顧客サポートの最先端へ! トランスコスモスが考えるChatGPT活用方法
与えられたデータから画像や文章、音声、プログラムコードなどさまざまなコンテンツを自動で生成する最新技術、Generative AI(ジェネレーティブAI)が話題になっていますが、爆発的に注目を集めたChatGPTもこのGenerative AIの一種です。
参考:いま話題の次世代AIを体験! ChatGPTでExcelマクロ / VBAのコードを書いてみた!
しかし、企業がChatGPT(ChatGPT API)を使用する際には注意すべき点が多くあります。
たとえば、ChatGPTそのものをチューニングすることはできないため、専門的な問い合わせに対しては適切な回答をすることが難しく、結果として顧客満足度の低下や、有人窓口の工数増加だけでなく、誤案内によるトラブル発生のリスクがあります。
そのため、適切な回答をするための学習データのインプットや、それをもとに適切な回答ができているか確認するなどの仕組みが必要です。
さらに、著作権やセキュリティ、個人情報保護についても細心の注意を払う必要があります。大量のデータをもとに学習するGenerative AIの性質上、収集したデータ(テキストや画像)が著作物にあたるものも多く、出力された情報の著作権侵害リスクを考慮しなければなりません。
また、GPT(Generative Pre-trained Transformer:ジェネレーティブ・プリ・トレーニド・トランスフォーマー)を開発したOpenAI社は、ChatGPTの利用規約にてユーザーが入力したデータをアルゴリズム教育で使用するとしており、企業の機密情報や個人情報などを入力することによる情報漏洩のリスクもあります。
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ChatGPTの利用におけるリスク想定 |
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1 |
個人情報・機密情報 |
・ChatGPTに入力された情報は学習に使用され出力(回答)される可能性がある (例)氏名、住所、電話番号、メールアドレス、顧客情報、契約内容、未公表の業績データ、知的財産、財務情報など |
2 |
著作権侵害 |
・ChatGPTが他者の著作物を元に出力を行った場合、その出力結果によって著作権を侵害する可能性がある (例)イラスト、画像、テキスト、写真、音楽、動画、プログラムなど |
3 |
回答品質 |
・ChatGPTの回答精度は高いが、ハルシネーションや適切さに欠く内容を回答する可能性がある ・誤案内によるCS低下や解決できなかった場合、有人窓口の工数が増えるだけでなくトラブルの原因に |
4 |
利用者の把握・管理 |
・2023年5月現在、ChatGPTの利用者登録は個人アカウントに限定され、問題発生時の追跡調査ができない |
その他、ChatGPT使用時に想定されるリスクの例
そこで、トランスコスモスはこれらの障壁を取り除き、効率的かつ安心・安全に活用できるよう、独自のチューニングや学習手法、運用技術の開発を行い、デジタルコンタクトセンターサービスおよび、デジタルマーケティングサービスの高度化を実現するChatGPT APIを活用したサービスを開発しています。
トランスコスモスが独自開発したAPIシステム「DEC Connect(デックコネクト)」とChatGPT APIを連携させることで、問い合わせに対しての自動応答だけでなく、専門的な問い合わせへも適切な回答をすることを可能にし、単体で対応が困難なものについてはシームレスに有人対応へ切り替えることができます。
チャット席数約7,000席を運用するトランスコスモス独自のノウハウを活用し、ChatGPT APIと有人対応それぞれの強みを組み合わせることで、生産性向上と顧客満足向上の両立を可能にします。
さらに、DEC Connectによって、各種コミュニケーションチャネルとお客様企業が保有する顧客情報、購買履歴、Webサイトログなどを組み合わせることで、さらなる効率化と顧客満足度向上を実現します。
トランスコスモスは、今後ともChatGPT APIをはじめとする先端技術を取り入れることで、CX向上のためのソリューションを提供し、お客様企業と顧客とのコミュニケーション最適化を支援します。
参考:トランスコスモスのDX
https://www.trans-cosmos.co.jp/dec/
プレスリリース全文はこちら
https://www.trans-cosmos.co.jp/company/news/230420.html