【保存版】すがけんさんの「アドテック東京スポンサー心得」が金言に溢れていた話
来る2018年10月4(木)・5日(金)のアドテック東京2018。この度、最上位スポンサーであるダイヤモンドスポンサーを、初めてトランスコスモスで担わせていただくことになりました。
開催まで残り1か月と迫り、イベントを盛り上げるスポンサーとしての役割、そして伝えていくべきものとは何なのか。アドバイザリーボードメンバー代表として、アドテック東京出展アドバイザーを務める「すがけん」さん、こと株式会社ムーンショット菅原健一氏へのインタビューを通して、今後のアドテックスポンサーの皆様に参考にしていただき、業界の継続的な発展に貢献できれば幸いです。
目次[非表示]
アドテック東京アドバイザリーボードメンバーのムーンショットCEO菅原健一さん
アドバイザリーボードメンバー代表として、アドテック東京出展アドバイザーも務める「すがけん」さんこと菅原健一氏。2018年7月に株式会社ムーンショットを創業され企業の10倍成長にコミットし続ける同氏は、2018年6月までスマートニュース社に在籍。アドテック東京2017ではダイヤモンドスポンサーを経験されました。
株式会社ムーンショット代表取締役CEO 菅原健一氏
今回のインタビューでは、次なるスポンサーの方々は勿論、イベントにかかわる全ての皆様にとって有益な気付きに溢れたお話しをうかがうことができました。セミナーレポートなどでは決して語られない「イベントスポンサー目線」で、当時の経験や得られた知見を惜しみなく語っていただきます。
スポンサーとしての成功、KPIとは
アドテック東京2017では、スマートニュース社のブースに多くの来場者が足を運んだ
———-スポンサーの「成功」とは?スマートニュースでのKPI設定はどのようなものだったのでしょうか?
菅原:KPIは「引き合い数」や「引き合い額」ではなく、「売上」でした。そして、開催後1ヶ月でROAS目標は達成することが出来ました。売上をKPIにした理由ですが、スポンサー企業としての「成功」は、来場者の方ときちんとお話をして、最終的に自社の売り上げに繋がる良いお仕事ができることだと考えているからです。
それ以外にも、こうした一大イベントのスポンサーを担うという役割においては、クライアントに喜んでもらう、来場者数の増加に繋がるなど「業界やイベント自体を盛り上げる」ことも、スポンサーが担うべき真の「成功」だと考えています。
———-それは普通に出展していれば達成できるもの?失敗することなんてあるのでしょうか?
菅原:失敗することは大いにあります。それは出展したことに満足して、自社の売上にも業界の成長にも繋がらないケース。ただ出展すればOKという思考や、目先の目標に偏ったKPIを立てるのではなく、最終的な目標をしっかり見据えて取り組むことが重要ですね。
自社都合に考えていては成功しない
———-では、最終的なビジネスゴール達成のため、スポンサーとして具体的にどう取り組むべきでしょうか?
菅原:多くの企業がこうしたイベントスポンサーのKPIとして「顧客リード獲得」を設定するかと思いますが、その達成方法は2つあると思います。
1つは「名刺を集めてその名刺を元にセールスをかける」こと。
本当によくあるパターンですが、前者の「名刺交換」に必死になると、枚数を優先してしまい、来場者のニーズをしっかり探るような会話ができずに終わってしまいます。ゴールは名刺の数ではなく、「本当にサービスを必要としている人との出会い」です。手当たり次第に声をかけていくのは来場者からの印象もさることながら、「優良な出会い」という意味での効率も悪く、社内でもイベントに出展した意味を見失ってしまうため、おすすめできません。
一方で、リード獲得のもう1つの方法は「来場者のリテラシーを上げる」こと。
これを実現するためには、ブース全体を学びの場にすることが重要です。来場者にとって有益な学びを通して、リテラシーが向上すれば、自社の価値を正しく理解してもらえる。だからこそ「準備」が重要であり、「いかに来場者をもてなすか」ということを突き詰めて考える必要があります。名刺の例でもおわかり頂けたかと思いますが、自社だけのメリットを考えたイベント準備では、来場者のリテラシーは上がらないですし、真の成功にはたどり着けないはずです。
✔ スポンサーは「来場者へのおもてなし」準備に最注力すべし ✔ 出展に満足せず「本当にサービスを必要としている人との出逢い」を追求すべし |
アドテックという学びの場を活かしたコンテンツマーケティング
———-「学びの場」となるブースやそこでのコンテンツ企画などにおいて心がけることはありますか?
菅原:キーノートとの連動ができると好ましいですね。アドテックにおいて、キーノートはその年の「メインディッシュ」であり、テーマとなるコンテンツです。主催のコムエクスポジアムさんが無料で提供してくださる、素晴らしい学びの場であるキーノートに対して、スポンサーの皆さんも連動しない手は無いですね。
そして、自社の運営ブースにおいても、社内の人間だけでなく、むしろ「社外」の方々を積極的に巻き込んでいくこと。昨年のスマニューブースには公式スピーカーの方にもたくさんご登壇頂きました。マーケティング業界自体に学びの場を提供したい、という思いに賛同してくださる方たちと社内外問わずコンテンツを企画すると、自社だけでは提供できない素晴らしいセッションになると思います。周囲の小さめのブースの企業にお声がけしてもいいかもしれません。「一緒にやりましょう!」って(笑)
アドテックは一種のコンテンツマーケティングですので、みなさんが楽しめる企画を仕込むことが最も重要です。
✔ コンテンツ企画は社内外を問わず多くの人を巻き込むべし ✔ イベントのメインディッシュである「キーノート」と連動することを意識すべし |
多くの人に学びを提供する役割を担うスポンサー
———-スポンサーが学びを提供し、イベントの価値を上げるうえで他にできることはありますか?
菅原:昨年はブース内コンテンツの動画配信も実施しました。即日編集して動画を公開することで、会場に足を運んでいない方にもブースセッションの内容・情報を届けることができました。特に、1日目の様子が動画で拡散されることで、2日目の集客にも貢献できたと思います。
動画配信されたスマートニュース×アドテック東京2017の様子
個人的には、来場者の皆さんへのおもてなしという点では、例えばコーヒーの用意とかも大事にしたいポイントです。会場を一周すると結構疲れるので、ヘトヘトの参加者さんに休憩スペースを提供してコーヒーをお出しすると喜んで頂ける。最後は優しさで選んでもらえることもあると思うんです(笑)
また、参加者全員がそのイベントの価値を上げたり下げたりします。ソーシャルでの発言などもその1つでしょう。小さな積み重ねが来場者の満足度アップに繋がり、イベント自体のイメージも良くなります。
せっかくの一大イベントですし、主催者・来場者・スピーカー・スポンサー、みんなが高め合って盛り上がるアジア最大級のマーケティングカンファレンスを楽しめると嬉しいですね。
✔ 会場に来ることができなかった人に向けても情報を発信し、学びを提供するべし |
すがけんさん、ありがとうございました!
今年は10周年!アドテック東京2018についてもっと詳しく知りたい方はこちら
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
すがけんさん、コムエクスポジアムの皆様、trans+編集部で記念写真