EC Weekly Picks アイキャッチ

【国内・海外EC業界ニュース】Alibaba、NetEaseのオンラインプラットフォームKaola! Weekly Picks!9/4-9/10

トランスコスモス調査部が厳選する国内・海外EC業界ニュース

今週も国内外問わずEC市場の動きを、ダイジェストでお届けします。

世界33カ国・171の拠点があるトランスコスモスだからこそ伝えられる、

国内外EC業界の「今」が、5分でわかります。


今週のトピックはこちら。

↓↓↓↓↓↓↓↓

目次[非表示]

  1. Amazon、取扱商品の安全性に懸念
  2. NTTデータ、レジなし店舗参入支援
  3. Alibaba、NetEaseのオンラインプラットフォームKaola買収
  4. Alibaba子会社、インドで初めてのECサイト開設へ

Amazon、取扱商品の安全性に懸念

8月29日、米民主党に所属する上院議員3人が米EC大手AmazonのCEOに書簡を送り、同社のプラットフォームに危険な商品や禁止されている商品が掲載されていることに関して、「徹底した内部調査」を求めました。書簡は、8月23日にThe Wall Street Journalが発表した、Amazonが出品を禁止する安全性に問題のある商品数千点が、同サイト上で販売されている事実の報道を受けたものです。報道後、Amazonは商品ページの修正や削除を行いましたが、まだ同様の商品が再度掲載されていることも確認されています。

情報源:“Letter to Amazon to re Defective Products, United States Senate”(2019/08/29)

NTTデータ、レジなし店舗参入支援

 9月2日、NTTデータが国内の小売業者を対象に、レジなし店舗の出店を支援するサービスを開始しました。レジなし店舗とは、決済手段を指定したQRコードで認証入店することで、手に取った商品をそのまま、レジ支払いをせずに持ち帰ることができる店舗です。NTTデータは、サービス提供にあたり、カメラや重量センサーからデータ解析を行う中国のCloudPickと業務提携を結びました。同サービスは、導入前のビジネスプランの仮説作成、導入時の仮説検証、導入後の多店舗展開など3段階で提供されます。レジなし店舗導入は、人件費削減や、従業員確保、長時間労働などの小売業界の課題解決に加えて、レジ待ち時間解消による消費者の利便性向上にも貢献します。同社は、2022年度までに、1,000店舗に導入することを目指しています。

情報源:同社プレスリリース「レジ決済無しで商品購入、デジタル店舗出店サービスを提供開始」(2019/09/02)

Alibaba、NetEaseのオンラインプラットフォームKaola買収

 9月5日、中国EC大手Alibabaが中国ポータルサイト大手のNetEaseが運営する越境ECプラットフォームKaolaを20億ドル(約2,140億円)で買収しました。Alibabaは自社のオンラインプラットフォームT-mallに輸出入部門を有していますが、Kaolaは買収後も独自に業務を続ける予定です。さらにAlibabaはNetEaseの音楽ストリーミング事業にも7億ドル(約750億円)の出資を計画しています。

情報源:同社プレスリリース ”Alibaba Acquires Import E-Commerce Platform Kaola from NetEase for Approximately US$2 Billion“(2019/09/05)​​​​​​​

Alibaba子会社、インドで初めてのECサイト開設へ

 9月5日、中国EC大手Alibabaの子会社UCWebが、インドでEC事業を開始予定であることがわかりました。UCWebが展開するモバイルブラウザの“UC Browser”は、世界中で4億3000万人以上、インドでは1億3000万人以上の利用者がおり、同社はこの「インドにおける広範囲のユーザーコミュニティ」を活用して、EC事業を構築するとしています。さらに、今後の事業展開では、既存のプレイヤーと協力予定であることも明らかにしています。

情報源:TechCrunch「アリババ子会社UCWebがインドでeコマース事業を開始する計画」(2019/09/08)


POINT

9月5日、中国Alibabaが越境ECサイトNetease Kaolaを買収したことが発表されました。同サイトはAlibaba傘下のT-mall Globalに次いで、越境EC市場シェア2位で、特徴としては、バイヤー部隊が海外から商品を厳選し、正規品保証をしていることがあげられます。現在、80か国9,000ブランドを取り扱っており、そのなかにはGucciやBurberryといった高級ブランドも含まれます。同社では購買意欲の高い若年層を中心に利用者を獲得してきました。Alibabaは、近年高級ブランド販売の取り扱いを強化していますが、T-mall Globalでは主に安価な商品の取り扱いがほとんどのため、Kaolaの買収により高級商品販売を拡充することができるようになります。また、この買収により市場上位 1位と2位が一緒になることで、Alibabaの中国における越境EC市場シェアを約5割にまで拡大し、確固たる地位を築くことになります。現在、3位のJD Worldwideのシェアは1割程度ですので、その差は歴然です。JD Worldwideでは、越境ECシェア拡大のために、2018年11月にサイトを刷新し(サイト名も「京東全球購」から「海囤全球」に変更)、世界各地域に購買センターを開設し商品調達力を拡充するほか、ベテランバイヤーによる厳選した商品紹介によるレコメンド力を強化するといった策を講じています。しかし、今回の買収により、越境EC市場も国内EC市場と同様にAlibabaの独走状態になると考えられます。


~トランスコスモス調査部より~


トランスコスモス調査部ブログはこちら


trans+(トランスプラス) 編集部
trans+(トランスプラス) 編集部
ITアウトソーシングサービスで企業を支援するトランスコスモス株式会社のオウンドメディア編集部。メンバーはマーケター、アナリスト、クリエイターなどで構成されています。

関連記事:

trans+(トランスプラス)に掲載しているコンテンツや、サイト内で紹介したサービスに関することなど、どうぞお気軽にお問い合わせください。

フォローする:

この記事をシェアする:

人気記事ランキング