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その顧客の声、活用できていますか? 〜音声認識を軸にした音声データの今とこれからの活用方法をご紹介〜 ウェビナーレポート

昨年度、日本企業の7割がDXに着手していると言われ、コロナ禍でさらにデジタル化の流れは加速しています。特に今後、コンタクトセンターにおける音声認識データの活用は、CX向上の鍵を握っています。

そこでトランスコスモスでは、コンタクトセンターDX化に必要な音声認識とVOC活用について、「その顧客の声、活用できていますか?〜音声認識を軸にした音声データの今とこれからの活用方法をご紹介〜」と題したウェビナーを開催しました。

ベクストとトランスコスモスの知見を織りまぜ、音声認識データの重要性や活用方法について具体的な事例を交えながらご紹介します。


目次[非表示]

  1. CX時代のデータ活用方法
    1. 音声認識ソリューション「transpeech」
    2. 音声認識データの活用方法と事例 ~ 情報の収集・蓄積のコツ ~
  2. DXにおける音声認識テキストの最新の活用方法 〜会話分析により見えてくること〜
    1. 会話分析の手順説明 ~ 「VextMiner」を活用した分析の流れ ~
    2. 感情スコア分析への利用
  3. まとめ

CX時代のデータ活用方法

露木 昭博
トランスコスモス株式会社 DM・EC・CC統括 DCC総括
デジタル推進統括部 デジタルサービス企画部


コンタクトセンターにおいてDX化が進む中、データの効果的な活用が重要となっています。特に音声認識は、カスタマーエクスペリエンス(CX)の向上にもつながるため、真っ先にコンタクトセンターが着手すべき取り組みといえます。

ここでは、トランスコスモスが提供している音声認識ソリューション「transpeech」を例に挙げ、音声認識の活用方法をご紹介します。


音声認識ソリューション「transpeech」

「transpeech」は、音声認識専門部隊が導入から運用までをワンストップで提供し、コンタクトセンターの品質向上と業務効率化を促進しています。機能として主に以下が挙げられます。



・リアルタイムキーワード検出
・ナレッジポップアップ
・感情解析
・テキストデータ活用
・応対品質全体自動評価

これらの基本的な機能に加え、DX化の加速に伴い変化していく顧客のニーズにも対応すべく、transpeechを2.0へ機能拡大しました。新機能の中でも今回は、「品質管理」と「チェック」をご紹介します。

まず品質管理は、ヒトとAIの品質モニタリングを統合管理する品質管理プラットフォームです。そしてチェック機能は、自社が開発したAIと自動連携し、複雑な文章をチェックして問題があればアラートを出すAI defenderです。文章をチェックできるという点がポイントで、単一のキーワードのみとは違ったニュアンスでチェックすることが可能となります。

コンタクトセンターにはさまざまなデータが存在します。transpeech2.0の新機能では、評価の指標や結果、過去履歴といったさまざまなファイルをブラウザで一元管理できるようになっています。さらに、自動的にアラートを出す機能も備えているため、PDCAを効率的にまわすことが可能になり、教育やフィードバックに活用することが可能です。



音声認識データの活用方法と事例 ~ 情報の収集・蓄積のコツ ~

音声認識データを収集・蓄積しても、生のデータのままでは分析やCX向上に役立てることは困難です。コンタクトセンターには、顧客の属性や問い合わせ内容など、さまざまな情報が音声データとテキストデータで蓄積され、整理されていないまま、ただ保存されています。これではどう分析すれば良いか分からず、データドリブンな意思決定が難しいのです。

まずは、分析目的と用途を明確にすることが重要です。さらに、情報の収集・蓄積にもコツがあります。そのコツとは、通話の内容やアンケート結果をカテゴリごとに分類しながら収集・蓄積することです。分類はヒトではなくAIによって実行します。

分類方法の1つに、通話のタグ付けと呼ばれる手法があります。音声認識システムでキーフレーズを決めておけば、自動でカテゴリ分けが可能となります。



また、NPS®調査結果を分類すると顧客のロイヤルティがわかりやすくなります。「批判者」「中立者」「推奨者」のそれぞれのトークの中に、どのような言葉が散りばめられていたのかをカテゴライズして分析する方法です。過去のデータから分析を行えば、VOCが見つかる可能性が高くなります。


