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[Interview] ノーマライゼーションから生まれる、トランスコスモスの働きがいと経済成長 #目標8


みなさん、こんにちは!

前回に引き続き、トランスコスモスのこれまでの「SDGs」に関わる取り組みについてお届けします。さまざまな取り組みのなかでも障がい者雇用に関しては、早くから取り組み実績を上げてきたこともあり、さまざまなメディアにも取り上げられるなど、外部からも注目を集めていることのひとつ。

その、障がい者雇用を担うノーマライゼーション推進統括部の横井山隆介さんにも同席いただき、古原広行さんに引き続きお話しを伺います!



古原広行/本社管理総括 副責任者

トランスコスモス株式会社 執行役員 兼 本社管理総括管理本部長。経理・財務業務を経て、中国天津での大宇宙の設立に携わり、その後、アメリカシアトル子会社に9年弱駐在。帰国後、ダブルクリックKKの管理部門責任者として出向。出向終了後、管理本部にて総務部、IR推進部、ノーマライゼーション推進統括部を含む本社管理部門を管轄。



横井山隆介/ノーマライゼーション推進統括部長

株式会社トランスコスモス・アシスト 取締役。前職はSE。2007年入社後、障がい者のクリエーターチームの立ち上げに携わる。障がい者スタッフ2名とともに、広報宣伝部へ部門常駐し、クリエイティブ業務をスタート。その後、クリエイティブ系だけでなく、バックオフィス系業務の実績を積み上げ、現在に至る。2018年からは、「オリンピック・パラリンピック等経済界協議会」 の一員として、経済界と自治体が一体となって取り組んでいる「心のバリアフリー」の普及活動に参加。


目次[非表示]

  1. 障がいのある社員と会社とのWinWinの関係づくり
  2. 成果を上げ実績を築くことで信頼関係が生まれる
  3. 雇用率を達成させた“受け入れたくなる”仕組みづくり
  4. 変化し続け次世代にバトンを渡すことが持続を可能に

障がいのある社員と会社とのWinWinの関係づくり

s子
障がい者雇用には、これまでもかなり積極的に取り組んでいますよね。きっかけはなんですか?


古原
1990年代後半には、管理本部内に管理サポート課を設立して約10名の障がい者を雇用していましたが、積極的に取り組むきっかけは、行政からの指導です。2005年には障がい者の雇用を担うトランスコスモス・アシストを設立。2008年に本社内に障がい者の採用から研修、業務をワンストップで行うノーマライゼーション推進統括部を設立しました。今では400名を超える障がい者の方が働いています。



s子
ずいぶんと増えましたね!



古原
ただここで、気をつけなくてはいけないのは、人数合わせだけのための採用はしないということ。国から決められた雇用率に捕らわれるのでなく、採用した社員には会社として仕事の場を用意する必要があります。よく考えたら当たり前のことなんですけれどね。雇用率達成のためなら、採用人数を増やし続ければいいのですが、それだと会社と障がいのある社員の信頼関係がどこかで破綻すると思いました。

だから、しっかり仕組みを作っていこうと。今でもポリシーとして、必ず受け入れの業務があって、そこにちゃんと人をあてがっているということにすごくこだわっています。それがたぶん入ってきていただく障がいのある社員と会社とWinWinの関係が築けることだと思っています。


s子
健常者の一般社員と同じ、業務に対する採用なんですね。


古原
そうです。採用だけでなく評価なども、一般社員とまったく同じ仕組みになっていますね。ただ、ハンディがあるわけですから、そのハンディは埋めてあげなきゃいけない部分はあります。例えばサポートする手話の担当者を配属するなど。いろんなツールを準備して、受け入れるためにハンディを埋めることは最低限しました。


s子
入社される方も安心ですね。


古原
そうですね。ただ、こちらとしてもこだわりたいのは会社は福祉施設ではないということをきちんと説明し、徹底しています。スタッフの社員にも福祉施設勤務経験者がいますが、考え方を変えてもらう様にスタッフにも徹底しています。


s子
現在は何人の障がい者の方が働いているんですか?


横井山
本社に所属していない直接現場で採用した方も含め、去年の行政報告数でいうと全社で472名でした。


s子
それほどたくさんの方がいると、障がいもそれぞれなわけですよね。どんな職種があるのですか?



横井山
事務、デザイナー、翻訳など25種類の職種で活躍いただいています。自社のホームページのデザインも障がいのある社員によるもの。お客さんのデザインにも携わることもありますよ。



事務スタッフ /デザイナー /Webコーダー /庶務スタッフ(アシスト)/スキャン・押印 /広告オペレータ /映像クリエイター /受発注データ登録 /プログラマ/翻訳スタッフ /契約管理 /ECサイト運用 /SNS監視スタッフ /スキャニング /データ登録 /キッティング /レタッチャー /Webディレクター /フォトグラファー /マネジャー /Gotcha!mall運用/SWライセンス管理 /広告プランナー/コールオペレータ/精神保健福祉士


s子
職種のバリエーションがすごいです!


古原
当社だからできることだと思いますよ。アウトソーサーにいろんな仕事があるので。難しいのは派遣やお客様に常駐型の業務ですね。お客様に負担をかける事も想定されますので。

成果を上げ実績を築くことで信頼関係が生まれる

s子
本当にさまざまな職種がありますが、具体的にはどんな仕事をしていますか?


