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【2023年EC業界ニュース】SEA、2022年10〜12月期決算を発表・コスト削減により初の最終黒字を達成 ほか

トランスコスモス調査部が厳選する国内・海外EC業界ニュース

今週も国内外問わずEC市場の動きを、ダイジェストでお届けします。

世界30カ国・168の拠点があるトランスコスモスだからこそ伝えられる、

国内外EC業界の「今」が、5分でわかります。

今週のトピックはこちら。

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​​​​​​​※2023年10月更新

目次[非表示]

  1. エントリーや登録不要で、商品の購入金額に応じた特典が自動で提供されるマイレージ型販促サービスが提供開始
  2. 4人に3人の米国消費者、物価高騰が落ち着いた後も低価格設定の商品を購入し続ける予定
  3. Macy's、2022年度第4四半期決算を発表・モール以外の小型店舗戦略を強化
  4. Amazon India、自社の物流ネットワークとONDCを統合
  5. メルカリ、厳しい競争に直面 国内の潜在顧客を掘り起こすサービスを展開
  6. SEA、2022年10〜12月期決算を発表・コスト削減により初の最終黒字を達成

エントリーや登録不要で、商品の購入金額に応じた特典が自動で提供されるマイレージ型販促サービスが提供開始

EC Weekly Picks 日本国旗

3月1日、LINE株式会社(現 LINEヤフー株式会社)とヤフー株式会社(現 LINEヤフー株式会社)、PayPay株式会社がマイレージ型の販促サービス「LYPマイレージ」の提供を開始しました。消費者はエントリーや登録が不要で、商品ごとの購入金額に応じて提供された特典を店舗やECで利用可能です。本サービスによりオフラインとオンラインの垣根を越えた飲料や日用品などの購買行動を促進するねらいです。

情報源: ヤフー株式会社 「エントリーや登録不要で、商品ごとの購入金額に応じた特典が自動的にもらえるマイレージ型の販促サービス「LYPマイレージ」を本日より提供開始 」(2023/03/01)

4人に3人の米国消費者、物価高騰が落ち着いた後も低価格設定の商品を購入し続ける予定

EC Weekly Picks アメリカ国旗

米調査会社Attest(アテスト)が実施した米消費者2,000人を対象とした調査によると、73%がインフレと物価高騰が落ち着いた後もプライベートブランド商品を購入し続ける予定であることが明らかとなりました。近年、多くの小売事業者が自社ブランド商品の高品質化や種類の増加を進めていることを受け、プライベートブランド商品は人気を集めています。

なお、インフレ下において消費者の41%が最安値の商品を購入するために複数の店舗を訪れており、特定商品の割引よりも低価格のプライベートブランド商品を提供する店舗の方が消費者に好まれる傾向にあります。このような消費行動の変化に伴い、Pepsi(ペプシ)やHeinz(ハインツ)など大手食品企業は値上げを停止し、売上低迷の対策を打ち出しています。

情報源:Retail Dive "Nearly 3 in 4 consumers plan to keep buying private label when the economy settles, survey says"(2023/03/01)

Macy's、2022年度第4四半期決算を発表・モール以外の小型店舗戦略を強化

EC Weekly Picks アメリカ国旗

3月2日、米百貨店大手Macy's(メイシーズ)が2022年度第4四半期および通期決算を発表しました。第4四半期の売上高は前年同期比で4.6%減の83億ドル(約1兆1,400億円)、純利益は同31.5%減の5億800万ドル(約800億円)を記録しました。通期の売上高は前年度比0.1%減の244億ドル(約3兆3,360億円)、純利益は17.7%減の11億7,000万ドル(約1,595億円)で、オンラインの売上高は同6%減、実店舗の売上高は同3%増を記録しました。

コロナ前の2019年と比べると、実店舗売上は19%減と減少している一方で、オンライン売上は31%増と増加しています。同社は、数年前より店舗戦略の見直しを進めており、モールからの撤退やMarket by Macy's (マーケット・バイ・メイシーズ)とBloomie's(ブルーミーズ)などの小型店舗の出店を強化しており、現在、計10店舗を運営しています。これら小型店舗はモール内の店舗と比較して、店内構造やチェックアウトの容易さなどから高い顧客満足度向上に繋がっています。今後も、モール内の店舗を閉鎖する計画も進めており、今後、数年間で125店舗を減らす予定です。

