【クリック率2倍】LINE ビジネスコネクトでお客様の心をつかむマーケティング事例(レポート)
LINEビジネスコネクトはサービスを終了し、2019年4月に『LINE公式アカウント』へ統合されました。
サービス詳細や料金プランの改定などについては下記、公式サイトをご確認ください。
https://www.linebiz.com/jp/service/line-official-account/
こんにちは!trans+(トランスプラス)の岡安萌美です。
少し前までは主に家族や友人との連絡手段として使っていたLINE。でも今では私のトーク一覧には企業アカウントもチラホラ。このような事はみなさんも同じなのではないでしょうか?
しかも、単に企業からのメッセージを受信しているのではなく、問い合わせや商品予約、配達日変更など気づけばLINEで“企業とやりとり”をしているのです。
このように消費者の心にスッと入り、いつの間にか企業との心の距離を縮めているLINE。
その仕組みの基盤となっているのが、LINE ビジネスコネクトです。企業のデータベースとLINEアカウントを連携させることで、ユーザーと1対1のコミュニケーションをとることができます。
今回は、そんなLINE ビジネスコネクトのセミナーレポートです。導入のハードルが高いと思われがちなサービスですが、それ以上の価値がそこにはあるはず!と思い潜入してきました。業界別の活用事例から導入時の社内説得法まで、色々ご紹介いたします!
※2023年10月更新
目次[非表示]
クリック率がメールの2倍!LINE ビジネスコネクトの業界別活用事例
まずは、LINE株式会社(現 LINEヤフー株式会社)大内田 喜一様のご登壇です。
日本人口の53%以上をカバーしているLINEだからこそできるOne to Oneのマーケティング施策の一つが、LINE ビジネスコネクトです。
LINE ビジネスコネクトは、LINE上で友だちになったユーザーに対し、誕生日クーポンやお気に入り商品の入荷情報など、CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)に基づいた情報配信が可能なサービスです。つまり、企業がユーザーひとりひとりに対してパーソナライズ化した個別のメッセージを送ることを可能にしました。
LINE株式会社(現 LINEヤフー株式会社)大内田 喜一氏
発表からわずか3年半で、導入企業はなんと210社以上。当初はECや予約系サービスが中心でしたが、現在では業界やサービスも多岐に渡っているそうです。
その活用事例を業界別にご紹介いただきました。
その内容を簡単にまとめますと、以下のような活用事例がありました。
このように、LINEだからこそ可能な活用方法がたくさん。効果においても、EC大手のZOZOTOWNでは、配信した新着情報や再入荷情報などのURLクリック率がメールに比べ2倍以上に改善。さらに特徴的なのが、LINEの場合だと配信から開封までの時間間隔が、大幅に短縮されていたということです。※1
確かに私も今やメールはほとんど見なくなりましたので、この結果には納得です。
(※1出典:MarkeZine:メッセージを送ったユーザーの半数以上が流入!ZOZOTOWNのLINEビジネスコネクト活用に迫る)
他にも、ウェブ上での会員登録が不要な「LINEログイン」や、ユーザー情報を得ながらメッセージのリーチ数を増やせる「ミッションスタンプ」など、様々な使い方でマーケティングに広がりを持たせ、企業とお客様を繋いでいくLINE ビジネスコネクト。
「月に7000万人以上が利用していて、そして企業メッセージの開封率が50%以上。そんなLINEだからこそ、価値のあるOne to Oneマーケティングが実現します!」
と大内田氏は熱く語っていました。
↓こちらの記事で業界別の活用例を提案中↓
ECにもコミュニケーションを。こだわり抜いた、カメラのキタムラのLINE戦略
続いては、株式会社キタムラより柳沢 啓様をゲストにお招きし、トランスコスモスの山崎 兼太郎がトークセッション形式でお話を伺いました。
