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2019年度は「マフィアになって、デジタルマーケティングの力で幸せな社会を作る?」 トランスコスモスのデジマ領域2トップに訊く、今期のビジョン

2019年度がはじまりました。国内最大級の制作体制を持つトランスコスモスは、今期どうするのか。WebやSNSの構築・運用を主に対応している「デジタルエクスペリエンス本部」担当執行役員 所と、本部長 山田。デジタルマーケティング領域のトップ2人を直撃。今期のテーマを尋ねたところ、「デジタルマーケティングの力で幸せな社会を作る」「デジタルマーケティングマフィアになる」とのこと…。ちょっと、どういうことなのか、詳しく訊いてみました。


【インタビュイープロフィール】


所 年雄

トランスコスモス株式会社 執行役員
デジタルマーケティング・EC・コンタクトセンター統括
デジタルエクスペリエンス本部 担当


専門商社勤務後、1999年にトランスコスモス入社。 以後、カスタマーコミュニケーションの最適化を実現するサービスの開発と運用を担当。 2012年よりソーシャルメディアを通じた感動体験を提供する顧客サポートサービスの開発を推進し、現在はそれらサービスに加え、LINEや Facebook Messengerなどを通じたデジタルコミュニケーションサービス全般の開発を担当



山田 和宏


トランスコスモス株式会社 理事 
デジタルマーケティング・EC・コンタクトセンター統括


デジタルエクスペリエンス本部 本部長 2005年トランスコスモス入社。デジタルマーケティング担当の営業として、オンサイト(客先常駐型)ビジネスの立上げ及び拡販活動に従事。Webインテグレーションサービス部部長に就任後、ニアショア・オフショアセンターの立上げやWebサイト運用のQCD向上、プラットフォームを活用した顧客の売上増に貢献するサービスモデルの開発を推進。2018年より注力商材の拡販及び新規案件を担当するプリセールス部門・事業推進統括部も兼務で担当。

※2019年4月時点の情報になります

目次[非表示]

  1. デジタルマーケティング領域における今年の展望は、街に“看板”を作ること?
  2. 2019年度・事業ビジョンは、「デジタルマーケティングの力で、幸せな社会を作る」
  3. あるべきマーケティングの実現を支える、圧倒的なプロジェクト経験数と知見
  4. デジタルマーケティングマフィア(Digital Marketing Mafia)として暗躍する1年に
  5. “正しい”デジタルマーケティングの推進に向けた「SaaSサービス化」計画

デジタルマーケティング領域における今年の展望は、街に“看板”を作ること?

――――新年度、2019年度になりました。ということで、 “デジタルマーケティング領域における、今期のトランスコスモスの展望”について語っていただけたらと。

  

あのね、看板を作るよ。

――――へ? 看板って、屋外広告という意味でしょうか(冒頭からデジタル無視ですか…?

  

そう、屋外広告。いやもちろん、それはひとつの例えですが。2013年の「カンヌライオンズ」の該当部門でグランプリを獲った、IBM社の屋外広告、おぼえてる?

屋外広告がベンチや雨宿りできる場所など、人々の役に立つ形になっている作品です。最近改めてこちらを見て、これこそ我々デジタルマーケティング会社が立ち返るべき視点だと思いました。広告は嫌われがちな存在だけれど、広告を届けたい生活者の役に立つ形を考えて、むしろ好まれる存在にアレンジしていく。広告に限らずですが、このような発信側のお客様企業にとっても、受け手の生活者にとっても喜ばしい形のサービスこそ、我々デジタルマーケティングに関わる者が目指すべきものだと改めて考えています。

――――なるほど。実際に看板を作るわけではないと…(ホッ

  

いや、作る。作ってみようよ

2019年度・事業ビジョンは、「デジタルマーケティングの力で、幸せな社会を作る」

――――山田さん、いかがですか?そんな感じですか?今期。

  山田

屋外広告に特化するということはないですが(笑)、あるべき社会の実現に向かって働きかけていこう、という意志はあります。今期、立案した私たちの本部の事業ビジョンは、「デジタルマーケティングの力で、幸せな社会を作る」。発信者、受信者、そして制作者など、関わる全員がハッピーでいられる社会を、アウトソーサーである私たちの知見、経験を活かして、築きあげていくことを掲げています。その発想は先ほど所さんがお話された広告の例ととても近しいですね。

――――「デジタルマーケティングの力で、幸せな社会を作る」…? まず、「幸せな社会」って何ですか?

