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【#withコロナ】なぜ今再びコンテンツマーケティングに注目が集まっているのか? ~成功の鍵は“現状分析” と“オーディエンス設計”~

コンテンツマーケティングは2000年の中頃あたりにアメリカで誕生したと言われており、日本国内でも2010年代から注目されはじめました。そしてその手法の中身は時代とともに変化しつづけています。

現在、マーケティングのフィールドにおいて「with コロナ」や「ポストコロナ」をどう捉え、いかにして顧客とのコミュニケーションを設計するかが企業にとっての大きな課題となっています。また同時にサードパーティCookie規制による「ポスト Cookie」時代にも突入しており、企業は脱Cookieの方法で顧客との接点を図る必要に迫られ、オウンドメディアやコンテンツSEO強化などのコンテンツマーケティング施策回帰への動きは確実に活発になってきています。

今回trans+では、このような2020年代のコンテンツマーケティングの潮流を探り、「なぜこの時代にコンテンツマーケティングが必要とされているのか」をテーマに実際の導入事例をもとにした導入メリットとコンテンツマーケティング施策成功への鍵をご紹介します。


目次[非表示]

  1. なぜいまコンテンツマーケティングなのか?
    1. 変化の激しい時代にも効果が見込める、6つの効果とメリット
    2. コンテンツマーケティングは現代の消費行動パターンにもマッチし、どんなときもコンテンツによってユーザーとの継続的な関係を築ける
  2. どうすればうまくいく?実際の改善事例をご紹介
  3. コンテンツマーケ成功の鍵 は“現状分析” と“オーディエンス設計”
    1. 「“人”を起点としたコンテンツ」がユーザーとの接点になること
    2. コンテンツマーケティングの効果をさらに高めるために
  4. おわりに

なぜいまコンテンツマーケティングなのか?

変化の激しい時代にも効果が見込める、6つの効果とメリット

コンテンツマーケティングとは、企業が顧客(ユーザー)に対して価値のあるコンテンツを作り提供することで、企業と顧客とのエンゲージメントを向上させ、結果的にコンバージョン(成果)に結びつけるマーケティング手法です。

ここでいう「コンテンツ」とは企業ブログやオウンドメディア、ホワイトペーパー、SNS配信など、自社の商品やサービスなどについての情報発信のことをいいます。

また、コンテンツマーケティングはユーザーニーズを重んじ、「ユーザーファースト」で考えるため、広告と比較するとより良質な見込み客獲得を狙うことができると言われています。

具体的にはどのような効果とメリットがあるのでしょうか?ここでは6つの「効果とメリット」を挙げてみます。


コンテンツマーケティング 6つの効果とメリット

① サイト流入数増とコンバージョン数積み上げ
オウンドメディアやSNSなど、自社サイトへの入り口となるコンテンツが増えることで、流入増およびコンバージョンを積み上げられます。

② ユーザーの態度変容を促進
ターゲット像にあったコンテンツマーケティングを設計することで、ユーザーの態度変容を促進できます。

③ 資産としての蓄積
コンテンツマーケティングで拡充した記事や資料などはサイトの資産として蓄積され、半永久的に流入・コンバージョンに貢献し続けられます。

④ サイト全体のSEO評価向上
ユーザーニーズにマッチした良質なコンテンツは、サイト全体のSEOパワーを強化し、より多くのユーザーに見つけてもらいやすくなります。

⑤ 認知・ブランディング効果
コンテンツを拡充することでユーザーとの接触機会が増え、認知やブランディング向上に貢献できます。

⑥ SNS拡散
拡充したコンテンツをSNSと連携することで、情報の拡散を期待できます。


これらの効果・メリットは、コロナ禍のような市場変化にも大きな影響を受けにくいとされています。次項ではコンテンツマーケティングが生み出すユーザーとの関係についてご紹介していきます。


コンテンツマーケティングは現代の消費行動パターンにもマッチし、どんなときもコンテンツによってユーザーとの継続的な関係を築ける

コロナ禍で消費者のインターネット上での可処分時間が急激に伸びる以前から、一般的な消費行動において、一定時間をかけて買いたい気持ちを醸成させる「ジャーニー型消費行動」とは異なり、出会った情報がきっかけで突発的に購買意欲が刺激され、その場で購入に踏み切る「パルス型消費行動」が目立ちはじめました。


※画像参照 買いたくなるを引き出すために - パルス消費を捉えるヒント (2)

https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/articles/search/shoppersurvey2019-2/


「パルス型消費」とは2019年6月にGoogleが提唱した“買いたいという気持ちは突発的に起きるもので、24時間いつでも買い物のタイミングである”という現代の日本における現象で、その消費行動の変化はコロナ禍の「STAY HOME」期間にさらに加速しました。

このことから企業はコロナの影響で起きている消費行動の変化をしっかりと捉え、検索行動から消費行動に至るアクションの「きっかけ」となるコンテンツをしっかりと準備しておくべきであると言えます。

また、消費者のニーズや検索行動を起点に有益で最適なコンテンツを用意することは、サイト評価の向上にも繋がります。たとえば災害や急激な社会情勢の変化などで、Googleをはじめとする検索順位決定アルゴリズムに急な変更が生じた場合でもその影響を最小限におさえることができ、自社のコンテンツを通してユーザーとコミュニケーションを継続することができます。

