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フォロワーと共に創る! NTTドコモのSNS公式アカウント活用の秘訣

本記事では『宣伝会議マーケティングウェビナー2023 Produced by SUMMIT』 Day5から、トランスコスモスが2020年よりご支援している株式会社NTTドコモ様(以下、NTTドコモ)の公式SNSアカウント活用についての講演内容をご紹介します。

ウェビナーではNTTドコモの川中嶋様をお招きし、フォロワーとの深い関係を築くための戦略や、トランスコスモスとの共創による成功事例など、SNS活用の秘訣について詳しくご紹介しました。

SNS活用をこれから始めたい、既に始めているがもっと効果を上げたいなどの課題を解決するための有益な情報をご紹介します。


【スピーカー】

株式会社NTTドコモ
ブランドコミュニケーション部
川中嶋 勇雅 様

トランスコスモス株式会社
CX事業統括 デジタルインタラクティブ事業本部
コミュニケーションプランニング統括部
横田 恵理


セミナー資料ダウンロードをご希望の方はこちらから


目次[非表示]

  1. NTTドコモにとってSNSとは
  2. キャンペーン成功の裏側
  3. ユーザーと楽しむ!SNSコミュニケーションの秘訣
  4. 効果計測で事業にコミットするSNSへ
  5. SNSを活用しフォロワーと深くつながるために

NTTドコモにとってSNSとは

NTTドコモはSNSを “フォロワー(お客さま)と関係を築き、ワクワクと信頼を生み出す場” として活用しています。

SNSはリアルタイム性が非常に高く、投稿した内容について反応をもらうことで相互コミュニケーションのきっかけが生まれ、継続的にフォロワーとの関係を構築することができます。

また、企業アカウントからの情報発信は一方通行になりやすいという課題がありますが、投稿に人間味を感じさせるような工夫をほどこすことで、フォロワー(お客さま)と企業のコミュニケーションを促すこともできると考えています。

現在はX(旧Twitter)において通信業界ナンバーワンのフォロワーを獲得しており、Instagramはアカウント新設から3年で26万人のフォロワーを有するアカウントに成長しました。


<参考>NTTドコモ公式SNSアカウントのフォロワー数(2020年比)


X(旧Twitter)

Instagram

Facebook

LINE

2020年6月

フォロワー

46.5万人

未開設

フォロワー

44.2万人

友だち

1,440万人

2023年9月

フォロワー

89.5万人
(通信業界NO.1)

フォロワー

25.8万人

フォロワー

44.2万人

友だち

2,100万人

役割

・ブランドへの好意形成
・商材、サービスへの興味喚起
・理解促進

・商品購買
・サービス入会促進


これらの公式SNSアカウントはそれぞれ異なる役割を果たしており、XやInstagram、Facebookではブランドの好意形成、商材やサービスへの興味・理解の促進を目的に活用し、LINEではプッシュ機能を活かし個人ごとに適切な情報を配信することで商品の購買やサービスへの入会を促進しています。

たとえば、災害時についてはフェイクニュースなどの情報が出回ることによる混乱を避けるために、正確かつ迅速にNTTドコモ公式SNSアカウントから情報を届けることを意識し、常に情報発信ができるよう準備をしています。

また、フォロワーとの関係を構築していくためにNTTドコモ公式SNSアカウントを運用している担当者、いわゆる中の人の日常などの人間味あふれる投稿や、NTTドコモのキャラクターであるドコモダケをメインコンテンツにフォロワーとコミュニケーションができるような投稿もしています。


<参考>NTTドコモ公式SNSアカウントの投稿カテゴリ

企業/サービス/製品情報

端末・商品

 料金プラン

サービス

先端技術

キャンペーン

キャッシュレス

dポイント/加盟店

災害/緊急

企業情報

その他


ユーザーフレンドリー投稿

中の人(アカウント運用者)の日常

キャラクター


投稿した内容の振り返りについては、フォロワーのためになる情報を発信できているか、カテゴリの設定は適切か、投稿量のバランスは取れているかなど、投稿後の実績をもとに分析。上手くいっていない投稿についてはなぜ上手くいかなかったのかを投稿文から見直し、次の投稿に活かします。

