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【日本直販】老舗通販会社が取り組むデジタルトランスフォーメーション

日本直販は1977年に設立された老舗の通販会社だ。新聞広告やテレビ・ラジオCMを中心に、40代以上の方であれば一度は耳にしたことのある「高枝切りばさみ」や「スーパーはぼき」などのヒット商品を販売してきた。

おそらく、ここまでは多くの人が知っているのかもしれない。2000年代に入りAmazonや楽天など巨大ECプラットフォームの台頭により多くの通販会社は方針転換を迫られた。

日本直販も2012年にトランスコスモスの一員として事業を統合

ブランドを守るため様々なデジタルトランスフォーメーションに取り組んでいる。

多くの人が知らないであろうまだまだ進化し続ける、”今の日本直販”について話を聞いた。

※2012年にトランスコスモスの子会社であるトランスコスモスダイレクト株式会社へ譲渡。 2015年にトランスコスモス本体へ吸収合併


■インタビュイー


【日本直販】老舗通販会社が取り組むデジタルトランスフォーメーション_01

伊藤 寛


トランスコスモス株式会社

GEC・DS推進本部 日本直販統括部 

ビジネス推進部

【日本直販】老舗通販会社が取り組むデジタルトランスフォーメーション_02

湯原 章江 


トランスコスモス株式会社

GEC・DS推進本部 日本直販統括部

カスタマーS部 セールスサポート課

※2020年3月現在


目次[非表示]

  1. 日本直販の現在地
  2. 存続をかけたデジタル化の推進
  3. スマートフォンサイトのテコ入れ~CVが2倍へ
  4. 日本直販ブランドを守り続けるために

日本直販の現在地

----はじめに、日本直販はトランスコスモスの中ではどのような位置づけでしょうか。

伊藤:2019年度は通販に特化したGEC・DS(グローバルEC・ダイレクトセールス)推進本部の中で、日本直販事業を展開しながら他の通販業務の委託も受けています。日本直販の業務も、多くの委託先のお客様業務もこなしながら通販に関するノウハウを蓄積しています。


----日本直販のビジネス自体は、どのような状況でしょうか。まだ「高枝切りばさみ」が売れ筋ですか(笑)

伊藤:全体感からお伝えすると、保有顧客数は約1200万人に増え、年間約100万人に日本直販をご利用頂いています。

湯原:まだ「高枝切りばさみ」は取り扱っていますが(笑)ちょうど今の時期(冬期)はカニや充電式湯たんぽが売れています。リピートや、数年ご利用されて電池の持ちが悪くなったころに「次も日本直販で」とご指名いただけることが多いです。

年間を通じてはあおり運転など社会的ニュースもありドライブレコーダー、意外なのが紀州南高梅の梅干しで、お弁当に入れられる・夏はミネラル補給・冬はお湯割りなど様々なパターンで好評いただいています。

伊藤:高額ですがマッサージチェアなども取り扱っています。同じ商品を他の通販会社で出していても日本直販を指名いただけることもあり、ブランドの強さを感じます

存続をかけたデジタル化の推進

----2012年からトランスコスモスの一員になりましたが、変化はありましたか?

湯原:本当に、360°を超えるくらい変わりました!


----それだとあまり変わっていないのでは(笑)

伊藤:運用のデジタル化とデータの蓄積、そして分析活用が非常に大きな変化ポイントです。具体的には、DataRobotを活用したカタログの予測や、スマートフォンサイトの分析・改善です。

トランスコスモスサイドは、”どのような年代がどのような商品を購入する傾向があるのか”日本直販の統計情報を活用できるようになり、新しいサービス開発に役立てています。また、音声認識など新規開発サービスを実践の場として日本直販に導入し、事業化に貢献しています。ようやくトランスコスモス×日本直販の双方がシナジーを出せるようになりました。

  カタログ通販×機械学習「日本直販」担当者が語るDataRobot活用事例・運用術【6月7日大阪AIセミナー3/3】 | trans+(トランスプラス) トランスコスモスは大阪にて2018年6月7日にプライベートセミナー「AI・機械学習の活用法と現場の最前線」を開催しました。 全3回に分けてセミナーレポートをお届けします! trans+(トランスプラス)


【日本直販】老舗通販会社が取り組むデジタルトランスフォーメーション_03

笑顔で「大きく変わりましたよ!」と教えてくれた湯原さん

スマートフォンサイトのテコ入れ~CVが2倍へ

----最近、新しい取り組みとしてContacTrackを導入しました。もともと、スマートフォンユーザーは多いのでしょうか?