収集・蓄積したデータを分析する方法

収集・蓄積したデータの分析・活用方法を2つご紹介します。

1つ目は、キーワードをランキング化して比較する方法です。まず自動分類し、その分類種別ごとにキーワードをランキング化し、分析します。最終的には傾向を把握し、オペレーターの指導につなげます。



スマートフォンへの切替え促進アウトバウンド業務を例にすると、切替え案内を失敗しているオペレーターは機能面を訴求する傾向がありましたが、切替え案内の成功が多いオペレーターのトークではコロナ禍ということもあり、「ハンドソープ」「丸洗いできます」などの衛生訴求や、テレワークで「部屋のデザインに馴染みやすい」というワードが散りばめられていました。このトークワードを切替え案内に失敗しているオペレーターに繰り返し周知し、実際の応対でもそのワードが言えているかをAIが判定。言えていないケースでは管理者がフィードバックを繰り返し行うことで、成功トークがオペレーター全員に定着しました。

2つ目は、アンケート評価と対応データを連動し比較していく方法です。



顧客がアンケート回答に承諾すると、Case IDをキーにアンケートのURLをSMSで発信します。顧客がアンケートに回答すると、Case IDとtranspeech IDが連携できるため、その応対品質を見比べて改善点を見つけ、PDCAを回していくことができます。

さらに、NPS®評価と応対を組み合わせれば、評価結果ごとのカテゴリ分けが可能になり、全体の傾向を掴むことができます。



導入事例としては、批判者の評価理由に多いもの、どこから改善すべきだったのかに着目し、実際の通話IDと紐付けてフィードバックを繰り返した結果、顧客満足度が向上しました。

NPS®の評価から「推奨者」「中立者」「批判者」ごとにキーワードをランキング化し、批判者に多くみられるキーワードを分析し、考えられる答えを用意しながら対応。また、満足度と応対評価マップを作成し、どの項目に注力すべきかを事業所全体で協議。

顧客満足度調査をし続けた結果、各項目で評価が上がりました。また、アンケート結果をオペレーター別にスコア化し、モニタリングスコアと併せることでオペレーターに納得感のあるフィードバックをすることができました。


音声データを基にすればデータドリブンな判断が可能

音声データを基にすれば、データドリブンな判断は十分に可能です。ただし収集・蓄積、分析・アクションプラン判断、フィードバックのサイクルをしっかりと回すことが大事です。ポイントは次の通りです。



・データ収集・蓄積は活用目的を定め、効率的に集めること。
・分析・アクションプラン判断は、絞られた情報をさらに比較しながら分析をしていくこと。
・効果的にフィードバックすること。

transpeech2.0であれば、効率的な運用が可能です。音声認識から品質管理、AI defender、感情分析や対話要約といった機能を備え、セールストークのサービス提供も行っています。



今後は、テキストマイニングに特化した文脈分析を活用し、transpeech2.0をさらに発展させる予定です。

DXにおける音声認識テキストの最新の活用方法 〜会話分析により見えてくること〜

工藤 稔久
ベクスト株式会社 営業部 部長

ベクストでは、テキストマイニングに関するソフトウェアの開発及び販売、教育及びコンサルティング事業を行っています。第二部では、その知見をもとに、コンタクトセンターにおけるデジタルトランスフォーメーション(DX)及び会話分析の手順についてご紹介します。

DXの推進により、データの分析やその結果の活用の重要性が年々増してきています。特にコンタクトセンターは顧客の声をはじめ、会社にとって重要な情報が多く集まる場所となっており、その活用結果が経営方針に影響を与えることも多いです。

コンタクトセンターで集めることができる情報は応対履歴、音声認識テキスト、顧客アンケートなど多岐に渡ります。その情報を活用して最終的に期待するものは、新サービスのヒントや営業戦略のヒントなど様々です。

情報からヒント取得へ、分析を介してつなげる技術がテキストマイニングや自然言語処理です。今回はその中でも、音声認識テキストの活用に絞ってご紹介します。

音声認識テキストの活用テーマで最も多いのが、顧客の声(VOC)分析です。音声認識テキストは入電日時、発話内容、発言者、発話時間、通話時間、感情スコアなど持っている情報量が非常に多い分、分析で分かることも必然的に多くなります。