トランスコスモス株式会社 山崎 兼太郎
キタムラはLINE ビジネスコネクトを活用して、10月よりLINE上で写真プリントの注文・カメラ買収査定やスタジオマリオの予約ができるサービスを開始しています。これによってユーザーは、LINEのトーク画面内で手軽に注文や予約などが行えるようになりました。
(参考:https://www.trans-cosmos.co.jp/company/news/171003_0001.html)
このLINEサービスの構築にあたり、店頭接客のようなコミュニケーションをLINE上でも実現させることに一番こだわったと柳沢氏は話します。
株式会社キタムラ 執行役員 柳沢 啓氏
「通常のECサイトですと、お客様が買いたい時にお客様がご自身で購入されます。これはECの長い歴史のなかで今やあたり前となっていますが、私はそんな自動販売機のような“一方通行感”を変えたいと思っていました。」(柳沢氏)
特にLINE内でのキャラクター設定にこだわったそうで、それぞれのサービスにマッチした親しみやすいトーン&マナーで作り込まれています。
LINE上のキャラクターの発言内容はサービスに関するものだけではなく、自動応答(Reply ai)で雑談にも対応してくれます。
「売るのが上手な販売員は、決して飛びぬけてサービスに詳しいというわけではありません。お客様一人ひとりに合わせたコミュニケーションが正しく出来る人、というのが販売員として優れています。」(柳沢氏)
LINE上だとテキストなので、どうしても硬い印象になりがちです。そこを親しみやすいキャラクターが、店頭で使うような言葉で接客をすることで、私たちもサービスを身近に感じやすくなります。
最後に今後の展望として、
「キタムラのサービスは店頭での接客が中心です。同じようにキタムラのECサイトにも、コミュニケーションや感情をプラスしていき、これからのECそのものを変えていきたいです!」
と熱く語っていただきました。
“若い子が使うLINE”から“ビジネスの主流”へと進化していったLINE
最後に、LINE株式会社(現 LINEヤフー株式会社)上級執行役員 田端信太郎様に締めのご挨拶をしていただきました。
LINE ビジネスコネクトのリリース当初、LINEはまだまだ“若い子が使っているコミュニケーションツール”という認識が世の中には多く、ビジネスの場では浸透しないのではという声も多くあったそうです。
しかしこの3年半、多数の事例が生み出され、LINEをビジネスにおいてユーザーとのコミュニケーションの基盤にしているのは珍しくなくなった、と田端氏は話します。
「同時に、音声とテキスト、あるいはアウトバウンドとインバウンドのような、これまでは境界線があったようなものも、LINEはその境界線を消してきたと思っています。」(田端氏)
LINE株式会社(現 LINEヤフー株式会社) 上級執行役員 田端 信太郎氏
続けて、LINEの法人ビジネスのパートナーであるトランスコスモスを“総合的なデジタルマーケティングパートナー”である、と話した田端氏。
「LINEもトランスコスモスと一緒に、お客様企業のデジタルトランスフォーメーションを実現していきます!」
と強く宣言していただき、セミナーは熱気に包まれたまま終了しました。
LINE社一押し!外食業界はLINEをフル活用すべし
セミナー終了後、まだまだ聞きたいことがあった私は、キタムラの柳沢様とLINEの大内田様にお話を伺ってきました!
岡安
本日はありがとうございました!少し追加でお話を伺いたいのですが、まずは大内田さん。様々な業界の事例をご紹介いただきましたが、他にもLINEと相性が良い業界などあれば教えていただけますか?
大内田氏
外食業界はLINE ビジネスコネクトによって世界はもっと広がると思いますね。よくレシートに付いているQRコードのアンケート付きのクーポンを見ますが、確かにこれは顧客調査やロイヤリティを高める施策としては効果的だと思います。
しかし、そのベースを紙ではなくLINEにすることで様々なメリットがあると考えています。
岡安
なるほど、例えばどんなメリットがありますか?