このようなSNSアカウントの活用をNTTドコモだけで行うのではなく、トランスコスモスのSNS運用チームと協力することにより、客観的な視点を保ちつつ定量的・定性的なデータ分析を行い、日々の投稿内容のクオリティ向上を行っています。


NTTドコモ常駐SNS運用チームはその名の通りNTTドコモ社内に常駐し、
必要な環境を貸与していただき業務に従事


キャンペーン成功の裏側

NTTドコモ公式SNSアカウントにおいて、どのようなキャンペーンを実施しているのか実際の事例を交えてご紹介します。


◆ドコモからのお年玉キャンペーン


2023年1月にNTTドコモ公式SNSアカウント(X・Instagram)を中心に、サービスや地域ごとに存在するNTTドコモの関連アカウント合計22アカウントによるフォロワー増加施策「ドコモからのお年玉キャンペーン」を開催しました。



この合同キャンペーンが開催された背景には、多くのSNSアカウント運用担当者から寄せられた課題や悩みがありました。

Instagramの担当者からは「拡散が難しくフォロワー増加につながらない」という課題が共有され、各サービス・地域のアカウント運用担当者は「ターゲットが限定されるためフォロワーが増えず、稼働に対する成果がみられない」や「SNS運用はメイン業務ではないためフォロワー増加のための広告などに予算が取れない」などの悩みを抱えていることが社内調査によって分かりました。

そこで、これらの課題や悩みを解決するために22アカウント合同の大型キャンペーンを実施し、結果として次の3つのメリットを得ることができました。


メリット1:SNS上の相互紹介によるフォロワー増加

メリット2:一部のアカウントで広告を打ち出した結果、広告を打ち出さなかったアカウントのキャンペーン情報もフォロワー外へ拡散することに成功

メリット3:キャンペーン実施中のアカウント一覧を確認できるサイトを立ち上げたことにより、多数存在する関連アカウントの認知に貢献


このお年玉キャンペーンを経て、Xでは9万人、Instagramでは8.5万人ものフォロワー増加がみられ、キャンペーンを合同で実施した22アカウント合計で50万人のフォロワー増加につながりました。

さらにキャンペーン専用ハッシュタグである #ドコモからのお年玉 はトータルで1億以上ものインプレッションを獲得することができ、多くの人にNTTドコモ公式SNSアカウントのことを知ってもらい、触れてもらうきっかけになりました。

このキャンペーンを実施した結果、次の3つの価値を見出すことができました。


① XとInstagramの共通キャンペーンとすることで、Xの情報拡散能力をInstagramへも適用

② 合計22アカウントでの相互紹介により、各アカウントの認知拡大

③ すべての担当者で活用ノウハウの共有やアイデア出しを行うことによる、全社的なSNS活用スキルの向上


NTTドコモ関連アカウント全体のフォロワー増加と上記の価値の創出、そしてキャンペーンに参加されたフォロワーからも好意的な反応が多く得られ、NTTドコモのブランド全体としての発信力強化につながりました。

ユーザーと楽しむ!SNSコミュニケーションの秘訣

次に、SNSを起点としたコミュニケーションについてご紹介します。



1つめは、XにてNTTドコモの旧ロゴを投稿し、旧ロゴの紹介をするとともにNTTドコモとの思い出についてコメントを募集した事例です。

NTTドコモ公式SNSアカウントはフォロワー(お客さま)との関係性を重要視しており、気軽にコミュニケーションを図れる内容を投稿することで、この投稿には400件以上ものコメントがあり、100万超のインプレッションを獲得することができました。

大きな反響を得た理由の1つに、投稿文のなかでNTTドコモの旧ロゴを “新鮮” と表現したことがあげられます。


※画像およびプロフィールはイメージです


NTTドコモ公式Xアカウントの中の人を、旧ロゴにあまり馴染みのない20代前半の社員と設定し、あえて “新鮮” というキーワードを使用することによりNTTドコモ公式アカウントの中の人が自社のロゴを新鮮と捉えていることに対する違和感(=コミュニケーションのきっかけ)を持ってもらい、若い世代だけでなく旧ロゴに馴染みのある世代からも会話に参加しやすい雰囲気を生み出すことができたと考えています。

