LINEソリューションのフルファネル活用でマーケティングを制す【7月24日大阪LINEセミナー】
企業によるLINE活用が盛んな今、LINEをフルファネルで活用したマーケティング活動がますます重要となっています。次々とリリースされていくLINEソリューションをいかにしてフルファネル活用していくべきなのか――。
7/24(火)にトランスコスモス大阪本部で開催したセミナーでは、LINE社をゲストに迎え、トランスコスモスが考えるLINEのフルファネル活用法を紹介しました。その内容をダイジェスト版としてお届けします。
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LINEソリューションでファネルに応じたマーケティングを
LINE株式会社
エンタープライズビジネス事業部 副事業部長 大阪オフィス副代表 川代 宣雄 氏 |
最初に登壇したのは、LINEの大阪オフィス副代表を務めるLINE株式会社 川代 宜雄 氏。さまざまなLINEソリューションが登場しているなかで、それらをうまくフルファネルに活用している企業のLINE活用事例が紹介されました。
日本において7,600万人もの月間利用者を有し、そのうち85%が“毎日“利用しているというLINE。
そのLINEが初めて法人向けサービスを提供開始したのが、2012年6月にリリースされた「LINE公式アカウント」です。
そこからスポンサードスタンプ、LINE ビジネスコネクト(※)、LINE カスタマーコネクトなど次々と法人向けサービスのリリースを重ね、最近では2017年12月にLINEの販促プラットフォームである「LINE Sales Promotion」をリリース。今やフルファネルに対応したマーケティングプラットフォームへと進化を遂げている、と川代氏は語ります。
では企業はフルファネルマーケティングを実現するために、各ソリューションをどう活用していくべきなのでしょうか。ここでは、「LINE Sales Promotion」についてご紹介します。
※ LINEビジネスコネクトはサービスを終了し、2019年4月に『LINE公式アカウント』へ統合されました。
LINE Sales Promotion 「LINE Sales Promotion」はLINEの最新プロダクトで、「LINEサンプリング」や「LINEマイレージ」という販促施策によってユーザーの購買行動を促していくプラットフォームです。
LINEのタイムラインでのシェアを活用した大規模サンプリングが可能なLINEサンプリングは、1キャンペーンでの抽選回数が500万回に達するポテンシャルを持つ大規模な商品サンプリング施策。 そのリーチの高さから、他のサンプリング施策と比較して商品購買率が3.8倍も高かったという実績も出ています。商品の認知拡大とともに、店頭での購入を促すことができるプロダクトです。 <LINEサンプリング>
一方のLINEマイレージは、認知獲得ではなく顧客のロイヤル化を目指すプロダクト。 ユーザーは商品に付録されているQRコードを読み込むことでLINE内にキャンペーンポイントが貯まっていき、一定数に達するとインセンティブを得ることができます。このようなID登録不要の簡易的な仕組みが、キャンペーン応募数を増大させ、商品の定期購入の促進に繋がっていきます。 いつもユーザーが持ち歩くLINEだからこそ、販促活動にも非常に効果的であると言えます。 このように、「Trigger(トリガー)領域」においても企業のフルファネルマーケティングを支援していくLINE。 今後は「Data Redesign」をコンセプトに、これまで個々でやっていたLINEが提供する複数のプロダクトのデータを統合管理し、LINE内で相互利用できるようなプラットフォームを構築していく、と川代氏は語りました。 |
細分化したターゲティングでLINE Ads Platformの成果拡大
トランスコスモス株式会社
インターネットプロモーションサービス本部 プランニング2課 北森 慶太 |
続いて、LINEの運用型広告であるLINE Ads Platformを効果的に活用するための運用攻略法について、トランスコスモスの北森 慶太が講演しました。
LINE Ads Platformは、LINEのタイムラインやLINE NEWS面を中心に広告配信をすることができるLINEの広告プラットフォームです。LINEのタイムラインにおいては月間4,600万人が広告に接触しており、今やマーケティング施策において欠かすことができない商材の一つとなっています。
しかしユーザーが膨大であるからこそ、適切な相手(ターゲティング)に対し、適切な伝え方(クリエイティブ)でアプローチしていくことが重要である、と北森は述べます。
このうちの特に「ターゲティング」を攻略していくことで、広告成果は大きく変わってくると言います。
LINE Ads Platformのターゲティングメニューには、「年齢/性別」「興味関心」「デバイス」などがありますが、機能的に「みなしターゲティング」となるため精度があまり高くありません。そこでターゲティング設定を細分化し、複数の広告を比較検証していくことで、広告の善し悪しの判断をしながら運用をしていきましょう、と北森は言います。
このような効果検証を重ねることが、“勝ちターゲット”の発掘と“不要な配信の早期発見”を可能にし、成果向上につなげていくことができるということです。
<ターゲティング設計例>
トランスコスモスではこれらの検証に加え、Supership社のDMP「Fortuna」を活用して、さらにターゲティング機能を強化しています。