  『電話の世界』と『ネットの世界』の情報を融合するサービスとして「ContacTrack」の提供を開始 消費者のニーズを、より迅速かつ的確に把握することで応対の効率化やクロスセル提案が可能に https://www.trans-cosmos.co.jp/company/news/200120.html

伊藤:数年前からデジタルトランスフォーメーション本部のスマートフォンサイト改善スペシャリスト飯野さんに協力いただき、サイト改善に取り組みはじめました。購入動線での離脱抑止や新規会員登録の簡略化など、購入まで7画面くらい遷移していたのを半分以下に改善し、CV率は約2倍になりました。現在ではECでの売上の60%はスマートフォン経由になりました。

【日本直販】老舗通販会社が取り組むデジタルトランスフォーメーション_04

スマートフォンサイト改善当時の資料


---ContacTrackの導入成果はありましたでしょうか。

湯原:ContacTrack経由で着信した場合、対応時間を7.7%削減することができました。

伊藤:日本直販では"カニ"の商品種類が多いのですが、お問い合わせいただいたときに商品特定をするのにカニの種類や金額、重量などいくつか質問するため応対に時間がかかってしまいます。事前に閲覧されていたページが分かれば、商品特定が容易になり、スムーズに会話を進める事ができます。

湯原:あと、スマートフォンからお問い合わせいただくと通話画面が表示されているため、商品について確認する際にはWeb画面に切り替えていただく操作が発生します。この操作がご年配の方だと難しい場合もあり、「いまご覧になっているこの商品ですね!」とトントンと会話を進めることができます。


----効率化以外に活用できている点はありますか

湯原:オペレーターからは事前に履歴が見えるのでどのような問い合わせが来るのか、不安が軽減されるとの声があります。

伊藤:行動データをそのまま伝えてしまうとユーザーの不信感に繋がりますので、質問を投げかけて会話を引き出し、アップセルやクロスセルに活用しています。たとえば、車のワックスを検討中のユーザーにドライブレコーダーのサイト閲覧履歴があれば、ワックスの説明の後に「ちなみに、ドライブレコーダーは付けてらっしゃいますか?」という形でうまくつなげることが可能です。

【日本直販】老舗通販会社が取り組むデジタルトランスフォーメーション_05


----スマートフォンユーザーが増えればますます効率化が進みそうですね。

伊藤:スマートフォンサイトを見ていただいたユーザーにはサイト内で受注やFAQによる解決がまずは重要だと考えています。

一方で、日本直販はまだまだ電話での注文やお問い合わせが多く、繁忙期など電話が繋がりにくい時にSMS(ショートメッセージ)を配信し、まずはスマートフォンサイトへ誘導する。その後お電話いただいたときに、ContacTrackを活用してスムーズな対応ができると考えています。

【日本直販】老舗通販会社が取り組むデジタルトランスフォーメーション_06

待ち呼が発生した場合のContacTrack活用イメージ

日本直販ブランドを守り続けるために

----あと数年で日本直販を継承して10年になります。今後の日本直販事業はどう展開されますか。

伊藤:日本直販のユーザー層はまだ60代以上の方が多いですが、ECサイトの改善だけでなくスマートフォン世代向けにインスタ映えする製品やお掃除ロボット赤いシャアモデルのマッサージチェアのようなキャッチーな製品など、少しずつ若い世代向けの商品を増やし、クリエイティブも強化していきます。最近20代の方と話したときに「母が日本直販を利用していました」と、意外と認知されていることがわかりました。こういう世代をお客様として取り込めるようにしていきます。

【日本直販】老舗通販会社が取り組むデジタルトランスフォーメーション_07

インスタで”オキシ漬け“が話題のオキシクリーン。日本直販限定セット


伊藤:もうひとつは、BtoB事業をさらに大きくさせていきたいと考えています。すでに日本直販事業で他のお客様企業とのコラボレーションが進んでいますが、通販業界の課題としては、いかに広告費を下げるか、定期顧客化など共通の課題があります。日本直販事業の倉庫や決済システム、コンタクトセンターなど様々な運用ノウハウと先程のContacTrackのようなトランスコスモスの先端のテクノロジーと日本直販ブランドを活用して、お客様のBtoB事業とともに発展させていきます。

【日本直販】老舗通販会社が取り組むデジタルトランスフォーメーション_08

日本直販をこの手で拡大すると力強く語る伊藤さん


trans+(トランスプラス) 編集部
trans+(トランスプラス) 編集部

ITアウトソーシングサービスで企業を支援するトランスコスモス株式会社のオウンドメディア編集部。メンバーはマーケター、アナリスト、クリエイターなどで構成されています。

trans+(トランスプラス)に掲載しているコンテンツや、サイト内で紹介したサービスに関することなど、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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