大内田氏
例えば、レシートを含む紙やアプリなどで提示したクーポンの場合、実際のところ貰った紙はいつのまにか失くしてしまったり、アプリは一部のコアユーザーにしかDLされない、というのが実情かと思います。しかし、多くの人が既に持っているLINEなら、企業のアカウントと友だちになるだけでクーポンや会員証を表示することができ、その表示の読み取りと同時に購買レシートやクーポン付きのアンケートがLINE上に送られてきます。ユーザーはクーポンを使いたい時にLINEを見れば良いだけですし、企業側もアンケートをLINEのクーポンや購買情報と一緒に送る事でシームレスに回答してもらう事が可能になります。ユーザーと企業側ともに、win-winの関係を築くことができます。
岡安
私もいざ使いたいときにクーポンを持っていなかったりしますし、アンケートも紙だと結構面倒だったりするんですよね。
大内田氏
そしてアンケートもwebではなくチャットボットが対応することで、ユーザーの手間無く簡単に顧客調査を行うことができます。これはほんの一例で、Beaconを活用して来店客のみにターゲティング配信をおこなったり、LINEをポイントカードや会員証代わりにしてしまうなど、LINEで完結する世界はまだまだたくさんあります。ユーザーとしても企業としてもハッピーな世界を、一緒に探していきたいですね!
岡安
確かに、みんなが使っているLINEだからこそ可能性が広がっていきますね。外食業界がより身近になっていく日も近いかもしれないです!
3回にも渡る役員会で乗り越えた!キタムラの社内説得術
岡安
ではキタムラの柳沢さんにお伺いしたいのですが、LINEサービスの構築にあたり、社内説得が特に大変だったとおっしゃっていましたが、どのようにしてそのハードルを越えていったのでしょうか?
柳沢氏
柳沢氏:そうですね、ECはどんどん小さな改善を重ねることが出来て、それを数字で見える化することができます。そこで、今までやってきた小さなことを一つひとつ数字がどう動いてきたかをすべて説明してきました。
そうすることで、「こいつはちゃんと数字を見ながらPDCAを回してやっているんだな。」と認識してもらっていました。細かいことでも失敗してしまったことでも、普段からきちんとアウトプットをしてきたことが、いざという時の社内説得に役に立ちましたね。
岡安
なるほど、日頃のアウトプットの成果が功を奏したというわけですね。
柳沢氏
はい、ですので社内提案した初期のころから「いいね。」とは言ってもらっていました。でもそのぶん何度も「大丈夫か?」とも言われていました。(笑)
たしかに、LINEでのサービスが店舗受け取りのサポートですので、私が所属するEC事業部の売り上げにならないのでは?という懸念がありました。
しかしそこは、いや、そうじゃない!と。関与した売り上げを最大化するのがEC事業部の役目ですので、売り上げは要りません!と言いましたね(笑)EC、宅配関係なく、お客様とのコミュニケーションをなるべくシームレスにしたい、という想いをひたすら伝えました。
岡安
岡安:そんな柳沢さんの努力もあって実現したビジコネ導入ですが、トランスコスモスとしてはどのようなサポートをしてきましたか?
山崎
システム構築では様々な面でトランスコスモスのシステムを使いました。例えば独自チャットプラットフォーム「DECAds Chat Edition」など、いわゆるLINEとの橋渡しになるようなところです。
そこにトランスコスモスのプラットフォームを入れたことで、スピーディーな導入と、実現の幅を広げられたと自負しています。
柳沢氏
おっしゃるとおりで、弊社は「決めたことはスグにやる」という社風で、実はスケジュールが少しタイトだったのですが、一日も遅れることなく実現していただきました。しかも最初に決めたサービスをひとつも削ることなく、100%実現しました。対応力がすばらしいですね。
岡安
弊社へのお褒めの言葉まで、ありがとうございます!
一人ひとりに最適化されたメッセージを届け、企業と消費者をつないでいくLINE ビジネスコネクト。今や生活になくてはならない存在にまでなったLINEだからこそ、消費者に寄り添い、様々な価値が提供できるのだと改めて勉強になりました!
LINEのコーポレートビジョン“CLOSING THE DISTANCE”にもあるように、魅力的なOne to Oneマーケティングで、お客様との心の距離を縮めていきましょう!
※トランスコスモスはLINE ビジネスコネクト パートナーアワードプログラムにおいて、ゴールドパートナーに認定されています。(https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2017/1661)