしております。この2年の間に、こっちに来てひとつカルチャーショックだったことが、Google検索でローカルの飲食店を検索した時に、SEOのトップにビジネス用Facebookページが浮上したことです。そしてそのような店舗はホームページを持っていない、ということがとても衝撃的でした。

今回のコラムではそんな最近のビジネス用Facebookページに関して、私が感じていることをお話してみたいと思います。


目次[非表示]

  1. ユーザーと企業をつなげるビジネス用Facebookの歴史
  2. Facebookはどんどん多機能になりビジネスをサポート
  3. 実際にFacebookページはホームページ代わりになり得るのか?
  4. 企業はFacebookをどのように運用していくべきか

ユーザーと企業をつなげるビジネス用Facebookの歴史


Facebookは2004年にサービスをスタートしましたが、ビジネスのマーケットに参戦し始めたのはその2年後でした。2006年に、好きなブランドとつながることができる「スポンサー付きグループ」をリリースし、これにより大型小売店はFacebook利用者を対象としたダイレクトマーケティングを行えるようになりました。

その後、ニュースフィードが登場したことによって、Facebookはブランドと消費者をつなげるためのより強力な手段を手に入れることになり、2007年には、ビジネスやバンド、有名人などがFacebook上で情報発信しやすいように、プロフィールをカスタマイズできる機能、Facebookページを開発しました。

ここで利用者は、音楽、レストラン、ブランドなど、自分が好きなものとどんどん繋がることが出来るようになり、現在に至ります。

この「ユーザーとビジネスとの繋がり」にこだわった開発は、今も重点的に行われており、Facebookは全てのビジネス領域において支援する努力を続けています。

Facebookはどんどん多機能になりビジネスをサポート


コミュニケーションツールのモバイル化は、この記事を読んでくださっている殆どの方が感じている時代の流れだと思いますが、ビジネスのサービスがそれに追いついていない場合があることも事実です。

それをサポートしたいと考えているのが、世界で日間モバイルアクティブユーザー11億5,000万人を有するFacebookです。いつでもどこでもどんな媒体からでも、より良い環境で顧客とコミュニケーションを図れるように、日々Facebookページ上にて機能改善が施されております。最近ではFacebookページ上での商品販売、決済、メッセンジャーを利用したチャット機能、オフライン計測も可能なQRコードなど、ビジネスをダイレクトにサポートする機能がどんどん追加されています。

Facebookページはもう既に、ホームページのみではなく、企業のサブアプリ、もしくはアプリそのものとしても利用できるまでの地位となっているのではないでしょうか。

参考: https://www.facebook.com/business/news/page-call-to-action-updates

実際にFacebookページはホームページ代わりになり得るのか?

さて、冒頭で話していた内容に戻りますが、果たしてFacebookページは企業のホームページ代わりとして使えるものなのでしょうか?

ホームページはオンライン上で企業の顔となり得る重要な情報源となりますので完全なる代役にはならないと思われますが、どうしてもサイト運用に手が回らない、コストを割けない等の物理的問題を抱えたりすると、プライオリティが低くなってしまい、ホームページに重きを置けなくなることが時たま見受けられます。

そうするとFacebookページを代理に、といった考えが生じそうですが、Facebookページは一つ問題があり、Facebookにログインしている状況下でないとFacebookページを見ることが出来ません。

参考:https://www.webroad.co.jp/archives/29793​​​​​​​

日本はネット人口に対するFacebookユーザーの月間アクティブユーザー(以下MAU)の割合はたったの26%であることから、ログアウトしているユーザーや登録していないユーザーを逃してしまうことになります。

以上のことから、日本ではFacebookを完全にホームページ代わりにすることはなかなか容易では無さそうです。

しかしながら、アジアの他国はちょっと状況が違うようです。


上記の数値はFacebook社より共有を受けているものであり、公式サイトでも発表されている数値です。

参考:https://investor.fb.com/home/default.aspx

このデータによると、アジアの国の11ヶ国中8ヶ国はネット人口に対するMAUの割合が90%を超えております。 インドネシアに至っては100%と目を疑う数値です。

この数値を見ると、確かにアジアの他国では「ホームページに割く時間はないが、とりあえずFacebookページで店舗の基本情報だけでも掲載しておこう!」となり、日本ほどユーザーを逃しにくい状況があるので、SEOのトップに飲食店のビジネス用Facebookページが出てくるのも納得です。

日本ではホームページ代わりにするのはまだ難しいですが、Facebookページはビジネス拡大の手助けになることには間違いありません。最適化が出来ていないスマホサイトのページサポートや、情報提供アプリの代用として、または自社のファンを楽しませ続けるための1ツール、ファンサイトとして等、Facebookページをどんどんビジネスに取り入れて活用していくべきだと私は考えております。

企業はFacebookをどのように運用していくべきか

今までFacebookページの変革と一つのあり方の例をお話してまいりましたが、全世界共通して言えることは、結果、「やるなら本気で、打算的に」です。ただただ投稿を多くすればいいわけではないですし、ましてや取り敢えず立ち上げたページから配信された広告は最高のパフォーマンスを出すことは出来ません。いくらページのファンを多く獲得し、投稿を毎日行っていても、オーガニックリーチが満足に出ないページもあると思います。

そうです、ここ2年でより一層、オーガニックリーチにおいても配信ロジックが昔と変わっているのです。

そのアルゴリズムは公表されていませんが、Facebookの基本は昔から変わらず「ユーザー」です。ユーザーの行動次第でFacebookも動き続けているのですが、現在ではページで行われた投稿は「いいね」「シェア」「口コミ」等のユーザーからのリアクションを獲得できないと、Facebookは“ユーザーにとって有益な情報”と捉えないので、それらが得られないとオーガニックリーチが伸びにくいようになっています。

Facebookは今までと同じことをしているとユーザーに飽きられてしまうことが分かっていますので、ユーザーを楽しませるための新しい機能をどんどん出しています。これに、ビジネス利用者側も応えなくてはならないのが現状です。

シンガポールでローカルのビジネスを行っている方々は、ファンが既に多いローカルのFacebookページにジョインし、そこに投稿を上げる、もしくは記事をシェアしてもらったりなどして、多くのユーザーに情報を届けられるようにしています。

どのようにユーザーに情報を届け、いかにファンになってもらうかを、ローカルビジネスの方々は上手く捉えられているような気がしました。

既にページを利用されている方もこれからページを立ち上げる方も、このロジックとユーザー行動心理を上手に利用してFacebookページ運用に挑んでみて下さい。

Facebookページは常に、みなさんのビジネスの成功を願っており、Facebookページの成功は、必ずビジネスの成功をもたらします。


trans+(トランスプラス) 編集部
trans+(トランスプラス) 編集部
ITアウトソーシングサービスで企業を支援するトランスコスモス株式会社のオウンドメディア編集部。メンバーはマーケター、アナリスト、クリエイターなどで構成されています。

関連記事:

trans+(トランスプラス)に掲載しているコンテンツや、サイト内で紹介したサービスに関することなど、どうぞお気軽にお問い合わせください。

フォローする:

この記事をシェアする:

人気記事ランキング