「Fortuna」は、年齢や性別、職業や年収などを推定データではなく、キャリア(KDDI)データをベースにSupership社が独自で収集した正確なデータを利用することができます。
これにより、LINE Ads Platformの効果を最大限にまで引き延ばすことに成功しているそうです。
セミナーでは、「Fortuna」を活用した詳細な事例を複数ご紹介。数多くの運用ノウハウを持つトランスコスモスは、幅広い業界においてLINE Ads Platformで企業のマーケティング活動を支援しています。
LINEが与える “顧客体験”が企業と生活者を適切につなぐ
transcosmos online communications株式会社
シニアマネージャー 岩井 拓也 |
続いて、transcosmos online communications株式会社の岩井 拓也が登壇。LINEによるカスタマーサポートの市場規模や、そのメリットや導入事例などについて講演をしました。
日常生活のデジタル化によって消費者のコミュニケーションが変化している昨今、企業よりも消費者が優位な構図になっており、より質の高い顧客体験=CX(カスタマー・エクスペリエンス)の提供が求められています。
このような背景であるからこそ、LINEというソリューションがマッチしていると、岩井は話します。
今年の調査によると、生活者による店舗問い合わせ手法としてLINEが電話に並びつつあるということが判明しています。これは利便性の高さから、今やLINEは人々のコミュニケーションインフラとなっていることを示しています。
そのような時代背景に合わせて、LINEによるカスタマーサポートを導入する企業が急激に増加し、トランスコスモスが導入サポートをしている企業数も昨年対比で約3.7倍にものぼっています。
そして、最近では企業だけではなく、自治体も積極的にLINEによるサポートを導入しています。
長野県が実施したLINEによるいじめ相談カウンセリングでは、それまで1年間の電話相談件数が259件だったものが、なんとたったの2週間でその約2倍となる547件に達したそうです。
この事例により、いじめ相談の最後のハードルと言われる「ラストワンマイル」をLINEが埋めていける可能性が見えてきた、と岩井は語りました。
岩井「LINEサポートの場合、電話対応では欠かせない内容確認の復唱や読み上げが不要になります。また、画像をうまく活用することで視覚的に状況を説明することも可能。サポート記録などの後処理も簡単になり、電話対応と比較すると業務の効率化が大いに期待できます。」 |
このように目まぐるしく広がっている法人のLINE活用。これからも総合ITアウトソーサーであるトランスコスモスは数多くの導入実績を踏まえ、ワンストップで消費者とお客様企業のCXを実現していきます。
正しく理解してますか?LINE新料金プランと攻略メソッド
トランスコスモス株式会社
ソーシャルメディアサービス部 部長 松久 直広 |
法人向けのアカウントの「LINE公式アカウント」と「LINE@」が統合し、新たに提供されるLINEの新料金プランについて、トランスコスモスの松久 直広が解説しました。
従来の料金プランでは、アカウントの友だち数による機能変動や、メッセージの配信セグメントに応じた料金変動などがありましたが、今回刷新される新プランでは、すべてのプランにおいて機能差はなく、一斉配信やセグメント配信等に関わらず一律料金で実施できます。
今までよりシンプルで、利用しやすい料金プランへと生まれ変わりました。
しかしながら、今回導入されたメッセージの配信数に応じた従量課金制は、今までのようにスタンプ等で集めたユーザーに対しやみくもにメッセージを配信していては料金が加算されていくだけになる、と松久は指摘します。
松久「クリック率を上げていくためにも、メッセージの配信数を最適化していくことが重要。メッセージ履歴やアンケートなどで得たユーザー属性、サイト訪問時のクッキーデータ、自社で持つ顧客データなどをうまく利用して、きちんとセグメントされた的確なメッセージ配信を行っていきましょう。」 |
実際に、データベースによるセグメント配信によってメッセージのクリック率が4倍に改善した事例も出ていると言います。
また、マーケティング効果を最大化するためにも、自社サイトにおいて「LINE連携」を行うべきであると強調します。
LINEアカウントとの連携よって、企業はユーザーに友だち追加を促しつつ、商品購入へのハードルをぐっと下げていくことが可能。これにより、デイリーの友だち追加数が2倍に、そして導入前後20日での有効友だち数が約8倍にまで伸張した事例もあるとのことです。
そして松久は改めて、新料金プラン移行におけるメッセージ一斉配信の無駄について指摘。
松久「これからはデータを活用して効率的にメッセージ配信を行っていきましょう。またクッキーによる紐づけやソーシャルログインによるデータベース連携を大前提として、LINEを活用したマーケティングを行っていくことが大切です。」 |
と述べました。
LINEサービスの強みは、認知・興味喚起から購入・CRMに至るまで全てのフェーズにおけるアプローチ手法があることです。
トランスコスモスはそれら各チャネルに対応する仕組みであり、一元管理できるシステムとして「DEC Connect」をご提供しています。また、LINEパートナー企業全42社中、最上位の「Diamond」に認定されており、累計80アカウントの開設・運用知見を保有。
新機能・新サービスもいち早くワンストップでご提供できますので、LINEソリューションの活用をご検討の方は、ぜひお問い合わせください。
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