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AIを用いたビジネスの成功へ導く秘訣とは?!

「AIプロジェクトは必ず3回失敗する」-----

トランスコスモス・アナリティクスCOOの北出は「次世代コンタクトセンターの世界」の中でPoTとPoCとPoVの3つを正しく使い分け、各フェーズで「3度の失敗」を経験しながらリスクをコントロールし、その反省を踏まえ計画を見直していくというのが、合理的なAIプロジェクトの進め方だと提言した。

では、どうすればAIを活用してビジネスの成功へ導けるのか。

DataRobot社からAISM(※)部門でPartner of the Year 2019を受賞し、DataRobot社からもお客様企業からも評価をいただいているアナリティクスセンター統括部 関谷に、AI導入の苦労と秘訣を聞いた。

※AISM・・・「AIサクセスマネージャ」の略で、お客様企業へのAI導入及びAIを用いたビジネスの成功へと導くことがミッション

機械学習を自動化するAI「DataRobot」とは?

人は常に予測しながら生きており、ビジネスにおいて予測の精度は企業の循環を促進させる。例えばコンビニエンスストアやスーパーでの商品や工場での部品などの「発注」作業や、セールスやマーケターによるCV施策の検討、人事担当者による採用予測や適正判断など様々な場面で予測しながら企業活動を進めている。

一般的な予測手段としては

①職人の経験と勘による予測  ②人の集計作業による予測 ③機械学習による予測 

が考えられる。

①②は人が時間と手間をかけて予想するため属人化と精度が課題だ。一方で機械学習は短時間で人と同精度の予測が可能だが、どうしても一定レベルのスキルが必要になる。

トランスコスモスではDataRobotを活用した機械学習による予測の欠点を補うサービスを提供している。


教師あり機械学習を自動化するAI「DataRobot」。教師あり機械学習とは過去のデータからパターンを学習し未知のデータに対して予測をスコアリングする技術だ。


DataRobotは、機械学習における「モデル構築」フェーズの自動化だけに留まらず、前工程であるデータ管理・準備、後工程であるアプリ作成、モデルの管理もカバー。従来より高精度のモデルを短期間で実践投入することが可能だ。

すでに様々な業界で活用されており、ビジネスにインパクトを与えている。


業界別DataRobot導入事例


2020年度、DataRobotは14日間のトライアルやこれから機械学習を始める顧客向けのスターターライセンスの販売をしており、これまでよりも多くの顧客が利用できる機会が増える予定だ。

導入の成功まで支援

トランスコスモスではDataRobotを導入するだけでなく、お客様企業のビジネスが成功するまでサポートするのが特徴だ。導入目的やプロジェクトチームの有無、さらには“ データサイエンティストがいる/いない”“分析テーマとデータ数”などお客様企業の様々な状況に合わせて、AIを活用したビジネスが成功するまで支援が可能だ。


AIを用いたビジネスの成功へ導く秘訣とは

AIを導入しなければ世の中の波に取り残されるかもしれない。しかし、導入へ二の足を踏んでいる企業が多いのも事実だ。

冒頭で紹介した、実際にお客様企業へDataRobotの導入支援で活躍しているアナリティクスセンター統括部 機械学習推進部 関谷に、成功への秘訣を探った。

----DataRobot社からPartner of the Year 2019を受賞されました。どのような貢献が大きかったのでしょうか。お客様企業とのコミュニケーションなどで注力や気をつけている点もあれば教えてください。

関谷:定期的に打ち合わせを開催するなど、メールや電話ではなく対面でのコミュニケーションを意識して取るようにしました。お客様企業の中にはAI(DataRobot)は初めて、業務適用する知識やノウハウがなくDataRobot操作自体に不安を覚えている方もおり、「こんな初歩的なことを聞いてよいのか?」などお客様企業側が躊躇する場面があります。その為、ざっくばらんに話せる環境を構築するべくなるべく顔を合わせる回数や訪問頻度を増やして信頼関係を早く築くように努めました。

----関谷さんがお客様企業から信頼を得ているのはなぜでしょう?

関谷:まずはお客様企業の業務をしっかりと理解すること。その上でお客様企業担当者の能力やAIに取り組める時間、優先順位を理解して、機械学習プロセス(データ準備、モデル構築、検証、実装)の各フェーズで最善のアドバイスを行い、導入から実装まで厳しいスケジュールの中でモチベーションを下げることなく万全のサポート体制で最後まで遂行している点が評価されたのかと思います。

----AI導入は難しいイメージがあります。

関谷:AIに対する期待値が高く、期待値コントロールするのが最も苦労する点です。成果が出なかった場合、導入を中断せず継続して進められるように調整するなどポジティブに捉える人もいればネガティブに捉える人もいるため、それぞれを上手く誘導してAI導入に対するモチベーションを下げないようにする必要があります。

例えば100%の正解率を誇るAIは存在しない、AIも人と同様に間違える、熟練した人の予測には敵わないなど、現実をよく知ってもらってAI(DataRobot)を現場の方々に使ってもらえるようにする点が最も苦労するところです。

---- 最後に、AIを用いたビジネス成功のために重要な点を教えてください

関谷:AI(DataRobot)はインプット(学習データ)に依存するため外部の環境変化に敏感であり、 アウトプット(予測値)も確率で出力されるため不確定要素が内在しており成功が保証されません。そのため一つの結果だけに拘らず良い時も悪い時も結果について考察を行い、どのように改善したら今以上に良い結果が生まれるかお客様企業と議論して次に繋げる、機械学習プロセスを丁寧に進めていくことが重要ポイントと考えています。

成果が出ないときの議論は重苦しい雰囲気となりますが挫けずにお客様企業をサポートし、正しいプロセスでプロジェクトを推進して成功確率を高める努力を怠らないことが成功のためには重要だと思っています。

AISM部門でPartner of the Year 2019を受賞した関谷さん


AIを導入するのも活用するのも「人」。まずプロジェクトに関わる人々の能力とモチベーションにまで目線合わせて根気強く支援する。関谷が成功させてきたAI導入には、そういった人間らしさが大きく影響しているのかもしれない。

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