持っている情報
分析で分かること
音声認識テキスト
(話し言葉)
入電日時
発話内容
発言者(OP/CU)
発話時間
通話時間
感情スコア
(+CRM情報)
話題
入電数(日単位や時間単位)
話題別の話している時間
話題の流れ(文脈)
OP/CUの感情
通話時間(長時間通話/短時間通話)


ただしテキスト量が非常に多いので、全体像の把握のためにはコツが必要です。こうした分析に役立つのが、独自の会話分析機能(特許取得済)をもつテキストマイニングソリューション「VextMiner」です。


会話分析の手順説明 ~ 「VextMiner」を活用した分析の流れ ~


上図は実際の音声テキストですが、分析にあまり意味を持たない「はい」「そうですね」「あの」と言った不要表現が混在しています。また、会話はキャッチボールで成り立つことが多いため、1つの発言だけに注目すると断片的になりがちで、話が行ったり来たりするため会話の流れが不明確になることも多いです。

これらの会話分析時の課題に対応するため、「VextMiner」では不要後削除、セグメント抽出、文脈分析という3つの機能を備えています。



以下の図では、テキストマイニングツール「VextMiner」の会話分析の流れをご紹介しています。



音声認識データを読み込ませると自動学習結果に基づき、似たような文章を1つの塊にまとめます。「まあ」「ええっと」という相づち表現もまとまっているので、こうした不要表現は削除します。次に、対話状態を保ったまま話題ごとに会話を自動分割し、更に類似話題をグルーピングすることで、話題の全体像が見えてきます。全体像が把握できたら分類ルールの詳細を設定し、ルールを適応させてグラフ化することができます。

さらに、ルールに当てはまった通話話題が全部でいくつあるかを可視化でき、付与された属性とクロスした傾向分析も可能です。例えば日付単位で掛け合わせた場合、日単位でそのカテゴリがどのように推移したかが分かります。また、全体傾向の他にも1~2件の少数だが増加傾向にある話題も可視化することができるため、予兆発見が可能となります。

特定カテゴリの分析による要因の深掘りが出来るほか、通話中の話題の遷移パターン分析からオペレーターの品質向上につなげることができます。


感情スコア分析への利用

感情スコアと会話テキストを絡めた分析により、CXの向上に必要な課題の抽出や、スコアに応じた即効性の高い施策を打つことも可能になります。

感情の種類はシステムによって違いますが「喜び」「楽しみ」「怒り」「悲しみ」というデータがあり、このデータをどのように活用するかといった分析事例は下図の通りです。



問い合わせの傾向と、顧客の感情を掛け合わせた分析では、悪感情を抱きやすい話題傾向を特定し、該当の問い合わせではより丁寧な案内を心がけることでCX向上につながりました。

また、オペレーターと顧客の感情を掛け合わせた分析では、トークスキルによる感情の差が見て取れました。オペレーター1はA、B、Cという順番で話して顧客を怒らせてしまい、オペレーター2はB、A、Cという順番で話すことでご満足いただけました。このように、同一話題でも話す順番で顧客に与える印象が変わります。

オペレーターのトークフローやご案内内容を比較し、話題の順番、費やす時間、キーフレーズなど、何が影響しているのかを特定し、ノウハウを全体共有することでCX向上を図ることが可能です。

まとめ

DX化に伴いコンタクトセンターにおけるデータ活用の重要性が増しています。特に音声認識テキストが持っているデータ量は多く、今後さらに活用が進むと推測されます。

トランスコスモスが培ってきたコンタクトセンター運営のノウハウと、ベクストのテキストマイニングツール「VextMiner」を組み合わせることで、さらにブラッシュアップしたルールや運用の提供が可能です。

音声認識やテキストマイニングを使ってCXを向上させたい方や、「transpeech2.0」「VextMiner」に興味・関心をお持ちいただいた方は、お気軽にお問い合わせください。


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trans+(トランスプラス) 編集部
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ITアウトソーシングサービスで企業を支援するトランスコスモス株式会社のオウンドメディア編集部。メンバーはマーケター、アナリスト、クリエイターなどで構成されています。

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