情報源:Macy's Inc. "Macy's, Inc. Reports Fourth Quarter and Full-Year 2022 Results"(2023/03/02)

Amazon India、自社の物流ネットワークとONDCを統合

EC Weekly Picks インド国旗

Amazon India(アマゾン・インド)は自社の物流ネットワークと、政府主導で設立が進められている電子商取引プラットフォームONDC(Open Network for Digital Commerce)を統合しました。これにより、食品や日用品などの商品の配達を2時間以内で完了できます。本統合により、同社は自社の物流ネットワークを活用してコストや時間を削減でき、消費者は ONDCの商品をAmazonの商品と同じように注文、配達情報の追跡が可能になります。

情報源:Retail Asia "Amazon India integrates logistics network with ONDC" (2023/03/04)

メルカリ、厳しい競争に直面 国内の潜在顧客を掘り起こすサービスを展開

EC Weekly Picks 日本国旗

メルカリは国内外で厳しい競争に直面しています。時価総額はピークから6割減少しており、2022年10〜12月期の取引総額は前年同期から10%増えたものの、伸び率は2021年同期の18%から低下しました。国内には未だ潜在顧客が5,000万人、家庭には44兆円相当の不用品が存在すると考え、それらを掘り起こすための新サービスを自治体と共に展開しています。市民に「メルカリ」という廃棄処分以外の選択肢を浸透させる狙いで100の自治体と連携しています。

また、潜在顧客の掘り起こしに向けてメルカリの使い方を開設する「メルカリ教室」を開催し、累計受講者数は25万人を超えています。誰でも使いやすいアプリへの改善に向けてデザイン改善などのプログラム処理時間を短縮しています。なお、日本のマーケットに比べて文化の違いに適応できていない米国では、苦境脱却への道を模索しています。同社は2030年までに7,000万人の会員を目指し、イノベーションとグローバル化を進めていく見込みです。

情報源:日本経済新聞「メルカリ「7000万会員」へ難路 眠る不用品44兆円掘る」(2023/03/07)

SEA、2022年10〜12月期決算を発表・コスト削減により初の最終黒字を達成

EC Weekly Picks シンガポール国旗

3月7日、シンガポールEC事業者SEA(シー)が2022年10〜12月および通期決算を発表しました。主力事業のネット通販が初めて黒字に転換したことで、純利益が4億2,200万ドル(約580億円)と2017年の上場以来、初の最終黒字化を達成しました。売上高は前年同期比7.1%増の35億ドル(約4,800億円)を記録しました。同社はこれまで売上高の伸びを優先し、多額の販促促進費用を投入していましたが、今期では販促費用を前年同期比6割削減し、人員削減に踏み切ったことでネット通販Shopee(ショッピー)と金融事業が黒字を記録しました。特にEC事業の売上高は前年同期比42.3%増、収益は同43.5%増、GMV(流通総取引額)は同7.7%増を達成しています。

同社は、Shopeeの持続的な成長に向けたサービス拡大の一環としてSeaMoney(シーマネー)事業を連携させ、取引手数料のコスト削減やシームレスな取引体験を提供しています。また、デジタル保険や資産運用などとの連携による相乗効果も見込んでいます。通期の売上高は前年度比25.1%増の124億ドル(約1兆7,000億円)、純利益は同33.1%増の52億ドル(約7,100億円)でした。同社のCEOのForrest Li(フォレスト・リー)氏は、2023年も収益率改善を最優先事項とする方針です。

情報源:Sea Inc."Sea Limited Reports Fourth Quarter and Full Year 2022 Results"(2023/03/07)


POINT
今週の注目は「SEA、2022年10〜12月期決算を発表・コスト削減により初の最終黒字を達成」だよ!


trans+(トランスプラス) 編集部
trans+(トランスプラス) 編集部
ITアウトソーシングサービスで企業を支援するトランスコスモス株式会社のオウンドメディア編集部。メンバーはマーケター、アナリスト、クリエイターなどで構成されています。

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