  山田

不要な情報を大量にばらまくのではなく、必要な時に必要な人に必要な情報を、適切なデバイスで届ける――これは発信者・受信者ともにストレスのない、あるべき幸せな姿だととらえています。私たちとしてはまず、「生活者にとって、ストレスのないコミュニケーションのあり方」や「お客様企業側が、効率性や利便性を追求できる方法」を考え抜く。その上で、より多くのお客様企業にご理解を得て、理想的な形でサービスを提供していただくことによって、社会を幸せな姿にしていきたいです。


「デジタルマーケティングの力で幸せな社会を作る」イメージ (デジタルエクスペリエンス本部・2019年度事業計画より抜粋)

あるべきマーケティングの実現を支える、圧倒的なプロジェクト経験数と知見

  山田

デジタルエクスペリエンス本部では、Webサイト制作・運用、LINE・Webチャットの対応、広告配信、それら施策データの活用支援などをしていますが、たとえばWebサイト運用だけでも、年間763件のお取引があり、半数程度は3年以上の長期でお取引いただいています。膨大なプロジェクトから蓄積してきたナレッジも、相当なもの。そうした現場の知見を活かしながら、あるべきマーケティングの姿を定め、実現していくつもりです。Adobe社の2019年マーケティング予測などでも取り上げられていますが、今年データ活用によるパーソナライゼーション戦略の成熟が加速していく中で、その実現性は高まると考えています。


「デジタルマーケティングの力で、幸せな社会を作る」を解説中(山田)

デジタルマーケティングマフィア(Digital Marketing Mafia)として暗躍する1年に

  

そんな幸せな社会の実現のために、我々はマフィアになります。“デジタルマーケティングマフィア”として、圧倒的スキルを武器に暗躍します。山田さんからあったように、我々はアウトソーサーとして膨大な質と量の経験を持っています。まだまだ努力が必要ですが、そこから培った知識も知見もあると自負してもいます。デジタルマーケティングに関して、誰よりも多くの知識と知見、そして解決策を保有する徹底的な裏方。我々はそれを“デジタルマーケティングマフィア”と名付けました。なので、社員みんながマフィア。そう、あなたもマフィアです!

――――えっと…。ちなみに、所さん東京・大阪・福岡・札幌など、国内各拠点でもそのお話をされたかと思いますが、各地のメンバーの反応はいかがでした?

  

まぁ、それぞれだね…。まだピンときていない方もいるとは思いますが、今はそれでも良いです。将来的にはみんな“デジタルマーケティングマフィア”になってもらうんだから(笑)先ほどお伝えしたように、“デジタルマーケティングマフィア”とは、デジタルマーケティングに関して、誰よりも多くの知識と知見、そして解決策を保有する徹底的な裏方であると定義しています。それぞれの役割の中で、深い知識と知見をつけ、それを基とした解決策を提案できるようになるには、実際の業務の中でトライ&エラーを重ねていくことが肝要。成功だけではないでしょうが、とにかく打席に立って力をつけていき、堂々と“デジタルマーケティングマフィア”を名乗れるようになっていただきたいと思います。

  山田

お客様企業へ納品するのは、たとえばWebサイト運用など単体のサービスかも知れないですが、サービスや自分の役割を“点”でとらえるのではなく、“あるべき姿のデジタルマーケティング施策のロードマップ”を理解した上でのサービス提供を徹底することを、メンバーのみなさんには期待しています。お客様企業の目的は何で、それは世の中にどんなインパクトを与えるためなのか、といった視点を日常業務の中でも忘れずにいていただきたいですね。