中の人を『20代前半の女性』と設定するにあたり、実際に20代女性のNTTドコモ社員にインタビューを行い、様々な特徴を捉えながら人物像を設定しています。

ペルソナを明確に設定することにより、1つのアカウントを複数人で運用する際でも統一的な投稿を行うことが可能になります。



2つめに、NTTドコモのキャラクターであるドコモダケを用いたXの投稿事例をご紹介します。

この投稿では、フォロワーに向けて「ドコモダケのどのような日常を覗いてみたいか」といったシチュエーションを募集したところ、旅行しているドコモダケの様子を見たいとのリクエストがあったため、空港でこれから旅行に旅立つ様子や、イタリアで観光を楽しむ様子をイラストにして投稿しました。

この際、空港のイラストでは旅行先のヒントを散りばめながら「旅行先はどこでしょうか」とクイズ形式にし、イタリア観光中のイラストでは「ミラノでドリアが食べられなかったドコモダケ。落ち込んでいるドコモダケのためにピザの絵文字を送って励ましてあげてください」とフォロワー参加型の投稿をすることにより、空港のイラストを載せた投稿には「旅行先はイタリアではないか」と予想するコメントが多くあり、イタリア旅行中のイラストを載せた投稿にはピザの絵文字が大量に付くなど、多くのフォロワーに楽しんでいただきながらコミュニケーションを取ることができました。 



3つめに、親近感を持ちやすいキャラクターを活用してフォロワーのアクションを促すInstagramの投稿をご紹介します。

先ほどの事例では、キャラクターやNTTドコモに対する親近感を感じてもらうことを目的としていましたが、この投稿では親近感を持ってもらいやすいキャラクターと一緒に商品やサービスを紹介することで、商品やサービスにも親近感を持ってもらえるような投稿を行いました。

この際、投稿文についても直接的に商品やサービスを訴求するのではなく、たとえばdミュージック(音楽ダウンロードサイト)に関する投稿では「世界音楽の日にちなんで洋楽派か、邦楽派か教えてください」とフォロワーとのコミュニケーションを促すような内容にすることで、好意的な反応が多数寄せられる投稿になりました。

効果計測で事業にコミットするSNSへ

ここまでSNSの役割やフォロワー増加施策、実際の投稿内容についてご紹介しましたが、続いては投稿量が多いなか、どのように投稿を振り返り、次の投稿に活かしているのかをご紹介します。



配信結果の収集・分析については、以前まではSNSアカウントの管理画面などからデータをダウンロードし、Excelファイルで集約・分析をしていました。

しかし、この方法では膨大な業務負荷がかかってしまうため、現在は統合ソーシャルマネジメントプラットフォーム『Sprinklr(スプリンクラー)』を活用しており、これによってチーム間でのリアルタイムでの数値の共有や把握、NTTドコモ公式SNSアカウントの投稿結果の分析、投稿の作成・予約などをすべてSprinklr上で完結させることが可能となり、年間800時間の業務削減に成功。結果としてより高度なPDCA運用ができるようになりました。

SNSを活用しフォロワーと深くつながるために

トランスコスモスはお客様企業の様々なビジネスをご支援しており、コンタクトセンターの運用やBPOサービスの提供のみならず、CX・DX事業も大きな柱としています。

NTTドコモ様の公式SNSアカウント活用をご支援している『デジタルインタラクティブ事業部』はデジタルマーケティング全般をご支援しており、年間600件を超える豊富な実績とノウハウをもとに、お客様企業のDX推進からSNS活用までをトータルサポートする総合デジタルソリューション事業部となっています。

コーポレートビジョン “people&technology” のもと、常にお客様企業に寄り添い、同じ目線で課題に向き合いつつも時には異なる視点からご提案できる最良の伴走パートナーであることを目指しています。

SNSの活用をこれから始めたい、SNSアカウント活用についての課題や悩みがある、または本記事に関する興味・関心・疑問などはこちらからお気軽にお問い合わせください。


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<関連情報>
SNS運用の課題を解決!LITIFA(リティファ)分析サービス

https://www.trans-plus.jp/blog/service/202108_litifa

SNS調査パッケージ「LITIFA(リティファ)分析サービス」紹介資料
https://www.trans-plus.jp/downloads/202108_litifa_dl


trans+(トランスプラス) 編集部
trans+(トランスプラス) 編集部
ITアウトソーシングサービスで企業を支援するトランスコスモス株式会社のオウンドメディア編集部。メンバーはマーケター、アナリスト、クリエイターなどで構成されています。

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