様々なコンテンツに接触する“現在”のユーザー動向を考慮して、行動の背景にあるニーズから適切なオーディエンス像を捉えることで、コンテンツマーケティングを成功へと導くことができるのです。


適切なオーディエンス像の設計をもとにしたコンテンツが成果につなげる

どうすればうまくいく?実際の改善事例をご紹介

ここまでコンテンツマーケティングのメリットやユーザーとのコミュニケーションについてご紹介しましたが、実際に企業ではどのような施策を行なっているのでしょうか?ここでは2つの改善事例をご紹介します。


コンテンツSEO 事例1

課題:ビッグワードによる自社サイトのオーガニック検索順位が下落していた。

施策:サイトの網羅性を上げオーガニック検索結果の表示順位を向上させるため、ビッグワードに関連したテール系ワード(検索結果を絞り込むために追加された検索ワード)を使用したコンテンツ記事制作を実施。

成果:対策キーワードの検索平均順位:20位台⇒3位に上昇。
   公開記事の内、約9割が5位以内表示。さらに約6割が1位表示。
   公開約3ヶ月間でサイト全体の約10%の自然流入を獲得


コンテンツSEO 事例2

課題:オーガニック検索からのサイト流入はSEO内部施策によって増加傾向にあったものの、更なる流入拡大と潜在層へのアプローチが課題となっていた。

施策:SEO観点でのキーワード分析を実施、抽出したユーザーニーズを軸としたコンテンツ制作を徹底した。また記事ライティングは当該業界専門の資格保持者に依頼し、情報の信頼性向上も図った。

成果:検索エンジン経由で月間約80,000セッションを獲得。2020/5/5実施のGoogleアルゴリズムのアップデートによりオーガニックセッション数が更に倍増。

どちらの施策もキーワード分析によるコンテンツ記事制作を実施したことにより明らかな改善が見られ、特に <事例2> ではユーザーニーズの分析を軸としたキーワード選定やユーザーにとって有益な情報をコンテンツ内に網羅的に記載したことで、急なGoogleのアルゴリズムアップデートにもネガティブな影響を受けることはありませんでした。この施策の結果、検索エンジンからは高評価を得ることができ、コンテンツSEOとして理想的な成果を出すことができました。

コンテンツマーケ成功の鍵 は“現状分析” と“オーディエンス設計”

「“人”を起点としたコンテンツ」がユーザーとの接点になること

トランスコスモスでは、「“人”を起点としたコンテンツとの接点づくり」が重要であり、“現状分析” と“オーディエンス設計”の2つがコンテンツマーケティング成功の鍵であると考えています。これを実現するために独自メソッドを活用しながら初期フェーズの設計を行なっています。


トランスコスモス独自メソッドを活用した初期フェーズ設計


まず、現状分析を行なうには大量のSNS投稿から自然言語解析AIを用いてユーザーインサイトを発掘し、リアルタイムな声をもとにした根拠あるユーザーニーズを抽出する「coemo(コエモ)」や、自社商品の口コミ、競合商品の口コミを自動収集し、商品に対するリアルなユーザー心理からニーズを発掘する「KÖETOL(コエトル)」を活用し、大量のユーザーボイスを分析、対面アンケートでは取得できないリアルなユーザーの本音を発掘します。

そして独自メソッド「palette(パレット)」を用いて、抽出した大量のユーザーニーズを整理してグルーピング。メンタルモデル(ユーザーの意思決定要因)を明確化してから適切なオーディエンスを設計し、ユーザーニーズに沿った“人”を起点としたコンテンツを構築するためのしっかりとした基礎をつくります。




コンテンツマーケティングの効果をさらに高めるために

① 成果につながるコンテンツ制作

ユーザーニーズに合致するコンテンツを網羅的にサイト内へ設置することで、ブランディングから見込み客の獲得につなげていきます。コンテンツの種類はさまざまで、“現状分析” と“オーディエンス設計”をもとにコンテンツの方向性を決め、企画から制作までを行ないます。



② データプラットフォーム「GDASH」を活用したPDCA設計

コンテンツマーケティングにはPDCAサイクルの最適化が大変重要です。トランスコスモスではコンテンツマーケティングのPDCAサイクル実行を独自の分析ダッシュボード「GDASH(ジーダッシュ)」により成果やボトルネックを可視化することで運用改善につなげています。また、GDASHによりKPIの貢献具合を定点観測することができ、コンテンツ軸での運用改善の高速化が可能となりました。


おわりに

あらゆるデジタル広告技術の隆盛により、コンテンツマーケティングは一度影を潜めたかのような印象もありましたが、コロナショックのような経済が低迷し消費が落ち込む状況でもユーザーと直接コミュニケーションできる「ユーザーファースト」なコンテンツマーケティングは非常に有効な手法であることがわかりました。

今後もユーザーニーズに沿った施策を実施していくことが、あらゆる難局を乗り越えていく重要な鍵となるでしょう。

トランスコスモスはコンテンツマーケティングをはじめとするあらゆるマーケティングサービスを最新のトレンドと合わせてフルファネルでサポートしています。

本記事に関する不明点や興味・関心などあれば、お気軽にお問い合わせください。


香川翠
香川翠
レコード店バイヤー、ボウリング場スタッフ、ITエンジニアなどさまざまな職種を経て、現在はトランスコスモスのデジタルエージェンシー事業の広報を担当。 川崎フロンターレのサポーター活動やバンドのヲタ活動で鍛えた情報収集術をマーケティングにも活かそうと日々邁進中。

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