  

自分の目の前の仕事が、全体施策の中でどういう役割を持っているのか。その視点を持つことで、仕事の意義を再確認したり、楽しみを見出したりして、ポジティブな気持ちで仕事に取り組んでもらえたら嬉しいです。“働く人も幸せな社会”が、我々の目指すところですから。


2005年お客様先への常駐型Webサイト運用事業モデル立上げの頃からの仲。所曰く「山田さんは何でも売れる。川原の石ころさえ売ってくる人」

“正しい”デジタルマーケティングの推進に向けた「SaaSサービス化」計画

――――ビジョンの実現に向けた、より具体的な計画について教えていただけますか?

  山田

私たちが提供しているプラットフォームサービス群を、SaaS(Software as a Service)サービス化します。人的リソースのスキルにとらわれないデジタルマーケティングサービスの提供手法の確立により、“正しい”デジタルマーケティングを推進することが目的です。トランスコスモスでは、独自開発したDEC CMSやDEC Connect(参照)、DEC Support(チャット・botツール)などのプラットフォームをご用意していますが、いずれも基本的には個別のプロジェクトごとにお客様企業へ提供してきました。それらを今期、SaaSサービス化する予定です。すべてのデジタルマーケティングサービスについて、自社プラットフォームを経由して提供することによって、データ連携をスムーズにし、PDCAサイクルを最適に回せるようにします。


  

SaaSサービス化の完了後、お客様企業のデータをトランスコスモス内で連携することが可能になると、データの“見える化”が劇的に進みます。お客様企業からのご相談も多いのですが、「企業内で部署・部門ごとにデータが分裂してしまう」問題の解決も期待できるでしょう。たとえば「サポート部署にあるノウハウをマーケティングに活かしたくても、何のデータが存在するのかさえ分からない」という場合も、裏側で、可視化されているデータの有無や内容を確認いただければ済みます。加えて、ご担当者が必要とするサービスの提供はもちろんですが、それだけでなく、“お客様企業ご自身でも見えていなかった課題と、それを解決するデジタルマーケティング施策”まで、我々が提案する機会を増やしていけると考えています。裏方に徹する“デジタルマーケティングマフィア”ならではの提案を重ねていき、あるべき姿で、お客様企業の提供コンテンツやサービスを世の中にリリースしていく。その経験を積み重ねながら、“幸せな社会”に近づけていきたいと思います。


“デジタルマーケティングマフィア”を提唱する所。スマートグラスは私物です


――――2019年度はマフィアとして、「デジタルマーケティングの力で、幸せな社会を作る」んですね、私たち。ありがとうございました。

 

それとね、今年は「TOKORO 5.0」になります。


――――えっと…? 一時期流行った「○○ 2.0」的な流れでしょうか…

 

そうそう。現在は「4.0」です(笑)。…たとえば、ドローンとかね。ぶら下がって社内を移動したり、みんなの様子を確認したり、フロアに美味しそうな良い匂いを振りまいたり…。みんなの五感に訴えられるように、自分をアップデートしていこうと思っています。

――――私たちの五感に迫る…? (美味しそうな匂いだけ振りまかれるの、ツライです・・・

 

リアルな取り組みで五感に届けていくだけでなく、バーチャル空間内でだけ実施する施策なども、あるかも知れません。VR用に私の新キャラクターを構築して、より小さな相談事や秘密の会話をこっそり聞かせてもらう、とか…。幅広いトライアルを通じて、「TOKORO 5.0」を目指します!

――――はぁ…。山田さん、いかがでしょうか。

 山田

期待しています(笑)。特にマーケターは、新しい技術や流行を、まず自分で試すことが重要ですから。

――――それは、はい、そうですね…。ありがとうございました!

TOKORO5.0


阿部 智英美
阿部 智英美
トランスコスモス社員。Webディレクター、営業支援・提案担当を経て、現在はトランスコスモス応援隊。勤務中のモットーは「できるだけ楽しく、あとで美味しいお酒が飲めるように」。

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