横井山
例えば、環境マネジメントシステムに関する国際規格のISO14001と絡めた再生紙作りなどはよくトピックとして扱っていただくことが多いですね。「PaperLab」という使用済みの紙を再生紙にリサイクルする製紙機を導入し、さらにその再生紙で名刺を制作しています。



s子
それまで外注していたものが、社内でできるように!しかも環境にも優しい。


古原
他には契約書のデータベース化もノーマライゼーション推進部の仕事です。紙での保管は各個人が保管したり、書庫等のスペースも必要になりますよね。特に都市部の家賃を考えると、スペース効率が悪いわけです。原本は地方に保管されているのですが、必要なときにすぐ見られない。そこで、データベース化してサーバーに全部登録し、いつでも見れるようにしました。この書類をスキャンしてデータベース化させるのは会社としても大切な仕事のひとつですね。


s子
さらにその中で、CSR活動も行っていますよね。


古原
そうですね。本社のある渋谷の学校等に出向いて授業をしたり、パラリンピックのボランティアになったり、まだあまりオープンにしてないですけど地域創生に関わる活動も。彼らの経験にもなりますし、先方にも喜ばれ一石二鳥なんです。


s子
障がい者を採用することで、社内的に良かったこととか、意識が変わったなどはありますか?


古原
プロジェクトをスタートしたとき障がい者雇用についての会社全体のリテラシーを上げていくということが大事なのですが、未知のことには抵抗があるじゃないですか。例えば聴覚障がいの方と、どうコミュニケーションを取ればいいのかや、精神障がいの方との関わり方などです。

なのでまずは一緒に仕事してもらうことで、お互いの理解を深め、徐々に浸透させていくことにしたんですよね。 “一緒”に働くという土壌を作りが最も大切だからです。浸透するまでは時間はかかりました。でも今ではある部門からは採用に関して何人欲しいなどのリクエストも出るほどまでに。それにはやっぱり障がいのあるメンバーが、自分たちで成果を上げ、実績を築いていったというのが大きいと思います。


s子
実際に障がい者のスタッフから聞こえてくる声とかはありますか?


古原
健常者も障がい者も一緒ですよ。こっちは一生懸命やっていても、なかなか厳しい意見も(笑)


s子
平等ですね!



古原
障がいがあるなしに関係ないです。本当に一緒です。


雇用率を達成させた“受け入れたくなる”仕組みづくり


高山
ひとつ気になるのが、当社の場合は、営業マンもそうですけど、サービスの人も売上や粗利など“数字”を持たされるじゃないですか。自分の部下にはパフォーマンスを求めますよね。そういう意味で、障がい者の受け入れには抵抗があるという意見はなかったですか?


古原
そこが仕組みなんです!「トップダウンによる強いメッセージ」とコストを一定の率で各事業部に負担して頂く「社内プリペイド方式」です。障がい者を受け入れようが受け入れまいが、費用負担をするのだから受け入れて活用していただくようにと。さらに、負担したコスト以上に活用いただければ、表現は悪いですが「逆ザヤ」にもなるわけですね。


高山
なるほど!


古原
そういう仕組みにしてから、サービス側での協力も大きく、特にプロフィットセンターでの活躍の場がぐんと拡大しました。今後もプロフィットセンターでの活躍の場を拡大することが重要になります。そのような状況においても、障がい者雇用に関しては90年代からからずっとやってきたので、時間はかかったなとは思いますが、人数合わせだけはやめよう!というポリシーは大事に守っていきたいと思います。



高山
社会的にもお客様的にも、障がい者雇用に関してはもう無視できないという認識を持っていただいている方も多くなってきていますし、プロフィットセンターで働いてもらうという方がやっぱり会社としてはいいわけですよね。さらに規模が大きくなってきたら、コストセンターだけだと全体の雇用率には限りがありますしね。

変化し続け次世代にバトンを渡すことが持続を可能に


s子
成功して終わりではなく、次のフェーズに向けて今もまさに動いているんですね。


古原
ほんと、いつも動いていますよ(笑)。

社員の数も多いので、障がい者雇用は、「SDGs」のなかでも自分たちらしい取り組みだなと。「何人雇用しているか」から「どんな雇用の仕方をしているか」へ、社会の関心が変わってきたこともあり、障がい者雇用はあながち障がい者雇用という単なるコストセンターではなくなってきているのかもしれないとも思っています。

取引先・投資家・採用マーケット等に対し、障がい者雇用をしっかりやっているというトランスコスモスらしさを打ち出せているというあたりまではきているかなと…。


高山
「SDGs」という社会課題が可視化されてきているわけですが、それはリスクや課題に対して何にもしないってことが批判の対象になるということ。ウチみたいな会社の場合だと東証1部からプライムへ移行してということを考えていくと、選ばれる会社じゃなくてはいけない中、問題を放置してることが一番企業価値を下げること。逆に言えばきちんと取り組むことでプロフィットにつながるということですよね。



古原
そうですね。また、何か新しいことを考えて常に動いているというと、すごく戦略を練っているみたいにも見えますが、実際は場当たり的なことも多いです(笑)。行き詰まるから次を考える。こっちがいいかもしれないと。常に模索しています。


高山
そうやって動き続けることが、まさに持続可能性。企業の成長に合わせていかなくちゃいけませんからね。


s子
最後に、古原さん個人のビジョンみたいなものはあるんですか?


古原
部署柄、様々なリピテーションリスクについて日頃から意識して動いていることです。
「平時が有事」ですね!

また執行役以上は、年の初めに、目標を必ず発表しなければいけないですが、私は部署柄もあるのですが4、5年前から「ESG」は掲げていましたし、ここ2〜3年は「SDGs」を意識していました。まだみんなが「?」な感じのころですから、ようやく具体的に動き始めたところ。動きながら仕組みづくりを続けながら、次世代育成にも取り組みたいと思います。


trans+(トランスプラス) 編集部
trans+(トランスプラス) 編集部

ITアウトソーシングサービスで企業を支援するトランスコスモス株式会社のオウンドメディア編集部。メンバーはマーケター、アナリスト、クリエイターなどで構成されています。

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